QQCCMMVVGGTT
141 |
映画「Uボート」を見て水圧でリベットが飛んでくるシーンがありましたが、ドイツは潜水艦の建造になぜ溶接ではなくリベットを使っているのでしょうか?水圧でリベットが飛んできて危ないと思いますが
|
- あれは映像効果のための演出で(映画監督がそういっている)、実際のUボートは溶接構造です。
- WW2の潜水艦では鋲構造は珍しくないです(日本潜水艦は全部鋲構造です)、ちょうど鋲から溶接構造に切替わる過渡期でしたので。理由は潜水艦に使われる高張刀鋼の溶接には、製法や溶接材料や工法にノウハウがいる為、特に繰り返しストレスがかかる潜水艦では難しいのです。ドイツは溶接可能な高張刀鋼を開発しましたが、日本はその技術を輸入したものの、結局、活用されませんでした。(ところでUボートって初期の型から全溶接でしたっけ?)
- 第2次大戦の時点では、少なくとも米英独の潜水艦は全溶接だったようです。この点は日本は明らかに遅れていました。第4艦隊事件の後遺症もあって、昭和18年になってようやく外殻のみ全溶接になりました。溶接構造かどうかというのは、潜水艦にとっては水上艦よりはるかに大きな差が生じます。日本の潜水艦がカタログ的な安全潜航深度ではUボートやガトー級
- と差がないように見えても実際の潜航深度(圧壊深度)では大差があったのも、爆雷等で容易に外殻を破損(鋲が抜けたりして外板に隙間が出来る)して重油をまき散らして、自分の位置を教えて逃げられなくなってしまうのも、全溶接かどうかが大きく関係しています。またドイツから技術導入したST-52が実用化できなかったのも有る意味当然かもしれません。日本の潜水艦は内殻(耐圧殻)に高張力鋼ではなく軟鋼を使っていた艦の方が多かったくらいなので(EOS)
Back