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(素人質問なんですが)日本海軍の艦艇の戦没原因を調べますと、S19年以降、急速に米潜水艦の雷撃による駆逐艦の被害が激増し、終戦までに30.隻以上も沈められています。潜水艦の大敵である駆逐艦が何故こう易々と返り討ちに遭うんでしょうか?理由として「日本駆逐艦の対潜兵器がお粗末だった」、もしくは「連合国潜水艦が恐ろしく高性能だった」の2つの理由が考えられるのですが・・・・?
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- 「日本駆逐艦の対潜兵器がお粗末だった」です、ただ当時の潜水艦は可潜艦ですから、水中よりも水上にいる時間の方が長いです。でもって夜間浮上航行する潜水艦を捕捉する水上捜索レーダも貧弱でした、とにかく水中でも水上(夜間)でも駆逐艦側が潜水艦を探知出来ずに雷撃でボカンと沈められてしまうんです。(ちなみに駆逐艦が潜水艦より強いってのはウソです)
- 特に前者「対潜装備が貧弱」が最大の要因でしょう>勿論、米潜水艦の高性能ってのも影響してます>夜間・レーダーを使用しての狼群戦法なんかされたらたまらんでしょう。日本軍の場合、装備の貧弱さに加えて、戦術の未発達も被害増大に繋がっているモノと想像されます/SUDO
- 米潜水艦は総合的な能力では優秀です(装備しているソナーやレーダー、その他の機械的な信頼性、乗員の練度や指揮官の能力に於いて)、ただ個艦としての性能(水上/水中速力、最大潜航深度、潜航時間、水中持続力、航続距離、静粛性)は至って平凡です(決して「水中高速潜」の様な類では無いです、この点を設問者の方は勘違いしないで下さい。
- ↑米海軍潜水艦の主力であるガトー・グループ(SS212/285/417)は第二次大戦型の潜水艦としては平均以上の高性能艦だと思いますが?
- ↑高性能と言ってしまうと、設問者の人の「連合国潜水艦が恐ろしく高性能だった」の記述から、連合軍の潜水艦がドイツが大戦末期に建造(が実戦投入は間に合わず)の水中高速潜の様なイメージを持たれると困るからです。(そこまで高性能であった訳ではありませんので、水中速力はWW2標準よりやや速く(10kt)、最大潜航深度も平均以上ですが、個艦としての能力では、あくまで「可潜艦」であって平均以上のモノでしかないです。
- (3つ下訂正です)「至って平凡・・・」->「そこそこ優秀だけど水中高速潜の様な類では無い」ですね^^;
- (一番下の文の方へ)駆逐艦が潜水艦の天敵ってのは、あれウソだったんですか?
- ↑ソナーやレーダーを含めた有効な対潜システムを持っていないと、駆逐艦と言えどもただの2000t程度の足の速い小型船に過ぎません、しかもいつも高速で走っている訳ではないし、潜水艦を探知出来なければ逆に簡単に沈められます(その証拠が米潜水艦にボカスカと沈められたお題の日本駆逐艦です)。「駆逐艦だから強い」と言うわけでも無いです。
- ↑なるほどねえ・・・。解説有難う御座います(2つ下の文の者)
- 後、ソナーは構造上、船の真下が死角になるので、爆雷攻撃の場合、敵潜の直上を通過して爆雷を投下すると、爆発の余波でソナー探知が邪魔される事もあって、どうしても一時的に潜水艦をロストしやすくなります、水中での潜水艦は駆逐艦よりも運動性がいいので、下手をすると駆逐艦側が再捜索中に敵潜から反撃を受ける場合があります。(これを解決したのが、ソナーで接触を保ちながら潜水艦を攻撃出来るヘッジボックの様な前投兵器です)
- 後は2隻共同で1隻(測的艦:ハンター)がソナーで敵潜と接触を保ち、もう1隻(攻撃艦:キラー)が僚艦の指示で爆雷攻撃するハンターキラー戦法が有効です。(この様にソナーやレーダーを持っていても、対潜兵器や戦術面での工夫も無いと、単純に1対1の状況なら本来は水中の潜水艦の方がやや有利と言えます)
- 下の方が書かれている水中高速潜水艦って、エレクトロU-ボートのことですよね(U-XXIのこと)?それでしたらたしか実践参加したはずですが・・・。ワルターU-ボートの方もちょっとうろおぼえだけどたしか小形版のヤツがもう配備されてたはずだったけど・・・(ペーター・クレ
- ↑あ、きれた。参考文献はペーター・クレーマー著 U-ボートコマンダーです
- U-XXIは出撃はしましたが、後一歩って所で終戦->交戦禁止命令が出てしまい、結局、交戦はしなかったと聞いています。(目前を巡洋艦が絶好の射点で通り過ぎても気づかれなかったそうですが)
- 一九年以降になって初めて駆逐艦が対潜目的に本格的に投入され始めたから、と考えた方が良いのではないでしょうか。数的に不利な状況下での少数の投入が損害を招いたのでは?
- S19年以降、急速に潜水艦の被害が拡大したのは駆逐艦だけではないです。駆逐艦までやられる様になったのは、米潜水艦の兵力の拡充と彼らが自信を付けてきたのに比例して損害が増えてるんでしょう。
- 根拠なしの個人的な感想なのですが、1.制空権が完全に無くなって空に対する関心が高くなった。2.日本海軍の潜水艦に対する考え方(所詮戦艦攻撃の前座)から軽視した。3.米潜水艦の大量竣工。あと、便乗質問になるのですが米軍の場合は航空兵力と潜水艦の連携は取れていたのでしょうか?連携がしっかり取れていると余計に潜水艦に襲撃される可能性は高くなると思うのですが。
- 護衛艦の数自体決定的に少なかったのが痛いよな。あと、船の運行計画とか出港通過帰港の情報が暗号解読ですべて筒抜けだったせいもある>日本商船の損失
- ↑戦時中に急増された海防艦(丁型とか)は対空、対潜水艦戦闘が主任務と思うんですが、これらも米潜水艦には歯が立たなかったのでしょうか??
- ↑日本海軍護衛艦艇史によると、海防艦の喪失原因は、潜水艦40、航空機31、機雷2。戦果は僅かと言われます。訓練不足や水測兵器の性能不足が大きな影響を与え、量産体制の遅れでS19半ばまでに十分な数が揃わなかったこと、が被害の増大・戦果矮小に繋がったと見ます/SUDO
- 電波兵器や水測兵器の低性能、対潜戦術の研究の遅れ、船は出来ても効果は上がらず・・・・ですね。>日本の対潜水艦戦
- 性能や数も重要なんだけど、オペレーションリサーチとか情報戦といった組織的運用がその差を広げちゃったんだよな、、、
- 対潜水艦戦って、とっても奥の深い戦いですからね、ウン(知ったかぶり^^;)
- ↑*ALL どうも質問者です。いや、みなさん丁寧なレス有難う御座いました。(しかし下の方が書かれたとおり対潜水艦戦と言うのは奥が深いですね)
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