QQCCMMVVGGTT
86 |
「艦艇の速度についてはよく、空母は最高35ノット、駆逐艦は36ノット、しかし戦艦は27ノットだから、艦隊として一体的に行動するのは少し無理がある。」とかいったことが書いてあったりしますが、わずか10ノットでそれほど問題なのですか。いつもいつも最高速で航行しているはずはない、と素人考えです。
|
- ガ島を砲撃に出撃した「比叡」「霧島」の第三戦隊の平均速度は25ktだったそうです。高速艦隊と言っても全行程の平均速力が30kt超える事はまずないでしょう。ただ空母機動部隊ともなると、艦上機を発進させる為に空母が風上に向かって突っ走る場合がありますから艦隊に遅い船がいると確かに邪魔なんです(それでも27kt程度安定して出せる艦なら十分、機動部隊を組めると思いますが)、それから荒れる海域では35ktの駆逐艦より25ktの戦艦の方が航行速度が速い場合がありますので作戦海域にもよるのではないでしょうか?
- 平均速度や巡航速度はともかく、戦闘時に置いていかれてしまってはしょうがないので、やはり最大速度は重要でしょう。
- 日本の空母部隊はいつの時期も加賀、飛鷹、信濃と低速艦を抱えていたので問題の起こる余地が無く、同じく27ノットのノースカロライナ級とサウスダコタ級、未成のモンタナ級も実用上、問題とはなっていません。
- ↑んでも加賀は遅いとは言っても28.3ノット。飛鷹、隼鷹はもともと本来の高速空母群とは別行動の2線級の空母。信濃も浮かぶ前線基地として作られた特殊な空母で艦隊行動は考えられていないし、その前に沈んじゃった、、、。
- ↑でも隼鷹は最前線で主力として使われましたね。そいえばレイテの小沢艦隊の随伴駆逐艦は秋月型と共に松型が居たと記憶してます>対空火力を考えれば妥当な判断ですが。もっともこの場合は伊勢型戦艦も居たので松型の低速は問題にならなかったのでしょうけど。結局は使う側の意識の問題でしょう。尚、米軍と異なりカタパルトを持たないIJN空母の場合、全速で風上へ走ることは死活的問題で随伴艦艇の速度に神経質だったと云う側面も有ったのではないかと思います/SUDO
- 機動部隊の陣形は水雷戦隊や主力部隊と比べてゆるいので一部の低速艦の存在もあまり問題にならなかったのではありませんか?
- ↑日本海軍は確かに緩いですが(笑)、本来は輪形陣でがっちり固めるもんです^^m。ただ同一行動を取るのに水雷戦隊ほどには最大速力を揃える必要は無いと思います(水雷戦隊はそうじゃないと全速突撃時に射点がバラバラになってしまいますから)、ただ下にも有るように風上に向かって高速で走る必要があるので、ある程度の速力は必要です。
- 輪形陣はゆるい編隊の最たるものではありませんか?日本の対空陣形としての輪形陣は間隔が開きすぎとの批判もありますが、あの陣形であれば単縦陣より衝突の危険も少ない、ということなのでは?
- 何度も書きますが空母は風上に向かっ走る必要があります(カタパルトがあっても通常は自力発艦が基本ですので)。ですから多数の艦上機を短時間で発艦させる為に艦隊型空母の場合は25ktが最低条件と言われます(ですから随伴艦はこの程度の速力が必須です)、逆に言えば運用的に少々我慢すれば27ktの戦艦でも十分に空母機動部隊は組めます(実際に組んでますので)、従ってお題の「少し無理がある」の表現は、艦隊行動で若干制限を受けるので「少し」の点では正しいし、我慢すれば運用出来るので「無理」との点では誤りと思います。
- 確かに対空陣形である輪形陣なら艦隊の最大速度がバラバラでもそう問題にはならないとは思います(対空戦闘中は回避運動しながらで真っ直ぐ前には進みませんからね)、速力の差が問題になるのは全艦が同一進路へ全速で進む必要がある時です(水雷戦隊は突撃時、戦艦隊なら砲撃戦時、空母の場合は発艦時にです)、水雷戦隊は敵艦の砲撃下、一刻も早く射点に付かなければいけないので遅い艦に合わせる余裕はありません、戦艦列の典型的な艦隊砲撃戦は単縦陣が基本ですから各艦の速度がバラバラだと同一行動が困難です。
- (続き)その点で空母機動部隊の方が、まだ最大速力の点で我慢は出来ますが、それでも空母の高速力を随伴艦が殺してしまうし、運用的にも限度があります。(だから空母乗りで「突撃型」の指揮官の場合は艦隊に劣速艦がいると嫌う訳です)
- レイテの小沢艦隊はオトリ艦隊としての特殊な運用ですからあまり参考にはならんでしょう(陣容を立派に見せる事が寛容でしたから)、内容的にはかなり無理がある編成と思います。(松型の最大速力は27ktで機動部隊の最低条件を満たしていましが、ただ駆逐艦の様な小型艦は海の荒れ具合で速力低下が著しいですから、海が時化ったら瑞鶴との同一行動は難しいでしょう)
- マリアナでも隼鷹、飛鷹の二航戦は一航戦とほぼ同一行動をとっていますよね。
Back