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米海軍が計画中のCVXではアングルドデッキが採用されていません。不要になるような新しいシステムが構想されているのか、それとも元々アングルドデッキは利点が少なかったのでしょうか?
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- CVX計画ではアングルドデッキを捨て去ったわけではなさそうです。ステルス性を重視する艦型とSTOVL航空機搭載型はストレートな甲板を採用してますが、それ以外の構想ではアングルドデッキを採用しているようです。(Key)
- http://www.navsea.navy.mil/cvx/pubcvx.html にCVX計画艦の想像図などが載ってました。(Key)
- 「世界の艦船」の最新号(99/4)でも詳しいですけど、今の米空母ぐらい大きくなると、斜めにしなくても発艦と着艦を同時に行うだけのスペースが取れそうだということでしょう。(N)
- でもCVXの甲板は米空母で初めてアングルドデッキを採用したフォレスタル級と比べてもあまり広がってはいないように思えますが、その辺は?
- うーん、だから「フォレスタル級」でも斜めにしなくても大丈夫だったような気がするんだけど。飛行甲板の幅が60mあると、翼幅20mの機体であってもぎりぎり3機並べられる。翼の所は甲板からはみ出ていても良いから、その分が余裕になる。ただ、あんまり翼幅の大きいのが来ると苦しいから斜めにした。今後はもうあまり翼幅の大きい飛行機は登場しないと言う予想なんでしょう。今、一番、翼幅が大きいのはE−2/C―2で25mぐらいだけど、数も少ないし後継機はもっと小さくなりそうだし…(N)
- 着艦部(アレスティングワイヤ近辺)を舷側へオフセットするとローリングの上下動で着艦困難になると思います(ピッチングの上下動でも機体が全損することがありますので)。アングルド・デッキは着艦部は中心線上のまま前方をオフセットさせた結果ではないでしょうか?だと
- (↑続き)だとすると全体をオフセットさせた案は,超強力な減揺装置の実用化もしくはSTOVL専用化がない限り没になると思います。
- そうすると着艦ポイントを中心から外そうとする場合は、動揺周期は短い方と長い方、どちらが有利なのかな…?(N)
- (↑)長い方が有利だと思います。甲板はピッチングで上下に,ローリングで左右に,ヨーイングでも左右に揺れており,この3軸周りの動きを頭に入れておかないとうまくアプローチできず,また着艦機のパスは動く甲板に合わせて蛇行するそうです。重いジェット機では短周期で動かれると修正の余裕がないでしょう。ミッドウェーも改装後に動揺周期が短くなって不評だったそうですから。グライドパスは上下2m程なので,動揺でこれ以上に動かれるとワイヤを捉え損なったり艦尾にクラッシュする危険があります。
- 理想的な着艦点は 1.船体の中心線上(ローリングにより上下しない)2.艦尾から4割位の位置(ピッチ・ヨーイングの影響が最小)3.海面高が低い(ローリングによる左右動が小)4.首尾線に平行(艦尾気流が乱れにくい),等でしょうか。3と4は発艦作業と背反するので,4.を犠牲にして発艦と着艦を両立させたのがアングルド・デッキではないでしょうか。
- アングルドデッキの最大の効用は発艦準備中の機体がいても、着艦する機体が復航できるという点があります。こりゃダメだと思えば再離陸できますから。
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