QQCCMMVVGGTT
61 戦艦についていた水中発射式の魚雷発射管の装備方法とはどのようなものなのですか?

  1. 普通は艦の軸線と垂直、つまり真横に向けて固定式に装備されています。例えば長門型の場合、新造時には水中発射管4基と水上発射管4基を装備していましたが、前者は主砲の第1砲塔の直前と第4砲塔の直後の水線下に左右各1基づつとなっています。


  2. 長門型以外では、金剛型が水中発射管8門、扶桑型と伊勢型が水中発射管6門を装備していますが、太平洋戦争の時には全て撤去されています。それ以前の艦では艦首や艦尾にも装備していましたが、これらは水上発射管です。


  3. こうした水中発射管は内筒と外筒の二重構造になっていて、発射手順としては、まず魚雷を装填後、内筒と外筒に注水してから外筒内に圧搾空気を注入します。圧搾空気はまず内筒を前に押しだし、更に内筒後尾の中心弁から内筒内に吹き込んで魚雷を押し出します。前進した為に水中に突きだした内筒の先端は加速中の魚雷が真横からの水流によって艦尾方向に曲がるのを防ぐ役目を果たします。発射後は当然海水が内筒内に注ぎ込むために、その圧力で自動的に艦内に戻ります。スルイス・バルブ(外扉)を閉じて内外筒の海水を排出すれば初期状態。


  4. 質問者です。固定式とありましたが、普通の駆逐艦に装備されている発射管のように可動できないのですか?


  5. 水中発射管は固定式です。細かい照準はできません。長門型ではそれまでの戦艦と違って半数を水上式に換えたわけですが、これとて射角は前方15度、後方35度で本格的な旋回式の発射管ではありませんでした。古鷹型や妙高型の新造時の発射管もそうでしたが、船体内に収容して舷側の装甲帯に開いた最小限の穴から発射する形式なのでどうしても制限が大きいのです。


  6. ↑よく解りましたありがとうございました。(質問者)



Back