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何かの本で第2次大戦当時の音響探知魚雷について、米国や独逸では実用化していたそうですが、20ノット以上では,雑音のため探知不可能だったとのことですが、架空戦記ものでは高速の酸素魚雷で実用化しているものがあります。ちょっとした工夫でそのレベルの技術革新は可能だったのでしょうか?
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- 音響探知式のホーミングシステムは「夢の兵器」ではなく、大戦後半には対抗手段が開発されて有効性が薄れ、一定のパターンの旋回を繰り返す方式の魚雷に取って代わられていました。また、20ノット付近で探知が可能であれば、当時、対潜艦艇のソナーを逃れることを目的とした水中高速潜水艦が開発された理由が無くなってしまいます。
- 現実の米海軍の誘導魚雷の速度向上を見ると、30ノットに達したのは60年前後に登場したMK44(電池式)、40ノットに達したのは70年代になって登場したMK48(熱機関)当りでしょうかね。(N)
- 戦後高速化が可能になったのは、自己発生雑音(特にキャビテーションノイズ)の低減、ソナーの能力改良、それから接近してからの終末誘導までは有線方式での母艦からの誘導になっている事、といったところなのかな。
- 質問者です。ありがとうございました。紺碧の艦隊やラバ空の必殺誘導魚雷のようにはいかないようですね。ところで↑のキャビテイションノイズとは何ですか。あと一番下の方のご回答について、水中高速型はせいぜい17ノットくらいなので、水上艦艇や魚雷のソナーで捕捉できたのではないでしょうか。それと艦艇の航跡を感知して角度を変える魚雷についてもちょっとした工夫で今日のような航跡追尾魚雷はできたのでしょうか。
- キャビテーションノイズというのは早い話がスクリュー音です。もっと正確に言うとスクリューのプロペラが高速で水を掻き回す際に生じる泡が原因で、最近はプロペラの形状を改良したり大型化して回転数を落としたり、あるいはプレーリー装置を使うことによって、低音化の試みが行われています。
- 一番下の人が書いたのは、水上艦も低速(7ノットくらい?)でないと自艦の発生雑音でソナーが使えないので(その為に普通、対潜行動中は高速航行と低速航行ー場合によっては機関も停止ーを繰り返す)、17ノット程度の水中速度があれば逃げ切れるという意味では?
- 高速になると、魚雷の表面の微細な凹凸によって生ずるキャビテーションノイズも馬鹿にならないそうです。(N)
- 一番下の人です。水中高速型の潜水艦の目指した速度域は各国とも20ノット以上です。理由は対潜艦艇がソナーで探信を行いつつ航行できる限界が当時16ノット前後であったからなのです。日本の海防艦の最大速力がこの辺なのは対潜攻撃をこれ以上の速度で実施するのは事実上難しかったからなのでしょう。ですから17ノットは実効ありと判断します。
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