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アフターバーナーについて質問です。 イーグルに搭載されるF-100などはアフターバーナーが5段、という表現で アフターバーナー推力にも5段階あるように読めるのですが、これはどのような 仕掛けになっているのでしょう? 燃料流量で調整するのだとは思いますが、段数があるのがよく判らないのです。 流量を五段階に分けてあるとか、複数ある燃料噴射ノズルを段数によって使い分ける という具合に推力が調整できると理解してよいのでしょうか。 もしくは段数と推力調整は関係ないのか、教えて頂ければ幸いです。 風紋 |
- お答えがつかないようですので僭越ながら書かせていただきます。
F100のABはおっしゃるとおり五段階となっておりそれぞれ
LC:ローカル
CO:コア・アウタ CI:コア・インナ
FO:ファン・アウタ FI:ファン・インナ
と成っており、ローカル以外は内側よりCI,CO,FI,FOの順に円形のスプレーリングを形成してます。
まずスロットルがABレンジに進められるとイグナイタの作動の直ぐ後にLC燃料が出されABの
局所的な部分に火がつきます。微小に推力増加が有るようです。
次にCO、CIと2段階で燃料が出てコア側の流れは完全に酸素を使いきります。
更に推力を増加させる為にFI,FOの順に燃料を出し規定の推力増加率を達成します。
それぞれのステージの燃料流量は決定値で制御はしません。単純なON-OFFです。
コア側目一杯でファン側を出していないステージ3では炎の中心部分に赤やオレンジの火花のような
不規則な流れを目にします。この後ファン側に目一杯燃料を出すとその外側に青白いオブラートが被さり条件がよければショックコーンが見られるようになります。
それぞれのステージで安定して燃焼が可能ですので運用は可能ですが実際の機動としてその様な
出力が要求されるのかは私は機体はまったく無知なのでお答えを持っておりません。
自分の知る限りではABは常にONかOFFしかしいきなりMaxABにする事は物理的に不可能なので
5段階のステージに分けて持ち上げるようになっていると理解しています。
Square
- お答えありがとうございます。
なるほど、一気に燃料を流しても火がつかないのでまず種火を点けてそこから
段階を経てマックスアフターバーナーになるようなイメージなのですね。
この機構のおかげでA/B推力も調整は出来ると考えられるけれどそれは本義
ではない、という事ですね。
ところで、順番的には単純に内側から外へと燃料噴射を始めている訳では
ないようですが、これには何か理由があったりするのでしょうか。
風紋
- 順序の理由は有ります。
まずLC(種火)はコアの高温とファンの潤沢な酸素を両方欲しいので丁度中間地点に居ます。
もしF100を後ろから覗けるチャンスがあれば見てください。後視7時くらいの位置に小さな
茶筒が有りましてそこで火をつけます。
次に温度の高いコア側を最大かつ安定させる為にコア側に燃料を入れますが上記の理由でコア側のアウタから燃料を出さないと着火しないんです。
そして次にコア・インナ、これでコア側は最大燃焼効率になります。
次にコア側全体を種火にしてファン側インナに火をつけアウタに移行します。
誤解の無いように蛇足をすれば実際にはコアにはファンの酸素を、ファンにはコアの高温を混ぜられるようにミキサが付いてますから実際には単純な話ではないのですが概ねこのような仕組みです。
運用の部分のお話は話半分に聞いてくださいね(笑)実機でどの様なマニューバでどのような
TLAを取られるのか本当に知りませんので..。
でも推力カーブとしてはステージ毎にリニアではなく感じとしては二次曲線的に推力が上がりますから
中間ステージは使用するに価値が無いのでは?と言う感想です。
Square
- ご丁寧にありがとうございました。順序の理由、納得がいきました。
運用の件は自分でももう少し調べてみる事にします。
F110は三段だったりと、エンジンによってもかなり違っていそうですね。
アフターバーナーの段数について興味がありますので、なにか参考になりそうな
webページ、文献などご存知の方、教えて頂けますでしょうか。
風紋