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フランスのラファールやユーロファイタータイフーンなど、最近IRST(赤外線捜索追跡装置)を採用する戦闘機が増えていますが、IRSTはどの程度有効に機能するものなのでしょうか。レーダーと比較した場合の長所や短所を教えて下さい。 たごさく |
- 以前、MHIのF-15近代化構想の資料の中にレーダーとIRSTの機能を対比させた
ものを見た記憶があるのですが、その内容をおぼろげながら思い出してみる
と以下だったと思います。
IRSTのレーダーに対する長所
・被探知性(ESMやRHAWSに引っかからない)
・対ステルス機探知
・対妨害排除能力(ECMが無効)
・目標角度分離精度が高い。
・捜索覆域が広い(特にアジマス領域)
・ビーム機動目標探知(パルスドップラー・レーダーとの比較)
IRSTのレーダーに対する短所
・全天候性に劣る。
・相手の距離及び速度の把握能力に劣る。
・遠距離探知能力に劣る。
以上のようにIRSTはレーダーを補完するものであって、とって代わるもので
はありませんが、さらなる探知能力の向上をもたらす装備です。
日本でもF-15に搭載する戦闘機搭載型IRSTとしてH20年を目標に開発が
行われています。
AP1
- 早い回答ありがとうございます。
ところで質問なんですが、アジマス領域とは何でしょうか?
たごさく
- アジマス(AZ)は、左右の方向を意味します。上下方向は、エレベーション(EL)と言います。
PRCA
- http://www.jda.go.jp/j/info/hyouka/2002/jizen/index.html
ここに航空自衛隊のF-15に搭載予定のIRSTの資料があります。
便利少尉
- 米空軍はF-110A/F-4CにIRSTを付けましたが改良型のF-4Dでは廃止しています、
当時のIRSTは使えなかったのでしょうか。
にも。
- 米空軍は過去に使えなかった経験からIRSTを重要視していないようです。最近でもATF(現F/A-22)用のIRSTが開発途中でコスト削減の為キャンセルされています。
たごさく