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初歩的なことで申し訳ありませんが、 方向舵の操作がどうもよく解かりません。 仮に今、フットバーを右足で踏み込んだとすると、 機体は操縦席から見て右に滑るのでしょうか? それとも、機体を正面から見て右に滑るのでしょうか? ガッツ |
- 右のフットバーを踏むと機首は右に振れます。機体は機首を右に向けたまま直進しますが、この状態は機軸線に対し進行方向が「左」に振れる(左翼が前に出る)状態なので、滑りの方向としては「左滑り」になります。
なおフットバーを踏んで機体を滑らせると、踏んだ側とは逆の翼(右を踏めば左)が上反角の作用によって持ち上がり始めるので、そのままでは滑り状態を維持できません。操縦桿をフットバーと逆の方向に傾けて上反角作用を中和することにより機体は滑ったまま直進します。この操作を「フォワード・スリップ」と呼び、フラップを使わずに機体を減速させたり横風を受けながら着陸したりする時に使います。
ささき
- なるほど。
分かりやすい回答、ありがとうございました。
ガッツ
- 右のフットバーを踏んだ時、後ろを飛んでいる飛行機から見ると、右に滑っているように見えます
例えば、右フットバーを踏んで、機体が右に30度頭を振ったとすると、この時、機体が右に5度旋回します
これを、操縦しているパイロットから見ると、左25度から風が来て、左に滑っているように感じます
この、30度とか5度とかは出鱈目な数値です
ささきさんの仰るとおり、(ほぼ)直進すると考えて良いと思います
セミララ
- フットバーを踏むと、踏んだ側に機首を向けたままほぼ直進すると言うことは、仮に地面に線を引き、その上をたどって飛んで、途中でフットバーを踏んでも、線上からほとんど外れないのでしょうか?
大空のサムライの硫黄島上空の大決戦では「わたしは、最初、水平飛行で逃げていたが、射つなと思ったときに、左足でフットバーをおもむろに踏んで、飛行機の姿勢をなるべく変えないようにしながら、斜め左に機をすべらせた。
敵はそれに気づかずに射ってくるので、射弾は私の機の右側の海面を白く波立たせるだけだ」とあり、どうも実際に左に滑っている様に思えます。
直進するのか、それとも実際に滑るのか、どちらなのでしょう?
ガッツ
- 地上に描く航跡は直線ではなく、踏んだ側に少しずつ旋回していきます。フォワードスリップの場合は、直進するようにバンクを当て釣り合いを保つので、直進してしまいます。まあわかりやすい引用という意味でフォワードスリップが使われたのだと思います。
”セミララ”さんのおっしゃるとおり、ほぼ直進であり、旋回はします。翼水平で、ずっと玉を飛ばし続ければ、少しづつ方位が変化し、踏んだ方向に旋回してしまいます。(通常は乗り心地が悪いのでしません。)
余談ですが、針路を修正するために、ラダーだけで修正すると、たとえば5度右に行きたいと思って、翼水平を保ちながら、右ラダーを踏むと、踏んだ量にもよりますが、少しずつ右に旋回します。目的の5度右でラダーを戻すと、元の針路側に針路が少し戻ります。
SUKE
- > #3
> 仮に地面に線を引き、その上をたどって飛んで、途中でフットバーを踏んでも、線上からほとんど外れないのでしょうか?
右フットバーを踏むと、線上から右に外れます
> どうも実際に左に滑っている様に思えます。
その通りです
> 直進するのか、それとも実際に滑るのか、どちらなのでしょう?
実際に滑ります
というか、飛行機が向いている方向に進まないのを滑るというので、右フットバーを踏んだ時、右に旋回し、左に滑るということです
これでも判らなければ、画像掲示板にでも、解説図を描きますが...
セミララ
- >右フットバーを踏んだ時、右に旋回し、左に滑るということです
では、「左足でフットバーをおもむろに踏んで、飛行機の姿勢をなるべく変えないようにしながら、斜め左に機をすべらせた」これはどういうことでしょう?
この記述では左を踏んで左に滑っている様に取れるのですが・・・。
ガッツ
- >7. 硫黄島における坂井氏の記述については版によっても「右」と「左」が違っているなど、細かい差異ががあります。加藤寛一郎氏は「零戦の秘術」のなかでインタビューを交えこの回避機動について解析を試みています。
ささき
- >#7
左フットバーを踏むと、その機のパイロットから見た相対的な動きは右に滑っているように感じ(右側から風が来るから)、他機から見た絶対的な動きは左に滑っているということです
この相対的・絶対的という言葉が省略されているので、坂井三郎氏をはじめとするパイロットが説明する、フットバーを踏んだ時の滑りの方向が判りにくくなっているだけです
別に勘違いとか記述誤りとかではありません
セミララ