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3592 3588や、過去ログ、自分がした3582を読んで、また容量の少ないオツムがグツグツしてきたのですが…絞って質問します。よろしくお願いいたします。

レシプロ機にとってプロペラはエンジンとともに推力を生み出す決定的な存在です。で、2次大戦全般を見てみるとハミルト系列のプロペラが各国で使用されたような印象が強いのですが、単座単機種最多生産機のBf109やFW190、そして日本の紫電・紫電改、彩雲は枢軸同士ということもあるでしょうがVDMというメーカーのプロペラを使用しているようです。どうも戦争によってハミルトの技術が途切れた日本にとって、このVDMはかなり期待されたメーカーだったようですが、VDM社のプロペラは際立った高性能ぶり、特徴があったのでしょうか? “VDM”がなんの略称だかもわからなかったのですが… 
 この質問は突き詰めれば「プロペラの性能の良し悪しとは何ぞや?」になってしまうのですが、それだとあまりにも広範囲すぎてわからなくなるので絞ってみました。よろしくお願いいたします。
まるき

  1. VDMは「Vereinigte Deutsch Metalwerke」です。
    ついでに、もうひとつのアメリカのメーカーの方は「ハミルトン・スタンダード・プロペラ」で、「ユナイテッド・エアクラフトコーポレーション」の一部門です。
    すでに述べられているようにプロペラは「固定節」から「定速式」に進化してきましたが、さらに次の段階として「高角プロペラ」(ピッチ変更角度域の広い定速式)への移行が考えられました。ハミルトンはこの新機構を開発していましたが、日中戦争の関係で日本は製造権を取得できませんでした。そのため別の国のメーカーのものに乗り換えざるを得なかった、というのが日本海軍機がVDMを採用した理由の第一点。
    もうひとつには、ハミルトンが油圧シリンダーで変節する機構なのに対し、VDMは歯車でそれを行います。この場合、電動モーターを動力源とすることが出来ます。十二試陸攻、十三試艦爆、十四試局戦とこの頃計画された日本海軍機は油圧の使用を最小限に留め、可動部分のほとんどを電動化する方針を持っていましたから、この面でも開発していましたが、日中戦争の関係で日本は製造権を取得できなかったのでVDMは便利でした。
    実際には日本で電動式のVDMを作りきれず、油圧動力に改造されることになってしまいはしましたが。


  2. ↑すみません、最後の方で余計な文のコピーが紛れ込んじゃいました。



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