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とりとめのない質問になりそうですが 九九艦爆、彗星の急降下爆撃、爆装零戦の緩効果爆撃は 動目標に対してどれぐらい違いがあるのでしょうか? 八十島 |
- 緩降下爆撃に直しても、質問の意味が理解できません。
老兵
- 失礼しました命中率と接近の容易さについての質問です。
八十島
- 銀河を運用していた752空では、雷撃・急降下爆撃のいずれを行う場合でも高速緩降下によって攻撃発起点に進入、そこから急降下に移るか緩降下のまま雷撃高度まで降下したそうですので、雷撃・急降下爆撃・緩降下爆撃のいずれでも接近の容易さに差はないと思われます。
命中率については、搭乗員の技量や状況によって異なってくるでしょうかから、一概には言えないと思います。
T216
- 命中率について云えば、最後まで修正可能な「体当たり攻撃」が上です。
「特攻」の発想もここにあった訳ですから。
蒼空
- ご回答どうもありがとうございます。
どうも定量的な比較が出来ないのですが、運動中の艦に対する
緩降下爆撃の命中率はかなり悪いような気がしましての質問でした。
マリアナで爆装零戦が使われましたが、ダイブブレーキや機体強度がない
零戦による対艦攻撃は体当たりを除いて反跳爆撃が妥当だったのかも知れませんね。
もっとも、攻撃法の研究や戦況逼迫によるその後の体当たりへの
戦術移行で当時の事情としては無理だったと思いますが・・・
(反跳爆撃では飛行甲板を狙えないという問題もありますが)
八十島
- > 零戦による対艦攻撃は体当たりを除いて反跳爆撃が妥当
零戦で反跳爆撃を行う場合、600q/h以上の高速緩降下で接敵、距離200〜300mで投下するというのが基準だったようですので、進入の難易に関しては緩降下爆撃などとほぼ同じだと思われます。
命中率については搭乗員の技量による部分が多いですし、熟練搭乗員でもなかなか爆弾が上手く反跳しなかったらしいですから、緩降下爆撃より反跳爆撃の方が命中率がよいとは一概に言えないのではないかと思います。
T216
- どうも、ご回答ありがとうございます。
沈んでしまったのでレスが付かないかと思っていました。
マリアナ前の艦爆不足と敵艦隊への到達率から零戦を攻撃力に
充当したと思うのですが緩降下爆撃にしろ反跳爆撃にしろ
あまり攻撃法が確率・訓練されていないような気がしてなりません。
零式三座水偵での爆撃の手記を読んでも動目標には数を落とさないと
命中しないので苦労しているようですし。
後知恵を根拠にした質問でしたが、当時二者択一の環境が整っていれば
反跳爆撃が選ばれていたかも知れませんね。
反跳爆撃は敵の戦法を見て始めたわけであまりノウハウが
なかったんでしょうか。
爆弾の形状も工夫されているようですし、アイデア勝ちですね。
八十島
- > 爆弾の形状も工夫されている
昭和19年に日本海軍が銀河で反跳爆撃の実験を行った際、空中弾道を安定させるために模擬爆弾の尾部に木製の尾翼が取り付けられたそうです。
米英軍では反跳爆撃専用の爆弾が開発されていたことを考えれば、反跳爆撃を行うためにはそれに適した爆弾を開発・配備する必要性が極めて高いと言うことになります。
そしてそれは生産性の悪化や補給の手間が増えることを意味しますので、通常の爆弾でも確実に行うことの出来る緩降下爆撃と比較してよほどの利点がなければ採用されることは難しいのではないでしょうか。
また、上記の銀河で行われた反跳爆撃の実験において、爆弾が銀河の尾部に衝突して墜落するという事故が発生したことも普及を妨げた要因の一つなのではないかと思います。
T216
- 重ね重ねレスありがとうございます。
そうですね、やはり日本側で反跳爆撃を実戦に使用するには
こなれていなかった面が強いように感じます。
(銀河の実験がうまく行っていればまた違っていたかも?)
また、制限速度からして水平面での標的への接近スピードは
反跳・緩降下ともあまり変わらないかも知れませんね。
色々調べていくと零戦を爆装させて対艦攻撃をする場合、
飛行甲板に命中させる緩降下と舷側または水線下へ命中させる
という被害指向の違い、さらには相手によって舷側装甲が違うので
遅延信管の設定が困難となることも段々推測したのですが・・・
空母攻撃には不向きという結論でよいのでしょうか?
(アメリカも商船や駆逐艦を狙っていたようですが大艦狙いの
反跳爆撃は実績があったのかぁ)
八十島
- > 舷側装甲
空母でも翔鶴型や大鳳には8インチ砲弾を意識した舷側装甲(重巡と同程度の厚さ)が施されていますから、日本側としては米空母も同程度の装甲が張られていると想定すると考えた方が自然です。
正確に計算した訳ではないのですが、500s爆弾による急降下爆撃に耐えるとされる大鳳の飛行甲板の装甲が75oであるのに対し、舷側装甲は165o(翔鶴型も同じ)であること、および急降下爆撃では500q/h前後で投下、落下速度により爆弾が更に加速しますが、反跳爆撃では600q/h前後で投下しても反跳自体によって爆弾の速度は減速してしまうことから、250s爆弾による反跳爆撃で巡洋艦以上の大型艦の舷側装甲を打ち抜くのは困難ではないかと思います。
であるなら、空母・戦艦といった大型戦闘艦艇(日本海軍が沈めたいのはこれ)に対して効果がほとんど期待出来ない反跳爆撃が注目されなかったのはある意味自然なことだったのではないでしょうか。
> 大艦狙いの反跳爆撃の実績
過去ログを探してみました。http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001613.html
T216
- > 10.
訂正です。
誤:大鳳の飛行甲板の装甲が75o
↓
正:大鳳の飛行甲板の装甲が95o
T216