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削り出しで作られた主翼に被弾した場合、補修はどのようにするのですか? 程度にもよるのでしょうが、全部を取り替える? パッチをあてる? よろしく御願いします。 塚本 |
- 便乗で質問します。
スパーやリブの削り出しは当たり前として聞きますし、外板のケミミルも聞きますが、主翼そのものを削り出しで作った軍用機って、どんなものがあるのでしょうか。また、加工方法は?
ちょっと興味があるので、ご存知の方、ついでに教えてください。
PRCA
- 1.の訂正
加工方法は?→工作機械は?
削り出しって言ってるんだから、加工方法は削り出しに決まってるよね。やっぱり、でっかいマシニングや多頭フライスを使って作るんでしょうか。
PRCA
- 削り出しではありませんが、不採用となったボーイング X-32 JSF の主翼はカーボン繊維材に特殊な接着剤を塗布して数十枚重ねて成型し、完成形のカタチで高温炉に入れ焼き固めるという代物でした。強度に不安が出るほどの破損をこうむった場合は丸ごと交換するしかないと思います。
ささき
- >3. 自己レス…X-32 の主翼はそれ自身が一体構造なのではなく、上面・下面の外皮材がそれぞれ一体なのでした。複雑な形状の下面材成型には多大な問題が残っており、X-32 落選理由の一因になったようです。
ささき
- >3. X-32の一体型主翼外皮について
完成後の外的作用に起因したいかなる種類の破損に限らず、製造中の材料の損傷、あるいは材料含水率の不適合に由来した層間剥離等、コンポジット材の強度に影響を与える因子は多々想定されますが、コンポジット材の特徴の一つは補修の自由度の高さです。 コンポジット材の補修方法としては、1)ボルト/リベットによるパッチあて 2)接着によるパッチあて 3) 損傷部分を除去して欠如部分を再形成する修理 等が一般的です。
1)は健全な構造材に穿孔する為、新たな問題を創生しかねず、あくまで一時的な補修と捉えられ、3)は最も完全な方法である反面、ヒーティング・ブランケット等専用の機材および完全に互換性のある補修素材が必要となります。 いずれにせよ余程重篤な問題でない限り、ユニット交換の必要はありません。
みなと
- 「削り出し」というのは、金属のブロックから、リブや外板が一体になる形で削り出しているものと思っていたのですが・・・・・。
吉野
- >3、4並びに5
ささき様、みなと様、回答ありがとうございます。
1.の質問を上げた時、「ひょっとしたら回答として上がってくるかな」と思っていました。ただ、やはり削り出しではないので、あえて、考えから除外しました。(F−2でも採用されてますし、部隊からも修理の話は、いろいろ言われてましたので)
>6.
そういう機種もあるかもしれませんが、知る限りでは、リブ一体の外板は見たことはないです。外板をスパーやリブにリベット留め(物によってはテーパロックファスナ)で固定しているのは見ています。
1.の質問の趣旨としては、「金属なり木なり、削り出しのムクの主翼ってあるの?あるなら、主翼をどんな工作機械(もしくは工具)を使って削るの?」です。塚本さんの質問内容から、そのような物があるように感じ、興味を持ったので、質問した次第です。(ネットで調べても判らなかった)
PRCA
- 言葉が足りませんでした。
質問の意図は、まさにPRCAさんの「削り出しのムクの主翼ってあるの?あるなら、主翼をどんな工作機械(もしくは工具)を使って削るの?」そして「損傷を受けた時の修理の方法は?」です。
よろしく御願いします。
始めの質問者
塚本
- 主翼全体を削り出しで作るという話は私も聞いたことがありません。近いものでは軽合金製の刃物のような F-104 の主翼前縁材が挙げられるかも知れませんが、これがどのように加工されているのかは寡聞にして知りません。
ささき
- >9.
ささき様、ありがとうございます。
F-104の主翼前縁なら、削り出しで作ってたでしょうね。
私自身の経験からも「主翼を丸ごと削り出して作る」というのは、ちょっと考えられないのですが、ここを見ていると結構知らない話がありますのでねぇ。(特に昔の機種)「ひょっとして昔、そんなむちゃして作った機種があったのぉ?」と思ってしまったわけです。
ちなみに、F-104の主翼前縁は刃物のようですが、整備時、ここに頭をぶつけると、ぶつけたところをザックリ切ってしまうので、地上では保護カバーを着けていたそうです。
PRCA