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みなさんお久しぶりです。一つ、気になったことがあったので質問させていただきます。「ジパング」の二巻に出てくる二式水戦なんですが、カウリングの形が21型の物ではなく、52型の物のような形なんです。推力式排気管や、カウル内上部に位置する空気取り入れ口があって、なのに機首機銃の弾道溝があったりで、ちぐはぐなんです。こういう形の機体もあったんでしょうか?教えてくだされば幸いです。 新高校1年生少年 |
- まあ「ジパング」ネタは過去にも幾つかありましたが、あれはあくまでフィクションですからあまり真に受けない方がよろしいかと。
ただし「栄21型を装備した二式水戦」は実際に構想されていました。
「スケールアヴィゲーション No16 2000年11月号」によると、昭和15年11月2日に栄21型装備の二号零戦(三二型)をベースにした「仮称二号水上戦闘機」の要求書が「仮称一号水上戦闘機(後の二式水戦)」の要求書と同時に上げられているそうです。
これは零戦三二型の試作機(昭和16年7月に一号機完成)どころか栄21型すら審査に合格していない(栄21型が審査に合格したのは昭和16年初め)こともあり、時期尚早と判断されていったん棚上げされますが、同年12月18日には再開(栄21型の審査が行われていた頃)、翌昭和16年1月31日には木型審査まで行われますが、中島に零戦二一型の生産に専従させるために二号水戦は解約されてしまったため実機が完成することはなかったようです。
T216
- >1
16年1月31日に行われたのは、三菱A6M3の第一次木型審査です。
片
- > 2.
申し訳ありません、「二号零戦」と「二号水戦」を読み間違えていました。
片カントクのおっしゃるように、昭和16年1月31日に行われたのは三菱でのA6M3すなわち二号零戦の木型審査です。
T216
- 「二式水戦に21型も52型もないだろ」と思われそうな文なので補足(いまさらですが)しておきます。本文中の「21型の・・」の部分の前に「零戦」の二文字を足して読んでください。
新高校1年生少年
- ということで、二号水戦はそのようにまったく現実化していませんが、零戦に限っていえば、二号戦3009号機の振動試験報告書の図が、推力式排気管以外、おっしゃるようなそんな形に描かれています。でも、3525号機(雑誌で一時四二型として紹介されてたあの機体です)もやっぱりそんな形に描かれちゃってますから、多分、一号零戦の図をそのまま流用しちゃったのでしょう、これは。
片
- 計画から言えば水戦の本命は二号水戦でしたから、開戦による中島での二号零戦切り替えの延期が無ければ生産に入っていたのでしょう。昭和17年初頭までは生産計画が維持されていたようです。
BUN