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ぶっちゃけた話、F6Fと零戦五二型にはそこまでひどい性能差があるように思えないのですが、どうしてあそこまで一方的にやられたのでしょうか?やっぱり零戦の急降下時のつっこみの悪さと高速時の舵の効きの悪さが原因なのでしょうか? ふらんく |
- 便乗質問です、本当に一方的にやられたのでしょうか?
機体の性能差だけで勝敗が決まる物なのでしょうか?
勝賀まさみ
- > 一方的にやられた
いつ、どこで、互いの投入数量がどれくらいの空戦で五二型がF6Fに一方的に撃墜されたのか、もう少し具体的に例示して下さると皆さん答えやすいかと思います。
T216
- 小生浅学なもので寡聞にしてF6Fと零戦五二型がほぼ同兵力で対峙して一方的に袋叩きにあったという事例を知りません(爆装零戦除く)
よろしければそういった事例を具体的に例示していただけませんでしょうか、宜しくお願いします。
3号電探
- F6Fは「必要な時に、必要な性能を、必要な分だけ」戦線に送り込めたため、零戦を圧倒できたのだと思います。 飛行機としては物足りない性能でも、兵器としては一級品といえるのではないのでしょうか。
ブルーヒップ
- 質問者です。お答えいただきありがとうございます。すみません自分も勉強が足りなく、いつの空戦とかは言えないのですが、昔どこかで読んだ本にはF6Fと日本機の撃墜:被撃墜の割合が19:1と書いてありました。あと、世界の傑作機シリーズ(文林堂)の零式艦上戦闘機22ー63型の15ページに「18年10月6日の(F6Fと零戦の)初対決で48機を相手に23機で迎撃し6機を撃墜したものの全機が被撃墜」と書いてあります。一般的に末期、零戦は米軍機に対してほとんど使えないものになっていたという記述をいたるところで見かけます。
ふらんく
- > F6Fと日本機の撃墜:被撃墜の割合が19:1
ご自分でかかれているのでお気づきでしょうが、これは零戦との交換比率ではないと思います。
> 48機を相手に23機で迎撃し6機を撃墜したものの全機が被撃墜
何か問題があるのでしょうか?
これは「ランチェスターの法則」にほぼ完全に当てはまる事例です。
あと、記憶モードですがこの事例で出撃した零戦は五二型ではなく二二型以前の型だったと思います。
T216
- 私もふらんくさん同様、零戦52型はF6Fに袋叩きにあったイメージしかないです。確かに具体的な戦例を、と言われるとマリアナ海戦ぐらいしか思いつかず困りますが、巷の戦記、回想録、解説本の類を見ると零戦はF6Fに対して圧倒された話ばかりです。どうしてこうなったんでしょうねぇ?
ぽぷら
- 参照なされた書物が偏ってるのではありませんか?
あとは結局日本が負けたことで負けのイメージが強いのかも知れませんね。
それから末期になると補給も滞っていたのでしょう、ゼロ戦が使えないのではなく、使えるゼロ戦が無くなったのだと思います。
勝賀まさみ
- > マリアナ海戦
第一機動艦隊の第一次攻撃隊第一波と58TFの戦闘機隊との戦闘を見てみましょう。数字は世界の傑作機No.71から抜き出しています。
・投入
日:五二型 14機 天山 7機 戦爆(二一型) 43機
米:F6F 62機
・損失
日:五二型 5機 天山 2機 戦爆(二一型) 31機
米:F6F 3機
25番を抱えている戦爆は空戦は出来ませんから、F6Fと戦っているのは事実上14機の零戦だけ(この場合、戦闘機の戦力比率はおよそ1:4.5)と言っていいと思います。
この場合、戦爆と天山を守らなければならない五二型の方が不利であり、撃墜数を稼ぎにくいのは明らかです。
果たして、これは「五二型はF6Fに一方的に撃墜された」と言えるのでしょうか?
T216
- 高度優位を取らなければ数が少ない場合フクロ叩きに会うのはあたりまえです。
それに米軍の史家ですら
「米軍の戦果報告はまちがいなく楽観的にすぎる」
とかかれるほどです。
19:1も実際は9:1か8:1でしょう。
しかもそのうちに99艦爆や97艦攻・天山・彗星なども含まれるのです。
そう考えると何もおかしいことはないのではないでしょうか?
P-kun
- >9.
訂正。
日本側の被害は 五二型 8機 天山 2機 戦爆(二一型) 32機 のようです。
また、日本側の投入機数を 五二型 14機 天山 8機 戦爆(二一型) 42機 とする説もあるようです。
上記の天山は全て誘導機のようで、攻撃の主力を成す戦爆隊は敵艦隊に突入したようですから、戦爆の被害には対空砲によるものもかなり含まれると思われます。
またP-kunさんが述べられているように、この攻撃隊は高度6000mで進撃中、多数のF6Fに高度8000mから被られ、奇襲を受けています。
T216
- 意外な話を1つ、米フライト・ジャーナル誌に乗った元 F6F パイロットの回想から。
「前方を飛ぶゼロに照準を合わせて突っ込んでゆくと、奴はくるりと回ってこっちを向き、火の玉みたいな機関砲弾が飛んで来た。幸いにして命中弾はなかったが、私はこの体験以後ゼロに正面から向かってゆくことを避けた」
松本零士氏の漫画では「正面からの撃ち合いでは火力密度に優れる米軍機に利がある」とされていますが、一発で致命傷になり兼ねない 20mm 機銃は米軍も警戒していたようです。
ささき
- この問題についてはまったくの素人ですが、「零戦も結構戦えた」も「零戦は袋だたきにあった」もどちらも正しいのではないでしょうか。
同レベルの練度のパイロットが乗った零戦とF6Fが、同数、同高度で、同時に敵を発見て戦闘に入った場合なら、零戦でもそこそこ戦えた(おそらく双方とも大きな戦果は挙げられない)のではと思います。しかし昭和18年以降の現実の中では、上に挙げられた二つの例のように、しばしば零戦は袋だたき(=零戦側の損害が圧倒的に多いという意味で)にされ、もっと優れた戦闘機がほしいと切実に思われるようになったのもまた事実でしょう。
カンタニャック
- マリアナ沖海戦で征空部隊の零戦とぶつかったF6Fのパイロットの証言で、「奴らは最高の連中だった。私は生き残るために精一杯戦った。」というのを聞いたことがあります。F6F-5と零戦五二型(栄三一甲型、水メタ無しだけど緊急ブースト付き)の比較テストでは、最大速度ではF6Fがずっと優れていましたが、3000m以下の上昇性能や運動性(ズーム上昇、垂直旋回)では零戦が優位にあり、低高度の乱戦ではF6Fの方がかぶられるかもしれないという評価も下されているそうです。それでもF6Fは米戦闘機の中でもトップクラスの格闘性能を持ち、(陸軍の飛燕、疾風は確実に凌いでいたといいます)運動性が頼みの零戦にとって嫌な相手だった事は確かでしょう。それにしても世傑での零戦の評価はちょっとケチョンケチョン過ぎる所もありますね。
フッフール
- 「F6Fと日本機の撃墜19:1も実際は9:1か8:1でしょう」とのことですがその数値は戦後に日本側の記録を調べての正確な数字なんでしょうか?
ロックマン
- >ロックマンさま
一応文面からわかっているとは思いますが私の推測です。(あたりまえですわな)
ミリタリーオスプレイのF6F・F4Fエース読む限りの感想です。
半分〜それ以下くらいなんですよね。
ちなみに99艦爆・戦爆などの爆撃機の割合が多いほど戦果報告と被撃墜数の数が近いづいてくるようです(笑)
ただし「米軍の戦果報告はまちがいなく楽観的にすぎる」はミリタリーオスプレイのF6Fエースから引用した言葉です。
P-kun
- 五箇を招いてしまったようですみません。
一般的に言われているF6Fと日本機の撃墜19:1という比率はあくまでアメリカ側の好評値なのか、それとも戦後に日本側の記録を調べての正確な数字なのか分からないんです。
ロックマン
- > 日本機とF6Fの撃墜比率19:1
世界の傑作機No.71によると「戦闘でのF6Fの損失約270機に対し、太平洋での撃墜戦果5156機」というのが根拠のようです。
この撃墜戦果がアメリカの公表値なのか日本側の記録と付き合わしての数字かは明記してありませんが、この本の日本側の記録が曖昧であるところから米軍の戦果報告をほぼそのまま合計したものである印象を受けます。
T216
- 撃墜比率19:1というのは非常にアヤシイですな。
戦後に調査して(できたのは西側連合国だけかと思いますが)ほぼ正確だと言われているドイツ空軍のエースの撃墜スコアにしても一般的に知られている数字はドイツ側認定の数字みたいなんです。
ロックマン
- >11
米側の記録を見る限り、戦爆隊の対空砲火による損害は極く少数です(最大で3〜4機程度)。
大塚好古
- >18
あれは米軍が公式に認めている数値です。戦後JANACが戦果調査を行っているので、戦果報告をそのまま合計したとも言えないところが悩ましいのであります(JANACの調査の結果、船舶に関する戦果は完全に書き直しましたからね…<米軍)。
大塚好古
- 質問者です。いやーこれまで零戦は一方的にやられたものとばかり思っていたのですがそうとも言い切れないんですね。零戦好きとしてはうれしい限りです。ところで過去ログに零戦52型以降の正しい評価が出始めてきたばかりだということが書いてありましたが最近の零戦の評価ってどんなものなんですかね?どれくらいまともに戦えてたんですかね?
ふらんく