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「隼」とか「ハリケーン」などと言った識別名称はどの時点でつけられるんでしょうか?あと、「泰山」とか「閃電」みたいなカッコイイ名称が再利用されることはあったんでしょうか? みどり |
- > 名称
日本軍の場合、昭和18年7月以降に採用された海軍機に見られる「烈風」や「流星」といった名称は「制式名称」でしたが、昭和16年以降に採用された陸軍機に見られる「飛燕」や「疾風」といった名称は機体固有の「愛称」(制式名称は「三式戦闘機」とか「四式戦闘機」)でした。
このため、海軍では昭和18年7月以降は試作発注の段階から「烈風」や「流星」といった名称がつけられ、試作中の機体には名称の前に「試製」や「仮称」を付け加えて呼ばれ、晴れて制式化されると「試製」や「仮称」が取れていました(因みに昭和18年7月以前の試作名称は「十七試艦戦」や「十六試艦攻」)。
陸軍では試作機の段階では「キ61」や「キ84」といった「キ」番号で呼ばれ、制式採用されて「三式戦闘機」や「四式戦闘機」となるときと同時に「飛燕」「疾風」といった愛称も与えられたようです。
> カッコイイ名称が再利用
どんな名称が「カッコイイ」かは個人の感性に寄るところが大きいので一概には言えないところがあると思いますが…。
それは置くとして、アメリカ軍では「コルセア」(F4U→A-7)「ファントム」(FH→F-4)など、名称の再利用は行われています。
また、航空自衛隊では一時、保有機に漢字の名称が付けていました。
T-33「若鷹」、T-1「初鷹」、F-86F「旭光」、F-104J「栄光」等ですが、この中にF-86D「月光」というものもありました。
因みに、現在航空自衛隊の保有機にこの様な名称は付けられていません。
T216
- 各国によって様々なんだが、大戦後のフランスの場合、メーカーがつけた名称(ミラージュ2000など)をそのまま軍の制式名としています。戦闘機ならば半官半民(国策会社と言うべきか)のダッソー・ブレゲー社の開発したものしか採用しないから。
その一方で、全くと言っていいほど愛称をつけず軍の制式名だけだったのが旧ソ連。そしてMig21やTu22Mといった制式名も軍関係者以外では使わない。
アリエフ
- ほとんど余談ですが・・・
1でも書かれていますが、昔の自衛隊では航空機(固定翼・回転翼)に独自の愛称を付けていました。どれも現在は使われていません。
*固定翼機
セスナL-19 『そよかぜ』
ビーチクラフトT-34A 『はつかぜ』
富士KM-2 『こまどり』
ノースアメリカンT-6 『まつかぜ』
ロッキードT-33A 『若鷹』
富士T-1 『初鷹』
カーチスC-46 『天馬』
グラマンR4D-6 『まなづる』
ノースアメリカンF-86F 『旭光』
ノースアメリカンF-86D 『月光』
ロッキードF-104J 『栄光』
ビーチクラフトSNB-5 『べにばと』
ビーチクラフトB65 『うみばと』
ビーチクラフトB65P 『くにかぜ』
ビーチクラフトUC-90 『くにかぜII』
グラマンS2F-1 『あおたか』
ロッキードP2V-7/P-2J 『おおわし』
グラマンUF-2 『かりがね』
*回転翼機
シコルスキーH-13 『ひばり』
シコルスキーH-19(S-55) 『はつかり』
シコルスキーHSS-1 『うみつばめ』
シコルスキーS-62J 『らいちょう』
シコルスキーHSS-2/S-61 『ちどり』
パイアセッキH-21B(V-44) 『ほうおう』
バートルKV-107 『しらさぎ』
ベルUH-1 『ひよどり』
なお、陸上自衛隊では数年前にWebで装備品の愛称を公募し、固定翼機のLR-2とUH-1J、UH-60JA、CH-47J/JA、AH-1S、OH-1、AS322Lの各ヘリコプターにも愛称が付きました。
各愛称ですが、LR-2は『ハヤブサ』、OH-1は『ニンジャ』、UH-1Jは『ヒューイ』、UH-60JA、AH-1S、CH-47J/JA、AS322Lは元の名称そのまま(ブラックホーク、コブラ、チヌーク、スーパーピューマ)です。AS322Lは愛称とは別に保有機3機にそれぞれ名称(はと、ひばり、かもめ。これも昔総理府が一般公募したもの)が付いています。
手前味噌ながら、UH-1Jの『ヒューイ』は多分わしが応募した名称だと思います(;^_^A(←後日防衛庁から記念品が届いた)。今から考えると本来の名称『イロコイス』にしといた方がよかったかなぁと・・・(苦笑)
ブラック・タロン
- 別に追加しなくてもいいんですが(笑)書き忘れ。富士LM-1/2は『はるかぜ』でした。
ブラック・タロン
- 愛称=制式名であるのがイギリス軍用機の伝統であるようでして、軍が制式採用を決めた段階でハリケーンとかテンペストといった制式名が付けられています。アメリカからの援助で貰ったものまでそうしてるし・・
アリエフ
- 18年7月以降、海軍機が新名称を採用しているというのは、新名称付与を定めた通達の日付が7月になっているためで、実際の新名称切り替え期限は8月10日です。この日までに制式兵器となっていない試作機に新名称が与えられています。ですから8月9日に内令兵で兵器に採用されてしまえば「紫電」は三式局地戦闘機だったかもしれません。
また、陸軍機の制式制定と愛称の付与は無関係です。陸軍機の愛称は宣伝用に適宜考案されたもので、制式制定には手続的にもタイミング的にも関係がありません。
BUN
- 5の修正、軍が制式採用決めた段階というよりも構想や試作を含めた採用を行った段階と言うべきだろう。軍が予算つけた段階かも。例えば42年8月、試作機がまだできてない段階でテンペストI400機分の発注が行われている。テンペストになる前はタイフーンIIとして計画されていたからだろうけど。
アリエフ
- ヒューイの命名者様
秋本実「飛行機銘銘伝」(1996年光人社刊)にHU−1を棒読みしてヒューイとしたと書かれてありますが…本当でしょうか?(艦名研究を志しながら、そのような本を…あっ、
みどり様、飛行機名を調査されるのなら必携ですよ。全4冊全て飛行機の名前とその由来。さすがは航空機研究の大家…買ってしまうぐらい名詞にこだわる私としては、激しく知りたいのですが)
関係のない質問をしたおわびに、さらに関係のないことを書きます(大汗)。
海上保安庁の所属機はすべて固有名がついております。海上自衛隊のほうはついていないのですが、ベル412型ヘリコプターの場合、「ほしずな1号」、「同2号」、「はまちどり2号(1号は212型ヘリコプター)」、「おしどり」、「るりかけす」と余り脈絡なく付けられています。これは愛称で、一般公募によるものだそうです。機首部分に書かれてあります。
hush
- ヒューイの愛称の由来はその本にあるとおりです。
HU-1→HUI→ヒューイ。
それ以外に考えようもないでしょう。
便利少尉
- BUNさん、アリエフさん、フォローありがとうございました。
T216
- >旧ソ連
オスプレイ「第二次大戦のソ連航空隊エース」によりますと
大戦中は
Yak系戦闘機がヤーシカ
La系戦闘機かラボチカ
Il-2がイリユーシ
などと呼ばれていたそうです。
ケンゴ
- 便利少尉様(殿の方がいいのでしょうか?海軍だったら少尉で敬称になると思いますが…何を下らぬ前触れを)
やっぱり。楽しいですね。太平洋戦争中に捕獲したイギリスの河用砲艦モスを逆読みにした須磨、原音の類似音からエスメラルダを和泉(候補艦名出雲)と命名した日本海軍のユーモアを思い出しました。イロクォイスよりいいように思います。
ところで、IL2シュトルモヴィクの場合は愛称にならないのでしょうか。シュトルモヴィクは襲撃機の意味だそうですが、IL2の場合しか使われていないような気がいたしますので(「黒い死」と言うのはドイツ側の愛称と言うか何と言うか…)。
hush
- シュトゥルモヴィークは、hushさんも指摘されているとおり襲撃機(地上攻撃機)の意味で、
実際Il-2以外あるいはイリューシン以外の地上攻撃機にもこの名が適用されています。
ネットでshturmovikを検索すると、いくつか他の機体も引っかかります。
便利少尉
- >「黒い死」と言うのはドイツ側の愛称と言うか何と言うか…
「黒死病」(ペスト)のことですね。この機体が味方戦車隊の上空を通過した後の被害から中世ヨーロッパで人口の三分の一を奪った黒死病を連想させたからのニックネームでしょう。愛称なんて…。
ロックマン
- >ソ連
本日「モスクワ上空の戦い」(大日本絵画)において
Pe-2、Pe-3がペーシカと呼ばれているのを発見!
>Il-2
他には「空飛ぶ戦車」「黒パンのように欠かせぬもの」(ソ連側)「空飛ぶコンクリートトーチカ」(ドイツ軍戦闘機乗り)などを聞いたことがあります。
ケンゴ