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太平洋戦争の航空戦記などを読んでると、日本のパイロットが帰還できそうになくなると「自爆する」というのを良く見ますが、どういうことなのでしょうか。そのまま空中で爆発するのですか。それとも、敵に突っ込むということですか。 お願いします。 ふくろう |
- 二二型までの零戦の場合、座席調整レバーのノブを捻ってはずすと、中に押しボタンが
…ということがあろうはずはなく、俗に「自爆」といわれているもののほとんどは単なる墜落です。
しかし、被弾によってパイロットが操縦できなくなるほどの傷を負ったり、操縦系統が壊れたり、脱出しようとしても錐もみ状態の機体の中で脱出動作がうまくできないとか身体や装具が引っかかったとかしてしまえば、そのまま落ちるしかないのが軍用機の宿命です。
そういう死に際の格好悪さを「切腹」に近い感じのある「自爆」という言葉で少しでも覆い隠してやろうというのは、死者への手向けとして理解できるところです。
Schump
- ありがとうございます。日本人の精神の表れですね。
ふくろう
- 自爆と言うのは敵地上空で撃墜、墜落にはいたらないまでも味方基地、空母などには帰り着けない程度のダメージを受けた日本軍機が捕虜になるのを潔しとせず意識的に自機を墜落させ自殺してしまうことを言うようです。他国軍の飛行機はたいていは捕虜になることを覚悟でペールアウトないしは不時着を試みるのですが日本軍機はそうではなかったようです。開戦当初の真珠湾攻撃で蒼龍戦闘機隊分隊長飯田房太大尉が燃料タンクを打ちぬかれカネオヘ基地へ自爆突入したのが有名です。色々な才能があった青年のようで富士山をバックにした零戦11型の見事な写真は飯田大尉の撮影と言われています。捕虜になったとしても生き抜けるわけですから尚早に自爆してしまうのは合理的ではありません。
ファナテックな時代があったというだけで自爆飛行はけして日本人の精神を表しているとはいえません。合理的精神無くしては何事も成し遂げられません。
ラインバッカー
- 記録に残された多くの「自爆」は単に戦闘時の墜落を自爆と表現しているだけです。
落下傘降下も不時着後のゴムボートによる漂流も数多く実例があります。
BUN
- ありがとうございます。
でも、私は個人的には、それは日本人のよき精神だと思います。確かに現代の感覚とはかなりずれますが、捕虜になるというのは己の家や故郷、更には国に対して情けないことのように思います。これはここで議論することではないのでこの辺にします。
ふくろう
- 地上や僚機から見て全く原因不明で自爆したら、多分自爆ではなく事故扱い
になるのではないだろうか。上司の立場があるから旧軍では自殺扱いにはなら
ないだろう、と思う。
内巻き