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またまたお世話になりますが、世界の傑作機に掲載されている紫電一一甲と一一乙の写真を見比べていて、機首の7、7ミリ機銃の銃口の位置が、甲では前方にあるのに対し、乙ではカウルフラップに切り込みを作らなくてはいけないほど後方にあります。このようにした理由ってなんでしょうか。本の中ではこれについて触れられていません。どなたか教えてください。 新高校1年生少年 |
- ゴミですが。
紫電の原型である強風の初期生産型の7.7o機銃口はエンジンカウルの先端にありますが、後期生産型になるとエンジンカウルの真ん中よりやや前に、そして紫電一一乙型でカウルフラップの辺りに移動、と後期になるほど後ろに下がっています。
また、紫電一一甲型から7.7o機銃が廃止されている(銃口はそのまま)のも何か関係しているのかもしれません。
T216
- 結構色々な本にも出ていると思いますが、零戦を除く日本海軍戦闘機はある時期から機銃の取り付け角を上向きに変更しています。紫電系統では紫電改の量産開始当初にその変更が行われ機銃の上向き角が強められています。この頃の紫電生産ラインは甲型と乙型の切り替わり時期にあったので乙型用に使用されたカウリングには機銃の上向き角が付けられた為に開口位置が後退しています。胴体銃の角度変更による機銃口の開口位置の後退は雷電一一型にも見られます。
BUN
- しかし 11 甲で胴体銃は廃止されていたのに、わざわざ開口位置を変える必要があったのでしょうか。必要とあれば復活するつもりだったのかなぁ、胴体銃。
ささき
- ↑紫電二一型の主翼に「訓練時のみ装備」する7.7mm銃があったとのことですが、一一型の謎の胴体銃口もそんなことと関連はないのでしょうか。
MB
- 終戦時に空技廠飛行機部の作成した要目表にも紫電一一型は20×4の他、7.7×4を装備していることになっています。だから訓練銃じゃないですね。
紫電の「兵装強化第二段」として四型銃に換装することを命じた航兵総密149号が出た時点で7.7は廃止されていません。
BUN
- ↑7.7×2ですね。勝手に兵装強化してしまいました。
BUN
- 「11 型甲で胴体銃が廃止されたが、生産の都合で穴だけ残った」というのも「いわゆる定説」なのでしょうかね?
ささき
- 無くしてもいい穴が開いた部品がそのまま使用された、ではないでしょうか。
BUN
- たくさんの方からご回答いただき、うれしい限りです(^O^)。本当に有り難うございます。廃止された7,7ミリ銃を復活させる場合に上向き角への変更に対応できるように位置がかわっていたんですね。しかし、みなさん本当に知識が深いんですね・・。毎回感心してしまいます。
新高校1年生少年
- いや、そうじゃなくて、7.7ミリも上向き角を与える予定で用意をしていたのに計画途中で搭載中止となり、残った上向き用の機首部品がそのまま利用されている、というのが事実に近いのではないでしょうか。
BUN
- 以前から紫電の機首銃口後退については気になっていました。
姫路製作所における紫電の生産ラインを真横から写した写真を見ると、組立途中の機体に上向きに装備された(ように見える)ブラストチューブが確認できます。同じラインに写っている機体は製造番号7250番台であることから乙型の初期生産機です。
また、比島で米軍に撮影された紫電一一甲型にも機首銃のブラストチューブらしきものが確認できるものがあります。
ある搭乗員の手記にも紫電の翼内銃故障のため機首の7.7mm銃だけで戦わざるをえなかったという記述もあります。
機首銃は廃止されなかったのではないかと思うのです。乙型から機首銃口は後退しますが、それによりカウルフラップも改造されています。ちょうど銃口を避けるように開くようになっていますね。廃止するのであれば、このような余計とも思える工作は避けると思うのですが・・・。
機首銃廃止説は一体どのあたりから出てきたのでしょうね。
OCTPAQ
- 機首機銃は多分、零戦と同じ頃に廃止が検討され始めたんだと思うんです。
だから乙型用に設計は完了していたし、ひょっとしたら積んだものがある。多分ある。その傍証としては鳴尾と姫路の甲型の後期のある製造番号から7.7mmの機銃安全装置取付台が変更され新設計されているんです。しかし詰めがまだなんですよね。
BUN
- 単純に「11甲以降は機首銃廃止」とは言い切れないんですね。深いんだ…。
ささき
- すっさまじいカン違い、失礼しましたっ!はずかしー・・。
あの後、世界の傑作機をよーく見てみたところ、11甲型コクピット配置図にありました!!7.7ミリ機銃が!!!取り付け桿もばっちり載ってました。やはり搭載されていたかもしれないんですね、11甲型に7.7ミリが。
新高校1年生少年
- 紫電一一型のコクピット写真があれば・・・といつも思うのですがありませんね。
零戦が五二乙型から機首銃を7.7mmから13mmに換装していますが、紫電はどうだったんでしょう。搭載するためのスペースは十分にありますから13mm銃に換装も可能だとは思うのですが、これでは想像の域を超えて妄想の類になってしまいますね。
OCTPAQ
- ゴミレス(かも知れない)。紫電の機首銃が妙に胴体側面寄りに付いているのは、原型の強風が当初2翅×2の二重反転プロペラ搭載を予定していた名残りです。二重反転ペラは90度(鉛直軸に対し左右45度)で左右交互に交差するようになっており、強風の機銃もプロペラ軸に対し90度の角度を持って配置され、プロペラが右側で交差したとき左銃発射、左側で交差したとき右銃発射するよう同調していました。
ささき