QQCCMMVVGGTT
3235 1939年4月のMe209V1の約755km/h、1933年10月のMC72の約709km/hの速度記録に対して日本では1943年12月に研三が約700km/h。測定方法など種々の要件があってこの数字だけでは比べられないとはいえ、MC72の10年以上後でこの数字というのはやや見劣りする感が否めません(欧米だと大戦後期では戦闘機でもクリーンな状態だと700km/h出せたりしますよね・・)が、航空機を速く飛ばすという技術において日本が欧米に比べて顕著に劣っていた点というものはあるのでしょうか。エンジン出力だけの問題では無いと思うのですが・・。
かめ

  1. 研三という機体の性格からして本物の速度記録機ではないのですから、700km/h程度に目標を置いていても当然なのではないでしょうか。実際、戦局の影響で開発が遅れている様子が見られますし、陸海軍実用機の性能が追いついて来てしまったという点では日本も同様です。
    BUN

  2. (ゴミ)
     研三の699.9km/hは高度3527mで記録されており、エンジンの加給性能等を考えない単純計算ならば、高度6000mで810〜815km/h、海面高度で560〜565km/hに相当します。
     さらにMe109(翼面積16sq.m)と同スケールに単純に拡大した場合の速度を求めると670〜675km/h@6000mとなり、エンジン出力がほぼ同じG前・中期型の650〜660km/hよりもやや優速、機体全体の空力的洗練度の差を考えればもっと差がつく(おそらく700km/h超)でしょう。
     こうしてみると、研三がそれほどたち遅れた機体だとは思われないのです。
    Schump

  3. >2. たしかMe209V1の速度記録755.1 km/hは海抜500m、MC72およびHe-100(746.606km/h、3/30/1939)の記録で75mAGL未満、海抜50m程度で記録されていますね。
    みなと

  4. >3
     情報サンクス。これまた単純計算で高度3527m→500m、エンジン出力1500馬力→2300馬力で「DB601ARJ搭載型研三」の最高速度を出してみると…716km/h。冷却器形態の差やパイロットの記録飛行への慣れを考えれば、同等といえるレベルでしょう。

     さて、「日本製レシプロ機」の最高速度といえば、キ83が戦後の米軍によるテストで762km/h(高度7000m)を出していますね。
    Schump

  5. すみません、研三の話から外れてしまいますが、2と4の御回答の「単純計算」ってどのような計算式なのか教えていただけませんか。高度と馬力・速度の相関性って興味深い部分なので計算できるようになれると嬉しいのですが・・
    米軍でテストされたキ83ですが、これは試作1号機そのままでこの数字ですか?米軍でのテスト時にはエンジン周りのパーツを米国製に交換されてる場合もあったと聞きますので。
    しかし7000mで762km/hというと凄い数字ですね。設計技術自体では決して日本が劣っていたというわけではないのですね。
    かめ

  6. #単純計算
     以下の法則と想定(だけ^^;)を使っています(高度によるエンジンの出力・推進効率の変動、気温による音速の変動、部分的な衝撃波発生等は無視)。
     ・空気抵抗は対気速度の2乗に比例する
     ・空気抵抗は大気密度に比例する
     ・最高速度時には、最大出力での推力と空気抵抗とが釣り合っている
     ・プロペラの推力はエンジン出力に比例
    以上から、
     ・エンジン出力がa倍になると最大速度は√a倍
     ・大気密度がb倍になると最大速度は1/√b倍
    ということになります。各高度における大気密度については、国際標準大気換算表(ちょっとした航空や気象の用語集に載っている)から求めています。
     翼面積と最大速度の関係については、「空気抵抗は表面積に比例」という法則はあるのですが、表面積そのものは資料にないので、同じような翼面積変更をした機体の例からダロカンで求めています(ぉ
    Schump

  7. Schumpsさんの計算方法、私も興味があります。大気密度の逆数の平方根を取り、最高速度をこの関数と捉えて計算してみると、手許の標準大気表からもSchumpさんから提示のあった数値にかなり近い数字が得られますが、こんな無茶な方法ではないのでしょう。
    みなと

  8. あ、かぶっちゃった。やはりそうでしたか。D=Tとして計算している訳ですが、プロペラ機の場合、増速による推進効率の低下が著しく、即ち推力自体、速度の函数ですからそりゃ無茶ですよ。
    みなと

  9. >9
     ええ、少なくとも「6000mで800km/hオーバーの研三」は無茶かな、と(笑
    Schump

  10. そうですね。8000mまで上がると、900Km/h越えちゃいます(笑)。推進力の低下率の平方根を取って乗ずれば、もうちょっと現実的な数値が得られるでしょうね。
    みなと

  11. BUNさまの仰せのとうり
    キ-78¥−研三−遅かったとゆうことは御座いませんアレで所期の目的は達せられておるそうです。中間機ですから・・
    で、コイツでデータを採って、チャンとしたアタッカーでW.R.(戦争中なのに)取ろうとX型3000馬力の機体を計画中にお定まりの計画中止の止む無き至ると・・(涙)
    ぺっか


Back