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推力着陸とは、どのような着陸方法でしょうか。 よろしく御願いします。 英里 |
- 人によって定義が異なるかも知れませんが、私は「通常の着陸より低速度、強い機首上げ姿勢、大パワーを使って着陸する方法」だと思います。
ささき
- 推力着陸?"Thrust Landing" なのでしょうか?聞き慣れない用語なので、どのような文脈で出てきたのか御教示いただければ参考になります。"Power on Landing"のことでしょうか?
みなと
- 読んだ書籍が見つからないのですが、光人社のシリーズ本で、キ60かキ61のごく初期の開発段階で、着陸時の沈み込みが大きく、不安があるので「推力着陸」をした。と言うような文脈だったと思います。うろ覚えのままで質問をして申し訳ありません。
質問者
英里
- ああ、それであれば、"Power on Landing"又は"Soft field Landing"と呼ばれる着陸方法、接地前、フレアをかける際に幾分スロットルを開け、0に近い出来るだけ低い沈下率で接地させるものです。スロットルを開けるといっても、地面効果により誘導抵抗が小さくなっている状況で沈下率を0に合わせる操作ですので、通常は気持ち開ける、あるいは開けておく程度の開度となることでしょう。....日本語でなんて呼ぶんでしょうね(笑)
みなと
- 申し訳ありません。
「フレアをかける」って何ですか?
質問者
英里
- はい。旅客機等に乗られると、着陸時、機首を上げていきますね。 着陸進入時、滑走路の延長線上にラインナップした機体の標準的な降下角度(進入角)は3°、従って降下率は進入速度(機体)に依存しますが小型単発機の350フィートから大型機で900フィート毎分、そんなところでしょうか。このままの姿勢で接地しては脆弱な前輪(前輪式)あるいはプロペラ(尾輪式)が先に接地してしまいますし、接地の衝撃も大きすぎますから、地面効果(地面の接近により機体に作用する抵抗が減少する現象)が顕著になる翼幅の1/2程度の高度で水平飛行の姿勢を取れることを目安に引き起こし(Round out)、降下率をさらに落とします。ゆっくりと降りて行きながら着地寸前、30センチ程度の高度に到ったらその高度を維持すべく(降下率≒0)機首を引き上げて行く、この操作のことを「フレアをかける」といいます。機体の運動エネルギーを揚力に置きかえるこの操作、機首上げに伴い翼はやがて失速し、接地します。(人によってはRound outの操作から「フレア」と呼ぶ場合もあります。)
余談ですが、コントロール索の付いたパラシュート、あれで接地する際やはりある程度の前進速度を保ったまま、地面から数フィートのところで一気に双方のコントロール索を引く、するとブレーキがかかった様に体が前に振り出され、ふんわりと着地できるのですが、あの操作もやはり「フレア」をかける、といいます。
みなと
- 皆様、ありがとうございます。
よく、わかりました。
質問者
英里