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射出座席のゼロゼロシステムについてなんですが 高度ゼロでもパラシュートが開くのに十分な高度に打ち上げることが可能なのは分かるのですが、速度ゼロで脱出可能というのは、それ以前の射出座席では不可能だったのでしょうか?不可能だったとすると、それはなぜでしょうか? zeek |
- 不可能だったとするとです。すいません。
zeek
- 可能とか不可能とかそういうことじゃないと思います。
ある程度の高度で速度ゼロの状態で射出するシチュエーションって考えられ
ます?
速度ゼロというのはほとんどの場合すなわち高度ゼロということになりませ
んか?
枚方太郎
- パラシュートは速度を有している場合の方がより早く開傘するため、必要と
する射出高度が少なくて済みます。このことから、射出座席の性能を評価す
るためには射出時の高度とともに速度も一定の値(速度0等)に決めて比較
しないと絶対評価ができないことになります。 最初に述べたように速度0
という状況は射出座席にとってかなり厳しい条件であるため、これをクリア
することはなかなか大変だったということです。 なお、座席の射出高度で
すがパイロットの脊椎への影響及び低高度背面状態での射出を考慮しむやみ
に高く打ち上げることはできません。 火薬を使い強制的にパラシュートを
展張させる等、いかに早く開傘させられるかが射出座席の技術の一つの見せ
所といえるでしょう。
名無し
- ご返答ありがとうございます。大変参考になりました。
zeek
- パラシュートを開くためには、一定の時間と、一定の風量が必要だということはおわかりと思います。
地上で事故が発生した場合、射出座席は座席ごと乗員を打ち上げることによって、開傘する時間を稼ぐわけですが、この場合に機体が地上走行中であれば、走行速度に相当する強風が開傘中のパラシュートに吹き付けるので、開傘時間は短縮されます。
現在の射出座席はほとんどゼロ・ゼロシートですが、古いタイプの射出座席には「ゼロ高度・低速度」とされ、停止時の脱出は不可というものもありました。たしか空自のT33の射出座席はこのタイプだったと思います。
カンタニャック
- おっとかぶりました。
カンタニャック