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最近、不用意な発言で皆さんに迷惑をかけていて申し訳ありません。 ところで質問なのですが、この写真http://www.wpafb.af.mil/museum/research/fighter/f4e-6.jpg ダメージを受けたF-4Eですが、解説によると「ミグ、SAM、AAAとの交戦によって、方向舵・2つの油圧システム・ドラッグシュートを吹き飛ばされ、右エンジンと主翼に中程度のダメージを負ったが、無事帰還した。」 とありました。 そこで質問なのですが、一体どの位までのダメージならば操縦可能なのでしょうか? 少し分かりにくいと思いますが、よろしくお願いします。 YF−23A |
- 現用機しかわからないですけれども。
とりあえず、ダメージを負って(微細なものは除く)帰還した例を。
F-15 イスラエル 右主翼7割以上損壊
F/A-18A アメリカ 片側前縁フラップ全損
F/A-18A アメリカ 左主翼、折りたたみ機構より先、全損&右垂直尾翼3割損傷
ぐらいが有名どころですか?
運がよければ、このぐらいダメージがあっても帰還できます
もっともRPGじゃないんで、HPがあって20mm何発でもうダメってワケじゃないので、場合によってはこれ以下の損傷でも墜落します。
F-16では、配線が集中し「1発当たれば全てが終わり」という場所が5箇所ほどあるそうです。
最新の機体は「自動修復システム(機体が治るわけじゃないです)」を搭載しているので操縦翼の2,3枚が壊れても操縦不能にはならないようです。
Sparrow
- 主翼を欠損したものの帰還した有名どころのWWII日本軍機について挙げてみます。
九六式一号艦戦(樫村寛一三飛曹 1937.11.22 漢口)…敵機との正面衝突により左主翼3割欠損。約600q飛行して帰還するも着陸時転覆。
零戦二一型(森田勝三飛曹 1942.1.21 メナド)…対空砲火により左主翼2割欠損。3時間飛行して無事帰還。
三式戦 飛燕一型(四宮徹中尉 1944.12.3 調布)…B-29への体当たりにより左主翼3割欠損。無事帰還。
調べてみたところ、これ以外にも同じくらいの被害を受けたもののコントロールを取り戻し、帰還し始めたものの途中で不時着した例がかなりありました。(特に体当たり攻撃をしていた陸軍の244戦隊に多くの事例があります)
これを見ると一概には言えませんが、単発戦闘機の場合主翼を2〜3割以上失うとコントロールが極めて困難になる傾向がある様に感じます。
被弾に関しては150発近く被弾したにも関わらず生還した零観や、主翼燃料タンクが吹き飛ばされて脱落したものの帰還した四式戦などがいたりします。
ただ、Sparrowさんの言われる様に全てに適用できる訳ではなく、帰還できるかどうかはパイロットの腕や命中箇所などによってかなり変わってくると思います。
米軍の四発重爆に関しては機体や主翼に大穴が空いたものの何とか帰還した機があると聞きますが、手元の資料で具体的な例は見つけられませんでした。
ただ、捕獲機で以下の様な例を見つけましたので挙げておきます。
B-17D(飯塚英夫大尉 1943.12.? 立川)…捕獲機を用いた空戦訓練中の味方機との衝突事故により右主翼1割強欠損。無事帰還。
T216
- さっそくの回答をありがとうございます。意外に(?)丈夫なんですね。96式艦戦のあの片翼帰還は自分も知っています。
確かにF-16や最近のメカニカル・リンケージのない機体は、コンピュータ系統への直撃は致命的ですね。
ところで、最近の戦闘機(対地攻撃機は除く)にはそのような“ヤバい”部分に装甲は施されているのでしょうか? 追加で申し訳ないのですがお願いします。
YF−23A
- B−17は此処なんかどうでしょうか
http://www.daveswarbirds.com/b-17/
SUDO
- #1のSparrowさんの仰る、「F-15 イスラエル 右主翼7割以上損壊」とは、僚機のA-4と衝突して、右主翼が根元から50cm位の所で無くなった事を述べているのだと思います
日本でも、このことがコミカルに書かれた本が出ていたはずです
あと、太平洋戦争のお話ですが、ソロモンの戦いで、高射砲弾を受けて片方のエンジン(プロペラ含む)が脱落した一式陸攻が、それから2時間も飛び続けたというものがあります
その後、三菱の技術者に、「設計上、片方のプロペラ・エンジンが落ちると飛行不能です」と言われたとか
セミララ
- >5
「イスラエル空軍」という文庫本に載ってました。操縦者自身による体験話で、ある程度の速度以上なら飛行操作可能だったので、基地に帰れたとのこと。
benben
- >6 出版元は、朝日ソノラマ文庫、でした。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4257172533/qid%3D1045129553/250-6011492-1889022
↑アマゾンブックのリンク。翻訳版は絶版ですが、原著が良いようです。
benben
- >3
知りうる限りは施されている機体は無いみたいです。
装甲を施すよりも、配線を散らせる及び二重系列にするとか、コンピュータにバックアップを持たせるほうが軽いんじゃないでしょうか?
Sparrow
- >6
http://www.usrcjc.org/photogallery/wingless_landing.htm
こちらにF−15の写真が掲載されてますね。
ちなみに、このHPによるとその後イスラエル空軍が肩翼着陸についてマクダネル・ダグラス社に問い合わせたところ、コンピュータ・シミュレーション上不可能であると回答されたみたいです。
jas1
- やはり、パイロットの技量と“運”が必要なのは確かなようですね。皆さんたくさんの情報をありがとうございました。
YF−23A