3136 |
航空機の緒元表等をみると、最高速度や航続距離、上昇限度等の数字が一の位(例えば最高速度321km 航続距離1234kmとか・・)どうやって一の位まで計測したのでしょうか? もしかしたら使用単位の換算によるものなのでしょうか? もひとつおまけに、これらの数字は実測値なのでしょうか? 宜しくご教示ください。 かなへび |
- 場合によりけりと思います。
実測値の場合もありますし、風洞実験で得られた値にレイノルズ数などを根拠に修正をかけた場合や、数値データから計算で求められた値である場合もあるようです。計算値の場合は一の位まで出てしまいます。
片
- 端数が出る大きな理由のひとつにマイル、ノット等の単位の換算があると思います。
BUN
- (ご質問文の使用数値からするとご念頭にあるのは第二次大戦機かと思いつつ)
自由主義諸国の現用制式機に関する公称主要飛行性能諸元値については、以下のとおりです(本レスでは機体サイズ等は考慮しません)。
まず公称諸元値の根拠は、実機試験で満足が確認された要求諸元値です。ですから、実測確認値はそれを上回っているのが普通です。
また端数の出る主因は、ご質問文のとおり使用単位の換算です。要求諸元値自体は丸めた数字にしてあるのが普通なので、単位換算がなければ整数第一位に自然数がくることはまずありません(もちろん速度のマッハ表示は別)。
なお、要求諸元値については、事業化までの各段階でのスペックダウンの結果としてややの悪い値になることがあります。しかし、ご質問にあるような主要諸元の整数第一位が単位換算前では自然数になるのは、ヘリコプターの要求で速度要求が5km/h刻みになる場合程度に限られるでしょう。
はつゆき
- >3.御発言の趣旨を了解した上でのお話ですが、自然数は0を含め
N={0,1,2,3,,,n,n+1,,,}と定義される場合も多い為、少々戸惑いました。
みなと
- >>4
>御発言の趣旨を了解した上でのお話ですが、自然数は0を含め
N={0,1,2,3,,,n,n+1,,,}と定義される場合も多い為、少々戸惑いました。
ご指摘ありがとうございます(ご表現の温かさにも深謝します)。
近年はその用法が普通であることを失念していました。申し訳ありません。
私は昭和36年生まれの文系、その世代の高校までの数学教育では自然数N={1,2,3,,,n,n+1,,,}が一般的でしたから、つい当時の用語法に頼ってしまいました。もとより技術的話題には現行の用語定義によるのが初歩的常識ですから、お詫びのうえ「正の整数」と訂正させていただきます。
また便乗で恐縮ですが、↑3の「ややの悪い値」は「ややきりの悪い値」に訂正させていただきます。
はつゆき
- >5.本題と離れた瑣末な指摘に御返答頂き、恐縮です。簡明・論理的な、はつゆきさまのご回答、いつも楽しみにしております。
みなと
- 話題がWW2の時の飛行機の諸元として......
最高速度は 速度計の示度を読み取ります
また その時の高度と温度(気温)も計器で読み取ります
速度計に示された値は IAS(計器速度)と呼ばれるものですが 諸元等に書かれているものは それに高度と気温のデーターを加えることによって計算(修正)されたTAS(真気速)です
よって IASがきりの良い?数字でも TASがきりの良い数字になるとは限らなくなります
また 航続距離は 一定時間(1時間とか)飛んで 消費した燃料を計測します
その値を用いて 燃料消費による機体重量の減少等を考慮をした計算を行って得られた値が航続距離となります
>これらの数字は実測値なのでしょうか?
実測値の場合も計算値の場合もあります
まだ飛んでいない飛行機の場合(計画だけとか計画時とか)は 全て計算値となります
>5 はつゆき さん
>その世代の高校までの数学教育では自然数N={1,2,3,,,n,n+1,,,}が一般的でしたから
今も 高校数学での自然数とは 0を含まない正の整数です
セミララ
- 速度実測値を元に計算で割り出した修正値ですが、
日本陸軍の場合、キロメートル表記で一の位まで
日本海軍の場合、ノット表記で小数点以下一桁目が「.0」か「.5」になるように
という方針で処理しているようです。
これは様々な表を見比べてみてそう思いました。
片
- >>7
>今も 高校数学での自然数とは 0を含まない正の整数です
ありがとうございます、一安心です。
はつゆき