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3131 零戦52型は21型と比べて運動性能と航続力が落ちて総合的にパワーアップできなかったとの話をよく聞きますがこの話はどこから出てきたんでしょうか?
確かに52型は21型より旋回半径は大きいもの速度、急降下制限速度、ロール、防弾性能などが向上して総合的には性能が上のはずなのですが…
ロックマン

  1. 52型と21型のどちらが優れるか私は知りませんが、奥宮正武・堀越二郎氏共著の「零戦」に話の出自を窺わせる記述があります。

    (A6M3 二号零戦について、堀越氏の回想)

    「操縦性、格闘戦の上から翼端切断は改悪であったと、ハッキリと私に言ってくれたパイロットは周防元成大尉、藤田イヨゾウ(漢字変換できず)元少佐、坂井三郎元中尉などである。」

    「藤田少佐の話は、月刊『丸』昭和四十四年五月増刊号に載った同氏の寄稿「不死身の零戦」の中の、昭和十九年夏のサイパン攻撃の時の体験談である」

    「…二一型に若いパイロットを乗せ、五二型には自分たち古参のパイロットが乗って邀撃戦を展開した。…やられたのは五二型に乗っていた歴戦のベテランばかりで、その反対に、何機落とした、おれは二機だ、などと鼻息荒く帰投してくるのは、二一型に乗っていた若い操縦者たちだった、というもの」
    ささき

  2. 細かい話になりますが、ささきさんがあげられた三搭乗員による実例の話は、藤田少佐のものが昭和44年の記事に基づいていることからもわかるように、実は28年に出された『零戦』の初版にそもそもはなく、50年の新装改訂版から新しく追加されたものなんです。零戦二一型と五二型の長短の得失に対する搭乗員の感想は様々あるのでしょうが、その中から特定の方向に向かうものをピックアップし、傾向を強調しようとしたのは、堀越二郎技師自身だったのです。零戦の原設計への誇りを高く抱く堀越さんとしては、その意図したのとは違う方向に曲げられたのだということを強調しようとされたのかもしれません。本庄季郎さんの回想では、堀越技師が自分の預からぬところで翼端短縮の改設計が行われたことに不満だったらしいことが述べられています。

    一方海軍の方では、い号作戦終了直後のラバウルで開かれた連合艦隊の研究会上で、「二号零戦は特に高速横転時操作軽快なる為空戦上極めて有利なり」と確認しています。



  3. 「低性能な二一型など要らない、もう補給して欲しくない。五二型のみを補充して欲しい」といった実施部隊からの要望はいくつも読むことができますが、二一型が良いという内容を当時の報告書類の中から探すことは難しいでしょう。「本当は二一型が良かった」説も戦後になって語られた嘘の一つなのかもしれません。何の制約も無い戦後に当事者が語られた言葉こそ真実を語っているとの見解もあるでしょうが、モノの評価とは難しいもので、長く零戦各型に搭乗されていた方の口から「鈍重な二一型は嫌だった」と聞いた事もあります。
    BUN

  4. 私も二一型から乗り継いだ方にお話を伺った際に、一番良かった型は『五二型丙』と答えられたので一瞬わが耳を疑ったことがあります。良く聞くと、大戦末期では単機格闘戦など起こらず、一瞬の攻撃機会にどれだけ機銃弾を撃ち込めるかが重要になって来ていたので、その方針の下で開発された五二型丙が実情に則していて良かったと言うことだそうです。
    電材屋

  5. 「零戦はあんなに数を造るはずではなかった」
    といったことも、どこかで書かれていたように記憶していますし
    あくまでわたしの憶測ですが、堀越先生が望んだ結果を得られない
    改良だったということではないでしょうか?

    中華観音

  6. 21型は補助翼が大きく、高速飛行時にロールをうつのは極めて困難で、縦方向の機動しかできず、32型は補助翼が短く、高速飛行時にロールをうつのは軽く、簡単だったという記事を見たことがあります。52型は32型の直系の改造型(たしか)なので、ロールの性能については52型の方が優れていると思います。全体の空戦能力は劣っているでしょう。翼面荷重が大きいので。
    新高校1年生少年

  7. ↑ロールが向上したことは質問の中で書いてありましたね・・。余計なこと言ってごめんなさい。
    新高校1年生少年


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