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日本海軍でユンカースJu87Aを輸入、テストしたという話があるようですが事実でしょうか?また実機写真はあるのでしょうか? こーいち |
- 日本陸軍ではJu87Aを持っていましたが、海軍で所有していたのはJu88Aです。
片
- Ju87に競作で敗れたHe118ならば、海軍が輸入し、一時は国産化も考えていたようです。しかし、性能的に九九艦爆から切替えるには中途半端で、艦上機化するには使い勝手が悪く、設計面でも不満が多かったことから、彗星を開発するうえでの参考にされるにとどまっています。
また、九九艦爆の設計にあたって、エアブレーキの設計においてJu87を参考にしたことは、設計者自らが認めています(主翼本体はHe70を参考にしたらしい)。
Schump
- 2.の訂正。
九九艦爆のエアブレーキですが、設計主任助手の尾崎紀男氏が「Ju87と同形式なのは偶然」と書いておられます(別冊航空情報『設計者の証言』上巻)ので、「参考にした」は定説ではないです。
ちなみに時系列からいうと、九九艦獏のエアブレーキの設計がまとまったのは、陸軍がJu87を輸入する前のことです。
Schump
- 余談ですが米軍は日本が Ju87 をライセンス生産する可能性を考え、早手まわしに「アイリーン(Irene)」のコードネームを与えていました。Ju52 が「トリキシー(Trixie)」、Ju88 が「ジャニス(Janice)」、Me109 が「マイク(Mike)」、Bf110 が「ドック(Doc)」、Fw190 が「フレッド(Fred)」、He111 が「ベス(Bess)」だそうです。
ささき
- ささき様
回答有難うございました。
どうやらこの件は「アイリーン(Irene)」のコードネームというのが一人歩きした結果ではないかと推察されるようですね。
Schump様
He118が彗星の開発の参考にされた由、初めて知りました。有難うございました。
こーいち
- Ju−87は2機購入、三菱重工で組立後陸軍へ納入。
そうか、Ju−86もありました。
こちらもやはり三菱で組立後、海軍へ納入。
すでに九試中攻をはじめとする機体の開発に成功していた三菱としては、この時期のユンカースからの輸入機は紙上性能が国産機よりすでに劣っていたので、特に注意して研究することなく終わってしまった、と述べられています。多量生産整備にもう少し関心を持ってドイツ機を調べておけば良かったのだが、と三菱の技術者自身が書き残しています。
片
- >こーいちさん
>また実機写真はあるのでしょうか
A型かどうかはよくわかりませんが、スパッツが大きくてアンテナが二股に
なっている機体の写真でしたら昔の「世界の傑作機」84ユンカースJu87
に載っているはずです。古本屋でもたまに見かけます。
通行人