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3056 個人的に日本海軍の戦闘機、攻撃(爆撃)機のデータベースを作成しています。日米開戦前にアメリカから試験的に輸入した以下の各機種について、詳細を御存じの方、是非とも教えて下さい。
1.ダグラスDB-19:海軍呼称(DXD);
ドーントレス(SBD)の原型機だそうですが、ドーントレスのどのタイプに相当するのか不明です。できれば全長などのデータと日本でのテスト時における塗装例なども知りたい所です。
2.ノースロップ・ガンマを2機輸入しているとのことですが、ガンマ2Eと同じ機体と考えていいのでしょうか?また2機のモデル名がそれぞれMODEL5AとMODEL5Dとなっていますが外形的な違いがあるのか、スペック、塗装例を含めて教えて下さい。よろしくお願いします。


こーいち

  1. ノースロップ2機はそれぞれ
    「ノースロップ飛行機」BXN1
    「ノースロップ万能機」BXN2
    と、名称付与されているのが、海軍機略符号一覧表で確認できます。

    BXN1・・・・ノースロップ2Eガンマ(米陸軍名称XA−13)、発動機サイクロンF53型(770馬力)(GR1820F53)プロペラ2翅。
    BXN2・・・・ノースロップ2Fガンマ、発動機サイクロンGR1820G3型(885馬力)(日本での旧称サイクロンG3)プロペラ3翅。
    BXN1のスペック、両機の実機の写真については『日本航空機総集 第6巻 輸入機篇』(出版共同社)に載っています。外形については、BXN2の方が垂直尾翼を楕円整形とのことです。

    ダグラスDXD1については、海軍機略符号一覧表に見当たりませんが、DB19の輸入はあったのは確かですね。こちらでわかるのは、その発動機、ツインワスプ・ジュニア、というところまでです。




  2. 片様
    貴重な情報を有難うございました。
    なお、ガンマ2Fについてですが、ノースロップA-17の原型機との記述もあるようですが、A-17との形状の違いはあるのでしょうか?
    特に主脚が固定なのか、A-17同様引き込み式なのか、お教えいただければ幸いです。
    こーいち

  3.  ツインワスプjr.搭載で、SBDの原型となった機体、という事ならBT-1の事だと思いますが…。

    http://www.air-navy.com/bt.htm
    大塚好古

  4. これは日本での同機の写真ではありませんが、BXN1はだいたいこんな感じです。
    http://www.angelfire.com/va2/aerodrome/alpha/gamma2e.jpg
    http://www.angelfire.com/va2/aerodrome/alpha/2e_china.jpg

    A−17は↓ですが、BXN2はこれではありません。
    http://www.angelfire.com/va2/aerodrome/alpha/a17_usafm.jpg
    むしろ、こちらの感じです。http://www.wpafb.af.mil/museum/research/attack/a2/a2-22.htm
    どうやら「XA−16」ということのようです。
    固定脚です。
    ただ、BXN2の前部固定風防は、遮風板が曲面になっていて、九七艦攻や九七艦偵に似ています。同機が十試艦攻の設計資料として使われたということと関係しているのかもしれません。



  5. DXD1「ダグラス急降下爆擊機」はダグラスDB−19ということになってるようですね。敵国機のことは守備範囲外なのですが、これはBT−1がダグラスに移ってからの輸出モデルということなんでしょうか。


  6. 文字化け失礼。「ダグラス急降下爆撃機」です。


  7. ↑5 恐らくそういうことだと思います。SBD関連の本を数冊読み返してみましたが、どの本にもツインワスプJr.搭載のBT-1にXR-1820を搭載したのがXBT-2となり、SBDの原型となったと書いてありますので…。

    BT-1の写真は下記にありますが、この写真からも同機がSBD直系の先祖であるのが伺えます。

    http://www.aerofiles.com/north-bt1.jpg
    大塚好古

  8. 若干訂正。
    どうやら、ガンマ2Eの発動機などの仕様がオリジナルとはややことなる対日輸出モデルが、ガンマ5Aということのようです。
    2Fの輸出モデルが5Dなのかどうかはちょっと未確認。


  9. 片様、大塚好古様
    おかげさまでかなり具体的なイメージを把握することが出来ました。
    有難うございました。現在、海軍の海外輸入機を中心にリサーチ中ですが、上記問題の他にも不明点、疑問点が多々あります。今後共よろしくお願いします。
    こーいち

  10. 再度質問です。
    上記各機種の日本での塗装はやはり無塗装に尾翼を赤塗りというスタイルだったのでしょうか。また、胴体、尾翼にマークあるいは記号等の書き入れ
    があったのでしょうか?
    こーいち

  11. 尾翼まではっきり確認できる写真は、不時着大破したBXN1のものですが、垂直安定板にはノースロップの社章エンブレムが入ったままです。方向舵が色違いの他は、機種も含めて全面銀色。胴・翼ともに日の丸もありません。

    BXN2の機種周りの写真で見ても無塗装銀色で、輸入したままのようです。
    こちらの機体は、満州飛行機の研究資料として奉天に送られた後の写真では、主翼に日の丸を描いているようでもあります。


  12. ↑「機種周り」→「機首周り」


  13. とりあえず、1989年3月にモデルアートから出た「日本航空機辞典」ちゅう本に全部の写真とスペックが載っとります(183,202,207ページ)。
    DB-19は尾部ごと赤、2Eガンマは方向舵だけ赤、2Fガンマは銀色のように見えます。記号はDB-19には全くなんもなし(日の丸も)。他の2機は胴体後部が主翼の陰になっててよく解りませんが、少なくとも2Eは、胴体前半部と主翼下面には何もありません。
    胃袋3分の1

  14. で、補足。
    >こーいちさん
    データベースを作ってるなら、この本には明治43年から昭和20年までの期間に日本にあった飛行機と飛行船が、輸入機も含めて(恐らく)全部載ってると思われますので、入手することをお勧めします。
    胃袋3分の1

  15. >14 20年までは「上巻」ですね。私、21年以降平成元年までの下巻しかもってないや。


  16. いずれにせよ、胃袋さんのお勧めのとおりと思います。私も上巻欲しいや。


  17. いやぁ皆様、貴重な情報の数々を有難うございました。
    おかげをもちまして当方の作業も一気に進展することができました。
    やはり持つべきものは博学なる諸兄とインターネットの情報力だと改めて痛感している次第です。
    実は小生、20年あまり、この手のホビーから遠ざかっており、つい最近になって、ひょんなきっかけから再度の挑戦をすることになったわけでして、手持ちの資料は古いものばかり、写真をはじめ各種のデータがブランク期間中にこんなにも豊富になっていることに驚きを禁じ得ません。
    なお、まだ多くの質問事項がありますので、フレームを改めてお尋ねしていきたいとおもいます。これからもご協力の程、引き続きよろしくお願いします。
    こーいち


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