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3047 「日本軍のろ獲機」とか言う本に、昭和20年に米軍の戦闘機をろ獲して調査したところ機上無線機のアースの取り方が日本軍と異なっていたので真似てみると今まで使い物にならないと言われていた無線電話が改善された、とありましたが仮に中国奥地での「フライングサーカス」との空戦でP−40をろ獲・調査して無線電話が有効な物となっていたら日本軍の空戦戦術や航空機開発にどの様な影響を及ぼしたでしょうか?
使い放題モバイラー

  1. 無線電話を搭載するようになって以降、無線が聞こえないという前提で航空機開発が為された事はありません。無線電話は積んだ以上「聞こえるもの」として扱われています。
    BUN

  2. すいません、質問が言葉足らずでした。
    私が言いたいのは、かの坂井三郎氏が著書で「こんな使えん無線機なんぞ重しにしかならんから降ろしてしまえ」と手合図等で僚機とコンタクトしていた、と語っていたのを読んでこれでは連携プレイ(サッチ戦法等)で挑んでくる米軍機に対してハンデが大きいのではないか、そして無線電話が安定した性能を発揮すれば日本軍の空戦戦術も米軍と同様に2機一組の編隊が早期に編み出されたのではないか(確か343空は無線電話を改善して連携プレイを実現した様な)、更にそれによって戦闘機に対する要求性能も微妙に変化したのではないか、という疑問があってその前提となる無線電話のアースの改善が開戦前に実現していたらどうなっていたか、ということです。
    通信が戦術や戦略に及ぼす影響について関心があるのでよろしくお願いします。
    使い放題モバイラー

  3. アースと言うより、「イグニッションノイズの遮断」では無かったのでしょうか?
    当時、「科学少年の高級玩具」として高価ながらも一般的でもあった「鉱石ラジオ」。
    では、「アースの重要性」をいやっちゅう程痛感させられます。
    で、ラジオ放送と、当時の機内電話では周波数、変調方式ともに同類です。
    ちょっとした科学少年あがりの人なら、「アースの不備」程度はたちどころに指摘出来る能力があり、
    あちこちポイントと接続方法を換え、極太配線を使用して
    アースの最適化をはかるはずです。
    でも、これが「「イグニッションノイズの遮断」ならやっかいで、専用のノウハウが必要です。
    頭記の「アースのエピソード」
    無頼庵

  4. アースと言うより、「イグニッションノイズの遮断」では無かったのでしょうか?
    当時、「科学少年の高級玩具」として高価ながらも一般的でもあった「鉱石ラジオ」。
    では、「アースの重要性」をいやっちゅう程痛感させられます。
    で、ラジオ放送と、当時の機内電話では周波数、変調方式ともに同類です。
    ちょっとした科学少年あがりの人なら、「アースの不備」程度はたちどころに指摘出来る能力があり、
    あちこちポイントと接続方法を換え、極太配線を使用して
    アースの最適化をはかるはずです。
    でも、これが「「イグニッションノイズの遮断」ならやっかいで、専用のノウハウが必要です。
    頭記の「アースのエピソード」、なんだか誇張を感じます。
    無頼庵

  5. 満州に展開した疾風の部隊で、軍刀を持ちこむのをわすれたら、機上無線がよく通じたなんてはなしが、月刊「丸」に載っていました。
    それと、エンジンまわりの電纜の被覆が絶縁能力の低い綿糸を巻いたものであったりなど、基本的な性能を支える下回り部分が弱かったのも事実かもしれませんね。
    12yo

  6. 自分が旧軍関係の方から聞いた話では、受信は、鉱石ラジオでも聞こえるのだから無線機で聞こえない訳が無い、と仰っていました。問題は、送信だと。
    ケンジ

  7. スーパーヘテロダイン式の受信機なら、内部に発振器を持つため、送信機より技術的に高度です。
    日本で、逆探がなかなか実現しなかった理由もそこです。
    無頼庵

  8. 元ラジオ少年からサイドロープで失礼します。
    鉱石ラジオでもアンテナ以上にアースが重要です。大昔、究極の鉱石ラジオを作ろうしましたが、アンテナよりアースの選択で感度が大きく変わりました。バカでかいコイルを巻いてQを稼いだつもりだったのですが、全部の放送が同時に入ってきて役にたちませんでした。

    また、5球スーパー調整の名人などがいて、自作した私があきらめていた受信機を目の前で聞こえるようにしてくれました。あんなのをレシプロ機に積んだら、すぐ聞こえなくなるかもしれません。当時の航空機搭載無線機では、自機の出すノイズと離陸後の調整のズレにより、飛行中は敵の電波もろくに聞こえなかったと考えております。

    送信機のアンテナは、マッチングによりSWRを減らす方が重要でしょうが、ダイポールならアースも大事でしょう。最近見なくなりましたが、不法無線のトラックの荷台にガッチリと溶接(?)された太いアースが示しています。

    GST

  9.  >7 無頼庵 さん

     私は 日本でもスーパーヘテロダイン方式は普通に使われていたとばかり思っていたのですが 違うのでしょうか

     >8 GST さん

     >全部の放送が同時に入ってきて役にたちませんでした

     メーカーの製品(完成品の商品)で 周波数をどこに合わせても 同じ放送(音声)しか鳴らなかった経験があります

     >ダイポールならアースも大事でしょう

     ダイポールでもアースが必要なんですか?
     そりゃあ 無いよりは有った方が良いのでしょうが モノポールではないのだから 絶対に というわけではないような気がするのですが...
    セミララ

  10. 無線機の受信場合ではS/N比が良いか悪いかで大体の性能が決まります。この場合無線機の単体ではなく航空機に実装された状態でのS/N比の問題かと思います。
    S/N比で考えると送信の問題は無いと判断されます。
    その訳は3式空1号無線電話機(零戦などに搭載)の送信電力は入力100W(出力40W程度?)で充分な出力が有るからです。
    問題はこれらを改善(アース等々)した時の通信距離ですが、私の知る限りでは
    陸軍が大学と共同でテストしたケースで100KM程度(多分A3で移動局と基地局)だったと記憶しています。(何方か情報をお持ちなら知りたい処です)


    錦単子

  11. >9セミララさん
    民間ラジオの多くはスーパーヘテロダインでは有りませんでしたが軍用はスーパーヘテロダインが多いです3式空1号無線電話機はスーパーヘテロダインです。安心してください(笑い)

    全部の放送が同時に入ってきて役にたちませんでした・・・・鉱石ラジオの基本的性能です。
    受信機の性能は感度(S/N比)安定度、選択度で決まりますが鉱石ラジオはこの選択度が大変に広いので複数の局を受信します(混信する)。
    同じ放送(音声)しか鳴らなかったのは感度(S/N比)が悪かったのでしょう。
    錦単子

  12.  >11 錦単子 さん

     >軍用はスーパーヘテロダインが多いです

     そうですか よかった
     陸軍の移動用通信機(A1通信)では 色々な物が皆 漢字で書いてありますが たった1つだけ「ヘテロヂン」(スーパーヘテロダインのこと)という単語が見られます
     スーパーヘテロダインは日本語にすると何になるのでしょうか?

     >メーカーの製品(完成品の商品)で 周波数をどこに合わせても 同じ放送(音声)しか鳴らなかった経験があります

     ラジオの周波数を 522kHzにしても1629kHzにしても 同じ放送(音声)しか鳴らなかったのは 多分 放送アンテナ(モノポールタイプ)の根元 数メートルまでラジオを接近させて ラジオを聴いた為だと思います
     因みに送信電力は1kWなのですが...
    セミララ

  13. 何故かラジオの解説になってしまいました(笑い)
    スーパーヘテロダインは日本語にすると何になるのでしょうか?の正確な訳は知りませんが別の呼び方をシングルコンバージョンとも言います、一段変換となりますから(二段変換はダブルコンバージョン)一段の周波数変換をしたことを意味します。
    またスーパーヘテロダインが普及する以前の回路方式ではオートダインと呼ばれた回路もあります。
    蛇足
    放送局の近くで使用した場合、鉱石ラジオでは一局しか受信しないケースもあります。
    錦単子

  14. まさにラジオ少年だったおじさんです。

    >10
    無線機(送信機)とアンテナの関係は単純なPoではなくERP(有効輻射電力)を考慮しないと。
    ただし、アンテナカプラの性能は日米で決定的な違いがあるとは思いませんけど。

    >11
    分離が悪い理由ははS/Nじゃなくて選択度ですよね? 感度が悪いなら、受信できる放送局が少ないだけで、分離にはあまり影響しません。

    >12,13
    大電力の放送局付近など強電界では、同調しなくても直接検波で受信してしまいます。
    トタン屋根が鳴ったり、入れ歯が鳴ったりする事もあるようです。

    >8
    Qの高いコイルを作っても、選択度が上がらないときは、複同調にする方法があります。
    巨大な同調型のスパイダーコイルをアンテナ回路に使用して、検波用に別途、結合しないコイルを用意してこちらも同調させます。
    結合度はピックアップコイルか、小さなCで調整します。結合度を下げる事が重要です。
    検波器の負荷インピーダンスの最適化も重要ですね。ハイインピーダンスのチョークが入手できるとよいのですが。
    kazz

  15.  >14 kazz さん

     >大電力の放送局付近など強電界では、(中略) トタン屋根が鳴ったり、入れ歯が鳴ったりする事もあるようです。

     すごい
     今度 500kW局(東京とか秋田のNHK第2)のアンテナの根元に 入れ歯を持っていこうかな
     海外には2000kW局(長波放送)もあるし...
     でも モノポールタイプのアンテナの根元付近に長時間居ると 携帯電話より体に悪そう(?)
    セミララ

  16. >15
    大電力の送信塔の近くは体に良くないです。電磁波の強度は距離の2乗に逆比例します。
    簡単なコイル(適当な長さの針金をCの字形に曲げて、先端を近づけたもの)をもって、実験してみましょう。
    先端で放電するかもしれません。家庭用の電球をつなぐとたぶん、うっすら点灯します。
    周波数が高いと小電力でも蛍光管が点灯します。50MHzで3Wのトランシーバのアンテナに20Wの蛍光管を近づけたとき、5cmぐらいで点きました。


    ノイズとアースのお話は、そのものズバリの本がありますので、一度お読みください。良い本なので復刊されました。「アースと雑音」伊藤健一著
    電子技術者が一度は読むべき本です。共通インピーダンスという概念を身につけると応用が利いて助かります。
    kazz

  17. >9、セミララさま。ご指摘のとおり、トラックのホイップアンテナはモノポールのことでした。また、鉱石ラジオは大掛かりなアースを付けたダイポールでした。何時もながら、何が言いたいのかさっぱりわからないカキコで申し訳ございません。一応、書き直させて頂きます。

    日本の航空機搭載無線機(A3?)の性能が悪くて実用にほとんど使用されなかったのは、機体側のノイズや振動やアースの問題だったのか、それとも無線機(送信機and/or)の性能の問題だったのか?

    1)戦中や戦後に、連合国側で捕獲した日本機に向こうの無線機を装着した場合には、ちゃんと交信できたのか、それとも、ノイズ対策などに悩まされたのか?
    2)捕獲した連合国側の航空機に、日本製の無線機を搭載したことはあったのか?もしそんな事実があったなら、送信機も受信機もちゃんと作動したのか?

    捕獲した日本機のテストには、米国製の無線機を搭載したと考えますが、アースやイグニッション・ノイズや振動などが大きな問題となったのかどうか、なにか文書がありそうに想像しております。DE JA3○○○

    GST

  18. これは例えが悪かったです。
    中〜短波では、スーパーヘテロダイン式受信機は、日本の技術力で問題なかったはずです。
    ただ、マグネトロンの技術が先行していたにも関わらず、超短波用の真空管技術が遅れていた日本では
    レーダーに関しては、超短波の送信技術よりは、むしろ受信機と同調技術にネックがあった、と言う意味です。
    無頼庵

  19. ちなみに7は
    >鉱石ラジオでも聞こえるのだから無線機で聞こえない訳が無い、
    に対するレスです。
    通常の回路だと鉱石ラジオはトランジスタなし。A3送信機はトランジスタ3〜5コ、スーパーヘテロダイ式受信機はトランジスタ4〜5コ
    と言う訳で、鉱石ラジオをスーパー式受信機を同列で比較するのはおかしい、と言う意味です。
    18は、余談めきますが、レーダーが実現しなかったらなぜ逆探の早期実現を、という一般的疑問にたいする返答です。
    無頼庵

  20.  >16 kazz さん
     >大電力の送信塔の近くは体に良くないです。

     でしょうねぇ
     でも アンテナの周囲に 柵とかロープとか 「危険 近寄るな」とか「立入禁止」とかの看板や立札の類が一切無いのです
     子供でもアンテナ本体(円管柱)に触れる状態ですが 触ったら感電して死ぬでしょうねぇ

     >8,17 GST さん
     >最近見なくなりましたが、不法無線のトラック

     これって kWクラスのCBを付けたトラックのことでしょうか
    セミララ

  21. >20
    中波の放送アンテナはアンテナカプラを兼ねた小さな小屋が根本にありませんか?
    そうでない場合も含めて、あの手のアンテナは根本は電流の腹なので、
    電圧的にはそう高くないと思います。アースに流れている電流は大きいですが。

    根本付近は電磁誘導の影響でコイルに電流が誘起します。
    頂部(キャパシティハット)は、高電圧ですが、空中なので触れません。
    ちなみに、アンテナ本体は中空で、内部を登っていく事が出来ます。
    (航空標識灯の電球交換や、各部の点検用です)
    kazz

  22.  >21 kazz さん

     >中波の放送アンテナはアンテナカプラを兼ねた小さな小屋が根本にありませんか?

     何分 1kWのアンテナなので そういうものは無かったです
     コンクリートか何かから ニョキッと アンテナが生えているだけです

     >そうでない場合も含めて、あの手のアンテナは根本は電流の腹なので、電圧的にはそう高くないと思います。

     1/4λモノポールアンテナの根元は 電流の腹 つまり電圧の節ですが それでも電圧は 感電しないくらい低いのでしょうか
     それに中波放送用のアンテナは 打上角を下げる為にアンテナを1/4λより延ばしております(5/8λまでは延ばさないと思いますが)ので 完全な電圧の節にはなっていないようです

     >ちなみに、アンテナ本体は中空で、内部を登っていく事が出来ます。

     前述どおり 小さいアンテナなので 内部は人間が通れるほど太くは無いようです
     大電力局のアンテナは 内部を人間が通れるようになっているのでしょうね

     >頂部(キャパシティハット)

     てっぺんの 頂冠、容量冠、capacity hatと呼ばれるものですが あの形状はアンテナ毎に違うそうです
     日本全国 その写真を撮って回っている方も居られるようです
    セミララ

  23. >20、セミララさま。私は不法無線のことは全く知らないのですが、市民バンド搭載のトレーラーの運転席と荷台などを、太い線でがっちりアースされていた写真をみてあきれたことがありました。(効果のほどはよくしりません)

    ところで、話題を飛行機に戻しますと、昔、翻訳ものの航空小説で「今日は市民バンドの活動も少なく、飛行日和だ!」との記述に出くわし、悩んだことがありました。(ゴミにもならないカキコ失礼)
    GST

  24. 遅まきながら、鳥養鶴雄著「大空への挑戦」グランプリ出版のニッポン号に関する記述の中に「電気シールドとボンディング」の一章があります。シールディングは判るのですがボンディングに関しては紹介されることが少なかったように思います。すなわち、外板や骨格その他機体の前部品を電気的に確実に接触させることだとか。これを徹底したおかげで、ニッポン号は中波による無線標識を頼りに飛ぶことができたとか。
    当時の航空機生産工程がどのようなものであったかわからないのですが、かなり手間のかかる作業のようです。戦時の大量生産時には、考慮はされていても徹底できなかったのではないでしょうか。
    オンブー

  25.  キ45改の米軍レポートで 「配線が1本(もう1本は機体構造をアースにする)ずつの米軍機に対し Nick(キ45改の米軍呼称)は 配線が+と-の2本ずつある。 これは 機体構造の電気伝導度が良くないため 機体構造にアースできないからである。」というような記述がありました(曖昧な記憶ですが)
    セミララ


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