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P-38は、尾翼のバフェッティングに悩まされたと言われてますが、同じ様な胴体の F-82ツインマスタングやP-61ブラッグウィドーは、どうだったのでしょうか? まさのり |
- P-61A/Bの場合は背面の旋回銃塔の起こす乱流が干渉して、やはりバフェッティング問題が起きています。
かなり背も低くし、流麗な流線型をした銃塔ですが、目標追随のために旋回するとやばかった他、ある速度域では首尾線に固定していてもバフェットは起きたようです。
基本的には旋回させずに「背面装備の固定機銃」として運用することで問題を最小限にとどめる対策が採られましたが、抜本的解決としてこれを取り外して飛んでいた飛行隊もあったようです。
胴体下面の20ミリ4門だけでも日独の機体には十分だろうということだったのかもしれません。
また、エンジン出力を向上したP-61Cでは実用上は問題ないレベルまで改善されていました。
P-82ではあまりそういう話は聞きませんが、やはり完全双胴で水平尾翼の前がクリアなのが効いているのではないでしょうか。
まなかじ
- P-38 の水平尾翼はほぼ水平に伸びたブーム中央に渡されており、正面図を見ると主翼と水平尾翼がほぼ同じ高さにあります。P-61 の水平尾翼はブーム上方に設けられていますが、主翼も中翼なのでやはり正面図で見ると主翼と水平尾翼はほぼ同じ高さです。P-82 の水平尾翼はブーム上方(P-51 よりも更に高い位置)に設けられており、主翼も低翼なので大きな段差が開いています。これにより主翼吹き降ろし流が水平尾翼に及ぼす干渉を少なくしたのが P-82 のデザイン上の成功点の一つだと思います。
ささき
- P-61のGE製動力銃座はバフェッティング問題以外にも
B-29の銃座と同じものであったため、B-29搭載用に
優先されたという経緯があるようです。
A,B,C各型総生産数約600機の内、動力銃座を搭載したのは
3分の1程度だったのではないかと。
エラガバルス