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雷電や紫電改などは、どうして空母に搭載できないのでしょうか 飛行機 |
- 紫電改には着艦フックを装備した艦載型があり、信濃への着艦実績があります。
ささき
- 実は雷電にも非公式に「艦上機型」構想があったとされています。
BUN
- 日本海軍、あるいは軍需省は、(旧式のまま暫定的に使い続けなければならない零戦はともかくとして)雷電・陣風・烈風といった大出力戦闘機のすべてを紫電改に置き換えるつもりでいました。従って、局戦なのは本来の姿として、高高度戦型も、艦戦型も開発に着手されています。簡単に言うとその完成よりも早く運用される空母の方がなくなってしまったのが紫電改艦戦が実用されなかった理由です。
雷電の場合も、BUNさんがおっしゃるように、艦戦化してみたらという腹積もりはあるところにはありましたが、十七試艦戦計画着手の時点でその肝心の雷電が全くものになっておらず、低性能のためそのままでは要求に即した実用困難という問題を抱えておりましたので、派生型を考慮されるような存在にはなっていませんでした。雷電は、本来ならば零戦に次ぐ日本海軍の主力戦闘機を目指していたものですので、順当に開発できていれば、艦戦型も当然あり得ただろうと思うのです。A7He1ですら、艦上運用が考えられていたくらいなのですから。そのかわりに現れたのが紫電改だったということです。
片
- ↑当然あがりそうな雷電の視界不良を理由にあげてないのですが、でも、強風から紫電改を作り出すことも出来たのですから、本気でやる気になれば小径発動機への換装だって胴体の改設計だってあり得たと思うのです。雷電が本当にあてに出来る存在だったならそれくらいのことは。
片
- 着陸の難しさでは雷電なんかスペペのペーなスピットファイヤとかメッサーシュミット 109 にも艦上型が存在しますし(前者は実際に量産運用され事故続出したオマケつき)、雷電が裸足で逃げ出す高翼面荷重&高着陸速度の P-51D もフックを付けて艦上運用テストを行ってますからねぇ…。
ささき
- 昭和17年末頃から具体化し、18年夏に公式のものとなった新しい海軍戦闘機のカテゴリーでは艦上戦闘機は陸戦A=甲戦から派生するものとされています。艦戦は当面陸戦Aの改造で済ますけれども陸戦Aが高高度戦闘機として与圧室を装備するようになった際には中高度戦闘機として艦戦を分離するという内容ですから、紫電改のような戦闘機が艦戦化されるのはある意味必然でもあった訳です。
BUN
- ↑5 でもねぇ、スピットは着艦制動索無しで空母に着艦している例が数例あるのですよ。脚の強度不足は別として考える必要があると思いますが、シーファイアが開発された要因には、スピットの着陸の容易さが多分に影響している気がします…。(英海軍のスーパーマリン不信はシーファイアが事故りまくった1945年に頂点に達しますけどね…)。
大塚好古