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お久しぶりです。ME262に、搭載されるはずだった、ローリン ラムジェット(結局、実用化できなかったそうですが・・・)ですが、どのようなエンジンになる予定だったのでしょうか?(JUMO-004?も付いている所をみると、自己始動出来ない? だったらロケットエンジンに、した方が良かったような気が・・・) LFUT |
- ↑失礼しました。少し訂正します。JUMO-004?の変わりにロケットエンジンということで、ラムジェット+ロケットと言うことで、お願いします。
LFUT
- そのエンジン自体については知らないのですが、この場合ラムジェットはブースターとして使用するものでは。
ラムジェットは「吸入ファンがついていないジェットエンジン」なので、外からの風圧が無い限り自己始動は出来ませんが、逆にいうとエンジンの可動部分が少なくて済むというメリットがあります。
そこで、(実例は数えるほどしかないのですが)戦闘機にラムジェットを積む時は、すでにある程度の速度で飛行している機体をさらに加速する手段として使用されるわけです。
雑文失礼。
zono
- 追加。
一般的にはロケットよりラムジェットのほうが燃費はいいでしょうし、重量も嵩みません。
ラムジェットは空気を灯油で熱すれば済むので、灯油を積めば使用できますが(しかもこの場合メインエンジンの燃料と共通)、ロケットでは燃料のほか推進剤がかさばり、またご存知のように当時のドイツのロケット燃料は(灯油よりも遥かに)危険極まりない過酸化水素系のものです。
固体燃料ロケットという選択肢もありますが、これは当時の技術では短時間のブーストしか出来ません(しかも、出力の調整がまったく出来ない)。
zono
- 回答の内容が微妙にずれていたようなので、それについて追記。
先にも書いたようにラムジェットと(当時の)ロケットとでは燃料体系自体が異なります。
またラムジェットの出力は、確かターボジェットより悪かったように思います。
なにしろターボジェットは遅い速度でも「無理矢理」空気をエンジンに詰め込み、そこに燃料を加えるので、高圧の空気をさらに高圧にしてエンジンから出すことが出来ますが、ラムジェットでは機体の動きそのもので空気をエンジンにいれるので、最高速度近くでないと吸入効率が悪いですし、巡航飛行など出来ません。
それが出来る状態が考えられるとすると…ずっとその機体の最高速度近くで飛ぶことになります(ラムジェットの推力=空気抵抗の場合)
また、一旦機体の速度が旋回などで落ちてしまったら、ラムジェットは再点火しないといけない状況に陥るので、この点でも実用的ではありません。
このことから考えると、実用戦闘機にはこのようなエンジン体系は不向きです。
速度は凄いが、危険だし(これはMe163もなのだが)、燃料は食うし、うかつに速度は落とせないし、止めに旋回程度でエンジンが止まりかねないし、では…。
zono
- http://www.boreas.dti.ne.jp/~nagakawa/arts/me262/me262.html
想像図はこんな感じみたいですね。ローリン・ラムジェット本体は不明です。ちなみに「ラムジェット+ロケット」じゃなくて「通常のターボジェット+ロケット」の組み合わせのME262はMe262-C1aやMe262-C2bとして試作されてたみたいです。C1aは8000mまで3分間、C2bは7600mまで1分半(通常もMe262は10分以上)で上昇したそうですが終戦直前で記録は不明確だそうです。ただし両方とも液体ロケットでその必要燃料がジェット燃料の容量を奪う事になり本来のジェット戦闘機としての航続距離を奪うことになり、なおかつジェット、ロケット共に作動が不安定なものなので実用化はかなり困難な物だと思われます。
jas1