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質問です。彗星33型は、陸爆となっていますが、これは配備当時に空母での使用を予定していなかっただけで、改修等をすれば艦爆として運用できたのでしょうか?それとも発動機換装にともない艦上機としての運用が能力的になかったのでしょうか? Yakisaba |
- 彗星三三型の試作機には着艦フックがついているので、艦上機としての能力がなかった訳ではないと思います。
三三型の量産が始まるのが昭和19年7月頃からで、この時既にマリアナ沖海戦は終わり、日本海軍の空母部隊は大打撃を受けています。
このため、三三型は本来艦上機として開発されたにも関わらず、陸上爆撃機として陸上基地から運用されることになり、不必要となった着艦フックなどは取り外されたようです。
T216
- 有難うございます
Yakisaba
- 彗星の装備発動機を金星六二型に置き換える案は、当初、少数の生産で終わるはずだった彗星を本来の艦爆用途に加えて陸上攻撃機の代替戦力として大量生産する決定が下された際に出現しています。この段階(十八年秋)では艦爆、陸爆両用機として考えられていたのですが、十九年に入って十一空廠で水冷機の生産を艦爆、艦偵(二式艦偵にも「陸偵型」と「艦偵型」があります。)用に行い、愛知では空冷機を陸爆用に生産するといった方針に整理されます。
「三三型は陸爆」とはこのような経緯がある為に言われているのですが、三三型が陸上爆撃機なのではなく「陸爆用途に生産された艦爆」といった形です。
しかし仮に母艦で運用したとすれば三三型は離艦距離が延びている為に艦爆としてはかなり扱いづらい機体だったことでしょう。
BUN
- 彗星12型にくらべ彗星33型では液冷倒V→空冷星型に換装したため推力線の位置が下がり
プロペラ直径が3.2→3.0mと縮小しています。静止推力・低速時の推力が重要な母艦上の運用では
プロペラ直径の減少は静止・低速時の推力の低下につながりますので、「能力的に難しい」という
ことではないでしょうか?
Navy
- 能力的に難しいという観点からは彩雲、天山、流星全てかなり難しい事になってしまいます。日本の空母と発着兵器が新型機の運用に対応していないのです。たとえば瑞鶴は沈没するまで流星の運用ができなかった、等といった具合です。それでも流星は「艦爆」ですよね。
BUN