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2978 よく映画とかで飛行機の風防なりエンジンなりに鳥が飛び込んで墜落するほどの危機に陥ることがありますが、実際それほどの脅威があるのでしょうか?

中には劇中でF−14かなんかのジェット機に鳥が飛び込んで(当然鳥は機内で粉々に…)、パイロットは鳥の血を被って目が見えなくなり僚機の誘導でどうにか着陸できたシーンもありました。風防ってそんなにモロいのですか?
航空ファン

  1.  米軍のF-16は 鴎が350knotでぶつかると だめみたいです
     F-16と違い 枠の多い航空自衛隊のF-2は 鸛がマッハ1でぶつかっても大丈夫だそうです
    セミララ

  2. #風防
     旅客機の巡航速度や侵攻時の戦闘機の速度、すなわちマッハ0.8〜1.1くらいというのは、ちょっとした券銃弾なみです。金属でできた券銃弾でも人体に当たれば砕けたりひしゃげたりしますから、アクリルやポリカーボネイト(要するにプラスチック)である風防の運命は推して知るべしといったところでしょう。ましてや鳥の質量は数キロになることもあります。
     実際の例としては、もともと制空戦闘機であるF-16を海面すれすれからミサイルを撃つ対艦攻撃機のF-2に改良するにあたって前部風防をキャノピーから独立した固定式の厚手のものに変更したのが記憶に新しいところです。

    #エンジン
     ジェットエンジンのファンや圧縮機のブレードも亜音速以上で回転していますから、鳥さんが当たると大変なことになります。また、砕け散った鳥さん(最終的にはその灰)が圧縮機とケーシングの間とか、燃焼器やタービンの冷却空気通路なんかに詰まると、少なくともエンジンの性能低下、最悪各部の焼損に至ります。
     最近のエンジンは開発時に鳥(最近は模型)を放り込んでテストしてありますが、それでも「いっぺんに十数羽吸い込むとやばい」等言われています。

    …以前、羽田空港に見学に行ったとき「害鳥対策室(名前うろ覚え)」という部屋があったので職員に質問したところ、猟銃を持った担当者が控えているとのことでした…
    Schump

  3.  >1 追加
     ごめんなさい キャノピーに関してです
    セミララ

  4. 航空ファンさんはじめまして!!
    不良会社員です。

    巡航速度(M 0.8)で飛行する航空機に鳥が衝突した時のエネルギーを
    計算してみると

    速度 = 340 m/s * 0.8 = 272m/s
    鳥の体重 カモメぐらいの鳥と仮定して2Kg 程度
    運動エネルギー = 1/2 衝突した物体の質量(Kg) * 速度(m/s) 
            = 1/2 * 2 * 272^2
    = 73984(J)

    3号L型 50mm60口径 砲弾の
    運動エネルギー 718242(J)。
    砲弾の断面積は 0.002m^2です。
    0.001m^2 あたり = 359121 (J)

    カモメが胸(胴体?)の部分から衝突したして36cm^2
    カモメの大きさかから考えると1辺6cmくらいに収まるかなと (汗

    運動エネルギーは 73984(J) 
    カモメの断面積  36cm^2 = 0.0036m^2
    0.001m^2 あたり 20715(J)

    カモメ(体重2kgくらい)がM 0.8 で飛行する航空機に衝突した場合の
    エネルギーはは3号L型の主砲の6%程度程度・・
    下手すると10%を超えるかも?

    仕事中で詳細な資料を集めることができませんでしたが97式戦車主砲
    57mm18口径の初速は380m/sです。
    M1.1 辺りで飛行しているとすると97式戦車の主砲と同程度のエネルギー
    になるかと思います。

    風防もかなり丈夫に作っているかと思いますがここまで衝突エネルギーが
    あると・・・^^;

    このあたりに詳しいかた突っ込みお願いします・・・勘違いとか計算間違い
    があるとおもいますので(大汗

    3号L型の主砲に関しては↓ここを参考にしました。
    http://sus304l.hp.infoseek.co.jp/calcula/gun_phys.html
    不良会社員

  5. ある元空JテストパイロットはF−1試作機かなんかでバードストライク(トンビだったかな)をキャノピーに食らったそうですが、前面ガラスは無事に耐えてくれたそうです。
    ただ、前面が鳥の血糊で真っ赤になったために、隙間から前を覗きながら着陸したそうです。
    又、パキスタンで400m離れたジャンボ機のコクピットに立て篭もるハイジャック犯を狙撃銃(308WIN使用)で狙撃したところ、コクピットのガラスは見事に弾丸を食い止め狙撃は失敗してしまったそうです。
    このように航空機の前面風防はバードストライクに備えてそれなりの強度は備えているようですが、なんと言っても高速で飛んでいますのでセミララさんが言われるような強度限界はあるでしょう。
    SAW

  6.  エンジン。
     航空会社のバードストライク担当者の話だと、民間機の場合、実害としては、1羽吸い込んでも分解整備とパーツ交換で一千万円単位のお金がかかるほうが問題、とのこと。統計が空港の管轄別だったりしますんで全体像は掴みにくいのですが、代替機運用コストを含まないものだけで年間20億とかかかってるはずです。

    >1、2 補足。以前読んだ英文のバードストライクのレポートには、F16は2〜3機/年で落ちたもので、途中でキャノピーが改良された、が、ペリカン(10Kgぐらい)だとやっぱり無理、といった旨記載がありました。英のトーネードもなんかあったような。資料が紛れているので記憶レス失礼。

    はたの

  7. (ゴミ)
     キャノピーの破損事例として変わったものといえば、その昔イタリア空軍のパイロットが採用選考にあたってF-104に試乗した際、スピードを出しすぎた(マッハ2.3以上とも)ために空力加熱でキャノピーが軟化、風圧で凹んでしまったことがあったそうです。ジェット戦闘機の「最高速度」というのは、こうしたことが起こらない上限に設定されているのです。
    Schump

  8. >5 民間機のコックピットのガラスはガラス3層+ビニロン2層の計5層のサンドイッチ構造で厚さも合計すると40mm位あるので狙撃失敗もうなずける物があります。
    ところで、民間機の方は前面ガラスは防氷の為電熱ヒーティングされており、その為に弾力性がアップし対バードストライク性も向上する効果を狙っているのですが、軍用機もやっぱりヒーティングされているのでしょうかね?
    jas1


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