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VTOL輸送機がなかなか実用化されませんが、ロートダインタイプであれば離島間輸送などに充分利用できると思います。ロートダインが当時なぜうまくいかなかったか存じませんが、現在、この形式が再考されない原因はどんなものなのでしょうか。 ビギナー |
- ロトダインが行き詰まった最大の原因は、チップジェット方式のローターの宿命ともいえる騒音です。
「ローターから100フィート離れて耳栓をして作業していた技術者がその後半日耳が聞こえなかった」という話が残っているほどの大音量、しかもジェットエンジン4基+ターボプロップ2基の共鳴による凄まじい高周波だったそうで、対策が全く立たないうちに、ヘリコプターの大型化とロトダインと同規模(40席クラス)の固定翼機が運航可能な地方空港の整備が進んだため、いらなくなってしまったというのがことの顛末です。
さらにいえば、ロトダインは巡航時でもオートジャイロでしかないので、速度向上にも限界があり(1959年1月に100km周回コースで304km/hの記録)、この点でもSTOL輸送機には勝てないと判断されたようです。
Schump
- 現在、オートジャイロと固定翼機のハイブリッド「カーターコプター」が民間の有志によって検討されています。この機体は巡航中の揚力を固定翼から得ることで回転翼機の限界…すなわちローター先端速度より高い機体速度で飛行する(ミュウ率>1.0)ことを目指しています。
http://www.internetage.com/cartercopters/
http://www.cartercopter.com/
ささき