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2953 ジェット戦闘機とレシプロ機が空中戦をした場合、スペック上の最高速度が同等でもジェット機のほうが圧倒的に強いと聞いたことがありますが、本当ですか?
モーグリ

  1.  レシプロ機の「最高速度」はエンジン性能が最大に発揮される全開高度において3分とか5分とかの運転制限がある緊急出力を使って測定されており、その速度をずっと維持して飛べるわけではありません。これに対しジェット機は 700〜800Km/h 台の速度を維持して飛べます。「圧倒的に強い」と言える要因たり得るかどうかは知りませんが、少なくともジェット機がその速度を活かして戦う限り、レシプロ機の反撃手段は限られます。
     但し初期のジェット機は燃費が悪くて行動時間が短く、推力重量比が低いため加速・離着陸性能が悪いなど色々な問題点を抱えており、一概にレシプロ機より「優れた兵器」とは言い切れません。
    ささき

  2. レシプロ機の最高速度が5分以内の制限付きのいわゆる緊急出力を使って計測されているとは限りません。

    BUN

  3.  最高速度以外のパラメータが大差無いと仮定した上。
     プロペラ機とジェット機で最高速度が同等ぐらいとした場合、それは最高速度700〜800km/hぐらいって事ですね。
     どっちも緊急出力とか時間制限で計測する事もあるし、そうではないこともありますので、似たような運転制限で、似たような速度を出せる両者とします。
     この場合、概ね高速領域に行くほどプロペラ機の方が不利になり、低速であるほどジェットが不利になる傾向があります。
     プロペラ機の推力は、同等ぐらいの速度のジェット機よりも大抵大きいのです。ただしプロペラは一定以上より速度を出すと急激に推力を失います。
     1000馬力で500kmちょっと出せる戦闘機に3000とか4000馬力にしても最高速度は800に届くかどうかですので、700〜800の領域になるとプロペラ機の加速性能は殆ど無くなっているのです。
     これはジェットの側でも速度増加に伴う空気抵抗によって加速能力は段々と落ちるのですが(速度が上がる事による推力の増加もある)速度が上がるにつれて(同じぐらいの最高速度なら)ジェットの方が加速性能で有利になります。
     旋回や上昇は結果として速度を殺しますので、それを補う加速性能の面でジェットは有利であり、また降下する場合もペラが抵抗になって大して加速できないプロペラ機よりは、ジェットの方が有利な降下加速を行えるでしょう。
     よって、高速領域で空戦をする限りプロペラ機はジェット機よりも不利になることが予想されます(そして低速に落としても相手が高速を維持したままだったら翻弄されちゃいますので、やっぱり有利とは言い切れません)


    SUDO


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