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実際のところのF−117ステルス攻撃機の機動性はどれほどのものなのでしょうか?「爆撃機に近い機体である」とする情報を見かけますが、その一方で「フライバイワイヤシステムを搭載しており高い機動性を有する」という情報も見かけます。武装に関しても「自衛用の対空ミサイルを搭載可能(任務中はレーダーを切るということなのでAIM-9等のIRミサイルだと思うの)」と出ているのですが、これは「爆撃機としては高い機動性を有する」ということなのでしょうか?「空中戦が可能なほどの高い機動性を有する」ということなのでしょうか? ぽっぺん |
- F-117は自重13.38t・最大離陸重量23.81tに対してエンジンの合計最大推力がわずか9.8t、敵地上空における戦闘時の重量が中間の18.6t程度だとしても推力重量比0.527、MiG-15程度でしかありません。一方、翼幅荷重や翼面荷重はミラージュ2000に近い数値になっています。また、直線で構成された前縁半径の極端に小さい翼型の失速特性は劣悪の部類に入るともいわれています。
ただし、F-117のこうしたスペックでも「爆撃機」のレベルは超越しており、任務的に近いトーネードや西安JH-7のアフターバーナーなしの状態に近いものになっています(超音速性能を捨てて後方へのレーダー反射が小さく熱ステルス性の高いノズルをつけるなら、アフターバーナーは不要)。
このことと任務の性質を考え合わせると、F-117は、戦闘機動のうち加速や急上昇といったものを苦手とし、70年代以降常識化した高迎角(〜失速後)機動にも向かない一方、低空高速侵攻に不可欠な地形追随ができるだけの進行方向切返し(ロール)性能は有している、といったところに落ち着きます。
自衛用のミサイルですが「とりあえず撃っておけば相手が回避機動を取って隙ができるので逃げられる」といった程度でもいいので、必ずしも機動性がなければ撃てないものではありません。B-52にだって搭載する計画があったくらいですから。
Schump
- Schumpさんの御説のようにそもそもできないし、必要も無いと思います。
F-117の最大の武器はそのステルス性であり、そのために他の性能はバッサリ
と切り捨てた機体ではないでしょうか。(当時の技術ではそれが精一杯だった)
FBWも高機動というよりもあの形の機体をまともに飛ばすためだと考えた方が
妥当でしょう。
AAMの運用もLOBL(Lock On Before Launch)方式のIRミサイルの場合、ロックオン
させるためにはウエポン・ベイを開けてミサイルを機体から突き出さねばならず、
それはステルス性の損失を意味します。そんなことをする位ならステルス性を
生かしてとっとと離脱した方が賢いでしょう。
AP-1
- サイドワインダーは対AWACS用にテストされたという記述も見ました、
真偽は不明ですが。
グリーネマイヤ智久
- そういや「Moonlight Mile」(だったかな? ビッグコミックに連載されているやつ)に、「海軍仕様・艦載型 F-117」なる珍妙なものが出てきましたが……無理だろうなあ、機動性からして(^_^;) 確かミサイル10発くらい積んでたような気も……
tac
- 漫画のほうは見ておりませんが(宇宙漫画だったら『度胸星』復活してくれ)、艦載型のF−117、提案されていました。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=F-117N&lr=
バツ