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第二次大戦中、各国の夜間戦闘機は消炎排気管を装備していましたが これはどのような原理・機構で消炎効果を得ているのでしょうか? また、搭載火器の砲口炎による眩惑に対しては、何か対策はあったのでしょうか? Ta |
- >消炎排気管
基本的に単に長いパイプで、排気温度を下げ・未燃焼ガスを完全燃焼させてから放出するようです。燃焼効率を上げるため?側面に小穴が開いている場合もあります。
>火器の幻惑対策
必要な場合はラッパ型の「フラッシュハイダー」と呼ばれる装置で発射炎を隠します。モスキート夜戦の機首 7.7mm 機銃を見ればわかりやすいでしょう。最初から夜戦としてデザインされた He219 や P-61 のような機体の場合、すべての銃口が胴体下面ないしコクピット後方に配置されています。
ささき
- ご解答ありがとうございます。
>消炎排気管
なるほど、ボーファイターなどの消炎排気管のイボイボはそのためだったのですね。
最初、あのイボイボが消炎の秘訣なのかと思っていましたが、月光のような
長いだけの排気管でも消炎効果は有るわけですね。疑問が氷解しました。
>火器による眩惑
あの銃口形状にはそんな意味があったのですか。妙だとは思っていたのですが(笑)。
そういえば、帝国海軍の艦載用96式25mm機銃の銃口もラッパ型ですが
あれもフラッシュハイダーなのでしょうか?
Ta
- >2. 銃口のラッパは射手の幻惑防止(フラッシュハイダー)である場合と、発射ガスを前方に集中させることで反動力を増加させる(リコイル・ブースター)場合があります。後者は MG34 などの反動利用式機銃で発射速度を向上させる意味があります。海軍 96 式はガス圧作動式ですので反動力増加の御利益があるとは考えにくく、純粋なフラッシュハイダーでしょうね。
なおグラマン F7F タイガーキャットはキャノピーほぼ真横の主翼基部に 20mm 機銃を持ち、夜間に発射するとかなりの幻惑があったようです。グラマンでは消炎パイプを追加して効果を確認しましたが、どういう訳か海軍には採用されず生産型には反映されなかったとか。
ささき
- 再度のご回答、ありがとうございます。
>リコイル・ブースター
マズルブレーキとは逆の形で発射ガスを利用するのですね。
>MG34などの反動利用式機銃
駆動方式をみれば、ラッパがフラッシュハイダーかリコイル・ブースターか
(或は両方か)判別できるということですね。
>F7F
夜戦型もあるのに・・・不思議ですね。
Ta