2858 |
ステレス化が進んでいるいまこのごろですが、A-10のような低速、低空で爆撃するようなものはできるのでしょうか?30ミリ機関砲や大量の爆弾を 抱えた機体はこの時代には必要なくなるのでしょうか? もし、このような機体ができるとすれば、A-10の後継機はどのようなものになるでしょうか? 突撃部隊 |
- アルファジェット等の亜音速の軽攻撃機とは別に、A10やSu25のような対AFV攻撃を主眼とした、より重武装だが機動性の面で不利というような機種を生産配備する必要性が今後出てくるかどうかによるでしょう。
ステルス性能を持ち高速侵攻して精密誘導兵器で後方をピンポイント攻撃する機種、主に前線で敵陸上部隊の進行阻止を図ると共に、ある程度の空対空戦闘も可能な軽攻撃機、それにV/STOL機、これらがある状況で、A10のような特定目的に特化した攻撃機の存在意義は薄くなってきています。
A10が制空権の確保された地域での地上攻撃活動を前提に作られているわけですが、そのために制空任務にあたる戦闘機が必要であるならば、むしろその戦闘機の地上攻撃能力を強化し多用途に使えるようにした方が良い、というのが冷戦後の軍事予算縮小傾向の中の実情でもあります。
アリエフ
- そもそも、低速で空対空戦闘能力に欠けるA10の意義について、開発当時から米政府・軍関係者の一部から疑問が投げかけられていたようです。しかし、70年代後半、NATO軍とワルシャワ条約機構軍の戦車戦力が数量で1対5位の相当な開きがあった当時、とにかく目的に特化した安価な地上攻撃機を配備して、地上戦力におけるギャップを埋め合わせようというのが当時の方針だったわけで。でも、冷戦後の現在、状況は全く変わってしまいました。
アリエフ
- 便乗質問ですがJSFの空軍用は確かA-10の後継も考慮しているそうですがJSFにAー10ほどの防弾性ってあるのでしょうか?
ポトリオット
- >3. JSFをA−10と「同じような」使い方はしないと思いますよ。ステルスと高精度誘導兵器を使ったスタンドオフ攻撃に徹するつもりでしょう。湾岸戦争では白昼対地攻撃を敢行したA−10、ハリアー、トーネードなどの機体に被害が集中しています。A−10は十数機が撃墜ないし再生不能の被害を受けながらも損失人名は2〜3名にとどまった事で対弾性を証明しましたが、救出に失敗した5〜6名が捕虜になった事で運用限界も証明してしまいました。これに懲りた米軍はスタンドオフ攻撃への傾倒を強めています。しかし、それで本当に前線で戦う歩兵に充分な航空支援が与えられるかどうかは議論の的になっていますが。
ささき