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ロケット戦闘機として有名なメッサーシュミットMe163の燃料について、“パイロットは特製の防護服を着用し…”という記述が文献にありました。そこで質問なのですが、この燃料(水酸化ヒドラジンと過酸化水素)の毒性はどのようなものだったのでしょうか? YF−23A |
- ヒドラジンは知りませんが(ま〜爆速?はすごいらしいですね;小説から)、たかが10%のH2O2でも指につくと白くなって痛いです。
ロケットに使うようなものはかなり高濃度でしょうから腐食性?はかなり高いと思います。(松本零次(字?)の漫画ではあっという間に骨になっていました)
なお、これを薄めた物(2%くらいかな?)が消毒薬のオキシフルです。
素人の〜
- 毒性ですか?・・・ Me163のロケット燃料は、T液(過酸化水素80%、オキシキノリン20%の混合)とC液(メタノール57%、水化ヒドラジン30%、水13%の混合)このT液とC液を混合すると激しい化学反応を起こし燃焼します。両液とも非常に取り扱いが難しく、T液には少量でもゴミなどが入れば爆発します。C液は特殊な容器以外はすべて腐食させる溶解力があります。このことから爆発事故は想像つくと思います。解けてしまったパイロットもいました。
流れ星
- >1. 松本零「士」氏、作品は戦場まんがシリーズ「エルベの蛍火」でしたね。
ささき
- 皆さんありがとうございます。過酸化水素の毒性については大体わかっていたのですが、まさか体が溶けるとは・・・。ところで、そこまでの燃料を敢えて使用したのはなぜなんでしょうか? ヒドラジン系の燃料は貯蔵可能ということで、タイタンIIなどの液体燃料ICBMに使われたことは知っているのですが、Me163ではその必要が無いように感じられます。その理由を教えてください。
YF−23A
- >4
ヒドラジンについて。
ヒドラジン(N2H4)は化学的にかなり安定な物質でして、宇宙機(人工衛星など)
の推進剤としての現在も一番普通に使われています。(ほとんど全部かも)
ただ打ち上げロケットにはあまり使われてないはずですけど。
とにかく安定性、発熱量などではかなり優れた物質です。
使われ方としては
1)一液式・・ヒドラジンを触媒に触れさせて分解、放出
2)二液式・・ヒドラジンと液体酸素を混ぜて燃焼
があります。過酸化酸素が液体酸素よりは扱いやすいこと思われるので、
ロケット飛行機の燃料としてはある意味ベストかもしれません。
taka
- 化学反応性が高いということは、裏を返せば着火が確実だということになります。
このため、燃焼剤と酸化剤の気化・混合・着火に係るシステムを単純化し、軽量化することも可能になります(それでも特呂2号の部品図など見るとけっこう繊細なメカニズムなのですが。)。
特に高濃度過酸化水素水は簡易ロケットエンジンに適した薬液で、ここの2749番で触れられたロケットベルトや戦中ドイツの離陸補助ロケット(Ar234等が使用)のように、単体でも使われる(燃焼はしていませんが)ことがあるものです。
Schump
- 本題に戻って…
水化ヒドラジンの毒性について、こんな記事がありました。怖ぇ。
http://physchem.ox.ac.uk/MSDS/HY/hydrazine_hydrate.html
Schump
- 皆さんありがとうございました。ヒドラジンってそんなに危ないものだと初めて知りました。
YF−23A