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今日では可変翼機が開発されることはすっすり無くなってしまいましたが何故なのですか。よく軍事本に可変機構部の容積・重量が負担になるなるのが欠点ということが載っておりましたが、現実に成功した機種が数多くあるわけですし…。 富士通BIBLO |
- 詳しい機構的な欠点は他の方にお任せしますが、今日の戦闘機/攻撃機開発から可変翼(VG翼)が不適切であるとして開発が行なわれていないわけではないんです。
合衆国海軍のNATF(海軍先進戦術戦闘機計画。要するに艦上機型F-22)、A-X(ATAがキャンセルされた後の攻撃機計画)、A/F-X(単一機能機はけしからんと国防総省からの横槍でA-Xが変化)の候補機はそのほとんどが(全て?)可変翼機になるはずでしたが、さまざまな理由により全てキャンセルされてしまい、今日のステルス可変翼機は日の目を見ることはありませんでした。
これらの機体のキャンセルの理由が「重量過大、予算超過」などではないため、可変翼のせいではないです。
そうすると、なぜ現在可変翼機が開発されてないかというと運が悪かったといいようがないですね。
Sparrow
- >1
すいません、訂正
運が悪かったといいようがない→運が悪かったとしかいいようがない
Sparrow
- そうしますと、これからも登場する可能性が考えられるわけですね。回答いただき恐縮であります。今後も宜しくお願いします。
更にご意見ありましたら追記願います。
富士通BIBLO
- >3
いや、もうでてはこないでは?
わざわざVG翼を採用しなくてもコンベンショナルな主翼・尾翼を備える方式のF-22や開発中のF-35(CV型)は、高度な機体制御技術やエンジンにより高いSTOL性能はモチロン、超音速巡航能力を含む全速度域での高い機動性を誇り(F-35は予定か)ますし、欧州でも現在各国の最新鋭機で採用されている、デルタ翼機の低速時での安定性や機動性低下などの欠点を、動翼を兼ねるカナードと高い機体制御技術により克服し、全速度域で高い機動性能を発揮できるようになったクローズカップルド・デルタ機というのが主流になりつつありますので、コストや重量、容積に負担のかかるVG翼の出番はないものと思われます。
507
- >4
うーん、それはどうかな?
確かに空軍機としてはもう出番はないだろうけど、長いロイター時間と低速での良好な操縦性を要求される海軍機(艦載機)としてなら登場する可能性は十分にあるとおもいますよ。
NATFはF-22と同世代ですが、必要ないならなんでロッキードがF-22の可変翼バージョンを提案したかってことになりますから。その他ロッキードはA-XでもA/F-Xでも可変翼機を提案しているし、ジェネラルダイナミクスのA-X、A/F-X案も可変翼機。
F/A-18E/Fの後継機が海軍単独で開発を行なうものとすれば、可変翼機の可能性も十分にありえると思う。
Sparrow
- >4補足
ちょっと待った。たしかに大推力エンジンで離陸はF-15より短いですが、ATFにおけるSTOL能力はスラストリバーサーの重量・コスト過大から大幅に要求仕様が緩和されたことから、「STOL」といえるほど短距離で離着陸できないはずです。
Sparrow
- >F-22の可変翼機タイプ。
メーカーがなんで提案したかといえば海軍関係者に根強いVG翼信奉者が多いのでウケが良いと思ったからなのでは?
F-22自体が余りに高価なため予定されていた生産機数が幾度も削られメーカー側も必死だったんでしょうね。
あれ最初に見たとき笑ってしまいましたが、高価なF-22にさらに莫大な開発費を投じてVG翼にしたところで元と較べてコストに見合っただけの性能が得られるとは思わないです。肝心のステルス性能落ちるし(汗)。別に可変翼にしなくても(エレベーターに収まるよう折畳式にはしないと)F-14以上の高速巡航性能やSTOL性、同等の航続距離(増槽無しで)を持ってるから充分だと思うのですけど。
>F/A-18EFの後継
どうしてもVG翼機でないといけない理由でもあれば別ですが、要求を満たす事ができればわざわざ重量増やコストのかかる可変後退翼にこだわる必要は無いと思います。
私的にはF-22の低コストタイプ(双発のF-35?)がいいかなと。
F/A-18EFとF-15EF(F-22Aと代換えする事が出来ない多くのF-15も)の後継として計画すれば、実戦配備までにはかなりの時間があります。その間にF-35も大量に生産されエンジンやアヴィオニクス類のコストもこなれているでしょうし、F-35がエアインテイク周りに使用した低コスト設計技術等も新素材の研究開発とともに進化している事でしょうから、もう一度設計しなおせば今より幾段かは低価格に造れるのではなかろうかと?
でも、その頃にはUCAVとかの無人機が発展してそっちに移行したり、海軍機はF-35(発展型含む)に一本化するとかしたりして(笑)。
507
- >6
そうですか。でもカタパルト発進できれば問題ないでしょう?
507
- >7
航続距離とは書いてないぞ私は……。
ロイター時間。CAP中は同一空域をぐりぐり旋回しているだけなので、航続距離よりもロイター(滞空)時間の方が重要。
同等の航続距離なら、可変翼のF-14の方がロイター時間が長くなると思いますが。
なんで、可変翼機にしたか?
まあ、正直なところはロッキードの幹部でもとっ捕まえて聞いて見ないとわからんでしょうな。
ああ「F-22自体が余りに高価なため予定されていた生産機数が幾度も削られメーカー側も必死だったんでしょうね」ってのはおかしいな。NATFがキャンセルされたのは750機もしくは648機(1991年キャンセル。750→648の削減は同年4月)が生産
される予定の時期だから、メーカーだって焦ってないはずだよ。
ちなみにA/F-Xのキャンセルは1993年。このときもまだ648機生産予定。
VG翼信奉者ってのは聞いたことないね。F-14の信者がいたのは確かだけど、最近はいなくなったらしい。(STC-21、AST-21に見向きもしなかったことから分かるよね?)
>F/A-18E/Fの後継
可能性は十分にあるといっただけ。要求仕様やコストを満たせるならロイター時間を長くしようと可変翼にしてはならないという決まりがあるわけでなし。
低コスト設計技術等や新素材の研究開発が進めば、可変翼のデメリットも多少は消えるだろうし。
そういえば、海軍の研究で面白いのがありましたよね。F-14の開発時期に、同程度の離着艦性能を求めるなら、通常の主翼の方が重量3割増し。
F-35はどうなんでしょうね?あの巨大な主翼で高い機動性があるとは思えんが…。
F-35で統一はないでしょうね。海軍海兵隊の航空機の30%削減で海軍はF-35を大幅に削るようですから。空母航空団はF/A-18E/F×2&F-35×2からF/A-18E/F×3&F-35×1になりました。
>でもカタパルト発進できれば問題ないでしょう?
「コンベンショナルな主翼・尾翼を備える方式のF-22や開発中のF-35(CV型)は、高度な機体制御技術やエンジンにより高いSTOL性能はモチロン」
と書いてあったから、STOL性能はほとんどないと書いたんだが……。
Sparrow
- >9
>同等の航続距離なら、可変翼のF-14の方がロイター時間が長くなると思いますが
同等と言ってもタンク2本吊るしたF-14のフェリー巡航時と較べてなんですが・・・。F-22の戦闘行動半径は空中戦想定で1200km。でもほとんど超音速巡航だからなあ・・・あ、もしかしてF-22って低速時に著しく燃費が落ちたりするのですか?
>STOL性能と可変翼F-22
については了解しました。
で、『F-14の信者がいたのは確かだけど、最近はいなくなったらしい。(STC-21、AST-21に見向きもしなかったことから分かるよね?)』なんですが、本当にF/A-18EF後継にVG翼機が提案、選定される可能性があるのですか?
同じ性能要求を満たすVG翼機とその他がある場合、より安く購入する事ができる方が選ばれる可能性が高いと思うのですけど?
507
- 横からゴミレス。こちらの飛行機雑誌「Flight Journal」で元グラマンの設計主任だった方が FA-18E をボロクソにけなす記事を書き、現職の戦闘機乗りやテストパイロットから賛否両論の意見が寄せられました。反対派はVGの利点は認めつつもシステムの複雑さや整備性の悪さ、またF−14の着艦が難しいこと(低速エルロンリバース癖のあるF−4ファントムより難しいらしい)、実際の戦闘状況では必ずしもF−14のポテンシャルは100%発揮できない(燃料爆弾満載で離艦直後にエンジン問題などが発生した場合、兵装投棄しなければ重量オーバーで着艦できない)ことなどを指摘していました。
ささき
- >F-22の低速燃費
あまりよろしくはないと思います。極度に低バイパス比のターボファンのため、より高速向きであることもたしか。同じ低バイパス比のエンジンとしてF/A-18のF404があるけど、こいつも巡航速度がF-14より高いし。
というより、F-14がより低速向きか、主翼後退角20度にして飛んでりゃいいんだし。
>同じ性能要求を満たすVG翼機とその他がある場合
要求仕様によるでしょう。地上攻撃(防空網鎮圧を含む)をすべてUAVにやらせて、有人機は対空戦闘一辺倒でいいよっていうなら、通常主翼の安い方がいいかもしれないけど、NATFのように、高ステルス性、超音速巡航、対地攻撃能力、F-22よりも長い航続距離&長いロイター時間、それでいて低い着艦進入速度などを要求されれば、可変翼にならざる負えないと思います。
(NATFはF-22よりも規模も自重も大きく、安全な着艦速度を維持する為に可変翼にならざる負えなかったようです。)
Sparrow
- VG翼について、昔聞いた事。(聞いた話なんだからどこまで本気にするかは読んだ人次第)
F−14の退役が早まったのはVG翼のせいだと聞いた事があります。
F−14Bの導入の時、F−14Aからの改造を想定して調査した所予想より腐食等が激しく、F−14B仕様などに改造した場合のコストがかなり嵩む事が判明、やむなくF−14Aの改造は予定より少数機で打ち切りとなりました。
私、この話どこで読んだんだっけなあ。(または誰から聞いたんだっけか)
ooi
- >F−14の退役が早まったのはVG翼のせいだと聞いた事があります。
おお、色んな説があるんですね!?
私が、読んだ本では、冷戦終結で昨今の紛争戦争では、長射程AAMを積む戦闘機の出番が無くなり、これからは地上攻撃任務重視とありました。たしか、それでF-14Dのキャンセルが決まったと....
(まあ、アフガンや湾岸で、制空任務事体、全作戦1割以下だし、誤射の可能性がある、長射程AAMの出番は、ほとんど無いだろうから、仕方無しか...)
また、同時期に、STC21、AAAM計画も没。代替案のF/A−14計画も、コストを考えれば、F/A-18Eで妥協範囲という事で没になったみたいです。
(それにしても、個人的には、STC21は実現して欲しかった。スーパークルーズするトムキャットはスゲーだろうなぁ。F-22の6割の値段でF-22の9割の性能が達成できるなら、十分リーズナブルだけどなぁ(笑))
アフガンの活躍で、トムちゃん延命計画ないかなぁ。
以上、トム好きの与太話でした。。。ゴミレス失礼いたしました。
Pukin'Dog
- >13
それは、主翼構造であってウイングピボットではないからVG翼のせいではない気が……。
じっさい、その後F-14Aの11機が主翼を交換してます。でも、グローブボックスには手はつけてないし。
Sparrow
- >15
私も聞いた話だから詳しくは覚えて無いのだけど、まさにそのウイングピポットの腐食とかが問題になってたのは覚えとるです。
翼の構造自体ではなく、VG翼を支えるピポット等を全交換とか言う事になると費用が嵩むって話だったとおぼえてるけど、裏の取れるニュースソ−スとかは無いんで話半分で聞いといて下さい、そうなんですか?と聞かれても、僕はそう聞いたとしか答えられないから。
いや、ほんと、どこで聞いたんだっけか・・・
ooi
- >16
すいません。
じゃあ、たぶん違う話なんでしょう。
うーん、F-14は大抵手元に情報があるんだが……。
Sparrow
- >F-14の信者がいたのは確かだけど、最近はいなくなったらしい。(STC-21、AST-21に見向きもしなかったことから分かるよね?)
現在見向きもされなくなったものが将来可能性があるんですか?
・・・といっても実際どうなるか確かめようもないので議論しても無駄なのでしょうね。
現在は世界的に注目されなくなったVG翼ですけど、未来になんらかの技術革新が起これば再び注目される可能性だってあるでしょうし(笑)。VG翼が好きな人は気長に待たないといけないですね。
507
- >18
いやいや、STC-21とAST-21というのは、あくまでF-14Dを母体としてNATF並み(計画値の90%)の戦闘機を製造するのが目的のグラマン社のベンチャー開発で、F-14Dからの改造も可能と称されています(前に書いたけどね、ほとんど外観の変化はなしF/A-18E/Fほども変わってないよ)。だから、これは「新型VG翼戦闘機」ではなく、「新型F-14」なわけです。F-14信者がいれば、安いSTC-21の契約をすぐにでも取ったろうけど、当時の海軍は「ふーん。ま、考えとくよ」とつれないお返事(しかもその後完全に無視!)。
見向きもしなかったのは「新型VG翼戦闘機」ではなく「新型F-14」ということ。そもそも本当に90%が達成できたか怪しいもんだし(でもかっこいいですSTC-21。まさに最強のF-14って感じで)。
というか、これ以上の突っ込みはもうちょっと一連のNATF、ATA、A-X、A/F-Xの流れを調べてからすることをお勧めします。海軍の戦闘機/攻撃機に対する最近の考え方などが分かって非常に面白いものがあります。
Sparrow
- 考え方といってもその一連の計画すべてキャンセルされてますからねえ。
予算が厳しい状況で、別にF-22以上に高価になるであろうF-14後継機を無理して揃えなくてもF/A-18の発展型やJSFで充分作戦能力を維持出来るだろう、F-14抜けた分は運用でカバーする。というのが最近の海軍の考え方だと思いますけど。ていうか結局はお金が無くてそうならざるを得ない状況だったのでしょうが。
現在航空機技術も向上し過去に謳われたようなVG翼の利点も、もはや艦上機でしか発揮できない状況のなか、将来「海軍機だけのためにVG翼の戦闘機を造ります。」と言ったところで「別にコストかけてVG翼にしたところで、コンベンショナルな方式の形態でも対して変わらないんだから空軍と共通化できるようにしろ。」となるのがオチなのでは?というのが私の結論です。
今後益々戦闘機の開発が予算的にも厳しくなるなか、海軍専用戦闘機の開発なんて絶対無いと思いますね。
507
- >考え方といってもその一連の計画すべてキャンセルされてますからねえ。
だから、調べろといっているのです。
海軍の望んでいた機体はなんだったのか?なぜ、キャンセルせざる負えなくなったのか?なぜF/A-18E/Fなどというものを作らざる負えなかったのか?ATAキャンセルはなぜ起きたのか?空軍は海軍のA-X,A/F-Xをどうみていたのか?
鍵になるのは「ディープストライク」および貴方の主張する「空海軍共通化」ということです。
これ以上レスはつけません。
推測に基づく理論を展開するなとは言いませんが、全く調べもせずに思い込みによる暴論を展開するのはやめてください。
Sparrow
- >21
すいません、少々熱くなりすぎたようです。反省・・・・・・(汗)。
調べると面白いのは本当です。ちなみに、「現在」の海軍の航空機運用は妥協の産物である事は調べて頂ければすぐにわかることと思います。最近とは「A-6退役から現在」という事を指しました(まあ、ようするに「現在」ではなく「ここ最近10年ほどの」ということです)。
また、ATAキャンセルがまさに貴方の主張する「空軍との共通化」によって起きた事なども、調べていただければ分ることです。
A-X,A/F-XのVG翼も空軍との共通化の上、空母への着艦性能を求めれば仕方がないことだと私は考えますし、将来戦闘機が小型化されF-15Eのような機体は必要なく、JSF程度で充分とする根拠を私は持ちません。上に「海軍単独で開発」と書きましたが、このような機体(F-15E)を空海軍共通化する時にも、VG翼は候補に登るものであろうと思いますし、採用される可能性もあると思います。
「安い」ということを重要視されるようですが、「安かろう、悪かろう」で着艦が困難になっては意味がありません。必要な予算はかけるべきで、それをケチって駄作機を作るべきでしょうか?
調べていただければ、私の考えに「納得」はされなくても「理解」は得られるものと思います。F-22、ステルス関係の書籍でもATA,A-X,A/F-Xに触れているものも御座います。
また、このまま議論を続けたいのであれば(調べることをお勧めしますが・・・・・・)議論ボードへ移動しましょう。
Sparrow
- >21
各計画の詳しい機体のスペックなどまでは知りませんが、次々F-14、A-6と各計画がキャンセルとなったしわ寄せの結果がF/A-18EFであり、今後の海軍機(のみならず空軍も)の方向性を示したものがJSFである事ぐらいは知ってます。(空軍、海軍共に望んでいなくても。)
>20でもそう書いてあるんだけどな。
私は中止になったVG翼の計画を見る度にああ、海軍の為だけのVG翼機なんてもうないなと判断したんですけどね。いくら海軍がそれを望んでも財政がそれを許さないんだろうな、と。
思うにSparrowさんは、現在は財政上難しいが海軍は常にVG機を欲しているのだから将来可能性がある。と海軍の考え方を空母運用におけるVG翼機の利点をもって説明しておられ、私は可変翼機にまつわる各計画がキャンセルされた事とJSFにみられる海空軍機の共通化や今後も影響するであろう財政難からみても将来的にもないだろうという考えです。
基から考え方のスタンスが違うからこれ以上「ある、ない」を話し合ったところで残念ながら無意味でしょうね。答えの無い事だし。
まあ、私の言ってる事は現状の流れからみた推測で、こういう考え方もあるんだな程度に考えてください(笑)。
ではでは失礼致しました。
507
- VG翼そんなにコストがかかるもんですかね?
F-14が高いのはおおむねFCSのせいのような気がするんですがね。
Mig-23やトーネード、そんなにコスト掛ってますか?
それと、最後まで調べる気が無いようですが、可変翼機にまつわる計画がキャンセルになったのは可変翼とは関係ない事は説明したはずです。
まあ、確かに話し合っても無駄でしょうね(笑)。
これだけ、スタンスが違う上に、調べる気が全く無く財政だけで話しをすすめようとしておられるようですから。
なんか、最後がイヤミっぽくなってしまいましたが以上でこのスレッドを終らせていただきます。
Sparrow