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2715 日本海軍の特殊攻撃機「晴嵐」は、飛行中にフロートを投下できたのでしょうか。
また、250kg爆弾を搭載した場合、急降下爆撃はできたのでしょうか。
丸林

  1. 緊急時にはフロートは投棄できたはずです。また、800kg爆弾や航空魚雷を搭載する場合にはフロートを付けずに出撃する予定でした(帰投時、胴体着水し機体は投棄)。 急降下爆撃については、まあ「晴嵐」は特殊“攻撃機”ですので、開発時のコンセプトには急降下爆撃は入ってないと思われます。やろうと思えば出来ないこともないでしょうが。 
    曖昧ですみません。誰か詳しい方お願いします。
    あべちゃん

  2. 「第二次世界大戦 日本海軍機写真集」によれば、フロートは投下可能で、急降下爆撃も出来るようです、ただ爆弾の大きさは分かりません。(この本では、まるで魚雷を抱いて急降下爆撃が出来るような書き方をしています。)
    中村

  3.  搭載できる爆弾は、フロート付で250kg×1、フロート無しで800kg×1または魚雷×1です。急降下爆撃も可能だそうです。
    二式砲戦車

  4. 「神龍特別攻撃隊」高橋一雄氏著(光文社刊)によると、南山で魚雷発射訓練を難無く成功させています。また昭和19年12月には晴嵐、瑞雲で3機編隊の急降下爆撃訓練を行っています。(伊400搭載時には日の丸を消して星条旗を機体にペイントしていたそうです)訓練としては爆撃、帰投するべく行われていたのに、機体から800キロ爆弾を離れないように工作するなど、影で
    自爆攻撃をせざるを得ないようにされていて、著者は怒っていたようです。
    敗戦後、伊400から射出され、海中に廃棄。高橋氏の思いは複雑だったようです。特攻6時間前の敗戦。
    受け売り

  5. 便上ですが
    フロートを投下したあとどうやって着陸(着水?)したんでしょうか?
    紫苑

  6. 以前の資料だと「飛行中投下可能」でしたが、最近のものではできないそうで、実戦ではフロートの無い状態でカタパルト発進、帰還時に胴体着水して放棄とのこと。
    大昔の漫画「あかつき戦闘隊・特攻編」でグラマン相手に空戦やってたなあ。(無茶)
    よしえもん

  7. 皆様、回答ありがとうございます。
    ”最近の資料によると投下できない”、”急降下爆撃は可能”と理解します。
    ところで、最近の資料というのは、復元された機体がそのようになっている、ということなのでしょうか。
    丸林

  8. >4
     発行は光文社ではなく光人社ですね。

    >7
     いえ、文字通り最近の調査では過去の現物が飛行中投棄不可能だった、ということだと思いますが。
    井中かえる

  9. ポール・E・ガーバー施設へ晴嵐復元中に訪問した人から聞いたのですが、
    復元してるアメリカ人が「フロートは投下できるような構造になっていない」と
    言っていたとのことです。
    KI-100

  10. 晴嵐はフロート無しでの運用が本来のもので、その為に無フロート状態での飛行性能を試験する機体として晴嵐改が造られています。紫雲のフロートとは考え方が違いますね。
    BUN

  11. 重ねての質問にも回答頂き、ありがとうございます。
    現存する機体の構造からのお話は決定的で、フロート投棄については非常にすっきりしました。
    しかし、新しい知識が入ると新しい疑問も出てきました。
    晴嵐改は機種記号がM6A1−Kということで、800kg爆弾や魚雷搭載時の練習機かと考えていましたが、試験以外の用途は考えられていないと考えて良いでしょうか。
    また、伊400型は予備の航空魚雷と爆弾を搭載している様なのですが、これは潜特型の計画時から、フロート付きの機体を反復して使用するつもりだったように思えます。
    晴嵐は、計画時からフロート無しの運用を主としていたのでしょうか。
    丸林

  12. そうです。最初は彗星を射出できれば、という形で構想が進み、専用機の開発となっているようで、反復攻撃を考えていません。晴嵐改が無フロート時の試験目的で製造されたのは「そのために製造する」という当時の文書が残っていますので確実です。
    BUN

  13. 試験飛行や訓練飛行、戦技訓練、イー400への搭載・発射・揚収訓練も含めた「運用」だとすれば、フロート付きが平常の状態で
    本番の特別攻撃の際にのみ、フロート無しで運用するのが妥当ではないでしょうか?

    製造してから一度も飛ばしたことのない飛行機で実戦に出る兵・士官はいないでしょうから。
    Navy

  14. BUN様、Navy様、ありがとうございます。
    ”訓練時のみフロート付きで機体を回収し、実戦ではフロート無し、機体は使い捨て”と考えて良いようです。
    実戦での、浮上から発進までの時間短縮やフロート付きでの飛行性能低下を考えると尤もなことです。
    丸林

  15. 6>フロート無しで発進
    機体のどこを支えたのでしょう? 特別なクレードルでも付けたのかしら?
    ドラエ門

  16. ↑零式水偵、瑞雲等と基本的に同じ機構です。双フロート機はフロートを支えません。
    BUN

  17. 16>
    もう少し具体的にお願いします。写真などがありましたら、ご紹介いただけないでしょうか。
    ドラエ門

  18. >17
    世界の傑作機「日本海軍水上偵察機」に双単のフロートの機体で射出台座に載った写真があります。
    まあ、見れば一発なんですが、胴体を下から持ち上げるようにしたフレーム製の台座に機体を載せるんです。フレームは主翼後縁あたりを支点にして機体に作用します。

    SUDO

  19. >17
    光人社 写真日本の軍艦12巻によると、伊400型の滑走車は、「滑走車の前部支柱を油圧による折畳み式とし、航空機は魚雷または爆弾を胴体下に懸吊したまま滑走車に乗せ、姿勢を低くして飛行機格納筒に収容する」ようになっているそうです。
    丸林


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