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ミッドウェー海戦六月五日夕刻。被弾する直前の飛龍ですが、 準備中の第三次攻撃隊に用意されていた機数を見ると小林、友永両隊の健在機数の合計とほぼ等しいのですが(艦攻のみ丸山機が損傷で使用不能?)、この第三次攻撃隊の機体は全て前二回の攻撃からの帰還機で編成されていたのでしょうか? また、上空直援にあたっていた零戦が一13機を数えていますが、 飛龍にはこのとき、各機種合計何機ほどの機体が収容されていたのでしょうか? 烈風天駆 |
- 詳しい状況は調べてみないとわかりませんが、
空母ってのは2派攻撃隊を全力で放てば格納庫は空になります。
ですから第3次攻撃隊は先の2派の帰還機+補用機の組み立てという組み合わせとみるのが自然でしょうね。
勝井
- アテネ書房の海空戦戦闘詳報に各母艦の戦闘詳報が掲載されています。
それで検討すれば、わかるのではないでしょうか。
川崎まなぶ
- 烈風天駆さん、東大津高の近所の県立図書館にアテネの戦闘詳報シリーズ全巻揃ってますよ。私なんかいつもお世話になってます。
土屋二飛曹
- 「記録ミッドウェー海戦 澤地久枝著 文藝春秋刊」と「戦史叢書 ミッドウェー海戦」も参考になります。古本屋で探してみてください。
GO
- ご回答下さった皆様、ありがとうございます。
上記の書名に関しては早速チェックの上で創作活動に移りたいと思います。
県立図書館、大分前に一度行ったきりだからなぁ…
ひょっとすると土屋二飛曹さんと鉢合わせするかもしれませんね。
烈風天駆
- ↑ 誤字訂正です。
>創作活動→捜索活動。
(普段何をしてるのか実に良くわかるアクシデント)
烈風天駆
- 手元に「軍艦飛龍戰闘詳報第十號」がありますので、これによって、飛龍での発
艦の様子を時系列的に追ってみます。質問に対する回答を与えるほど調査が行き
届いておりませんので、参考までに示すものであります。
〇一二八 「ミッドウェー攻撃隊」fc×9 fo×18 上空直衛fc×3発艦開始 ; 攻撃
隊総指揮官友永大尉、艦戦隊重松大尉、上空直衛第一直 指揮官森大尉(自爆一)
〇二一五 fc×3発艦 ; 上空直衛 第二直 指揮官日野一飛曹
〇三一二 fc×3発艦 ; 上空直衛 第三直 指揮官児玉飛曹長
〇三四五 fo×1(ミッドウェー攻撃隊故障機)収容
〇四〇〇 fc×3収容 ; 指揮官森大尉(第三直一機を含む)
〇四四〇 fc×3収容 ; 指揮官日野一飛曹
〇四四九 fo×1(ミッドウェー攻撃隊)収容
〇五二五 fc×3発艦 ; 上空直衛 第三直 指揮官森大尉
〇五二七 fc×1(ミッドウェー攻撃隊)収容
〇五四〇 fc×3収容(ミッドウェー攻撃隊2 上空直衛1)
〇六〇五 「ミッドウェー攻撃隊」fc×6 fo×11収容 ; 艦攻 使用不能機四、修理
後使用可能ノモノ七、艦戦 使用不能機二、修理後使用可能ノモノ七
〇六三七 fc×4発艦 ; 上空直衛 第五直 指揮官 日野一飛曹
〇七一三 fc×3発艦 ; 上空直衛 第五直(五直のうち三機自爆)
〇七五七 第一次敵空母攻撃隊 fc×6 fb×18 発艦始ム ; 総指揮官小林大尉、艦
戦隊指揮官重松大尉
〇八〇二 同終了
〇八三四 fc×17(1sf 2sf ノ上空直衛機内本(?)艦機七機) fo×1 fb×1(蒼龍機
)収容 ; 上空直衛 第三直 指揮官森大尉,上空直衛 第五直 指揮官 日野一飛曹
〇九一二 fc×3発艦 ; 上空直衛 第六直 指揮官 佐藤一飛曹
〇九四〇 fc×4 fo×1 (他艦機)収容
一〇三〇 第二次敵空母攻撃隊 fc×6 fo×10発艦 ; 総指揮官友永大尉、艦戦隊
指揮官森大尉
一〇三八 同終了 第一次敵空母攻撃隊 fb×5 fc×2収容始ム ; 艦爆 使用不能一、
修理後使用可能ノモノ二、艦戦 修理後使用可能ノモノ一
一〇五ニ 収容終了
一一三一 fc×3 発艦 ; 一一三二発艦 上空直衛 第七直 指揮官大森一飛曹(赤城)
一一五九 fc×10(内七機ハ他艦機)収容 ; 上空直衛 第六直 指揮官 佐藤一飛曹
一二三〇 fc×1収容(上空直衛故障機) ; 上空直衛 第七直
一二三四 fc×3発艦 ; 上空直衛 第八直 指揮官白根大尉(赤城)
一二四〇 第二次敵空母攻撃隊 fo×5 fc×3収容 ; 艦攻 使用不能機四、修理後
使用可能ノモノ一、艦戦 修理後使用可能ノモノ三
一三二七 fc×7発艦 ; 上空直衛 第九直 指揮官飯塚大尉(加賀),上空直衛 第十
直 指揮官杉山一飛曹(蒼龍)
この他、応急修理の内容及び機数なども分かりますが、どの時点での作業か、ま
た作業の結果などに関しては記載がないので、これら情報を上記にどのように反
映すべきかに関して小生は分かりません。また、補用機を引っ張り出したとかの
旨の記述も、少なくとも戦闘詳報には認められません。
さらに、上記は飛龍の戦闘詳報によるものですが、例えば蒼龍に搭載されていた
十三試艦爆は蒼龍の戦闘詳報によれば〇九五〇飛龍上空着、一〇三〇着艦とあり、
それに該当しそうなのは〇八三四の「fb×1(蒼龍機)」だと思われますが、この
十三試艦爆の着艦は戦史叢書によれば第二次敵空母攻撃隊発艦後とされ、整合性
がありません。したがって、これだけでは正確な状況はつかみ切れないだろうと
考えます。
また、戦史叢書「ミッドウェー海戦」や「記録ミッドウェー海戦」の情報を加え
精度を上げるにも限界があろうかと思われます。ただし、例えば二航戦司令官か
ら第一機動部隊指揮官宛の第三次攻撃隊準備の報告などから、使用可能な機数に
関する示唆は得られますので、適宜判断材料にするのも良かろうかと思いますが、
以前も書きました通り澤地さんの記述には、所々基礎的知識の欠如による解釈の
ミスや調査不足による誤解がありますので、これまた全面的に信用するのも危険
ややと考えます(戦史叢書にしても、吟味を必要とすることがあることは言うま
でもありません)。
参考までに。
今泉 淳
- >飛龍での発艦の様子
「飛龍での発着艦の様子」のつもりでした。
今泉 淳
- すみません、もう一箇所。
>危険ややと考えます
「やや危険と考えます」です。最後に修正したときにミスってしまいました。
今泉 淳