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初期生産型の栄12型エンジンの排気バルブには、金属ナトリウムなどが封入してあったのでしょうか?「第二次大戦中の星型エンジンのほとんどに実施されている」と解説が在りますが・・・。 タケ |
- エンジンについては素人ですが、単純に考えてそんな危険なことをやるとは思えません。
金属ナトリウムは空気中ですら発火する代物です。部品として封入する前に発火するでしょう。
またこのことが事実だとして、その意図を知りたいです。
「もんじゅ」みたいに冷却材にでも使うのでしょうか???
zono
- 自己レス。
「水分があれば発火」でしたね。
よって金属ナトリウムは通常灯油内に保存されます。
zono
- バルブの芯が中空になっており、ちゃんと入っております。結構当たり前のことです。
BUN
- 目的は冷却です。
BUN
- 航空エンジンについては残念ながら存じませんが
乗用車用エンジン(特にスポーツカー用)については
それほど珍しくない事ですね。
目的はBUN殿の説明どおり冷却です。
タイ駐在員
- 排気バルブに水銀を入れて冷却しているエンジンもありませんでしたか?
航研機のバルブはルーツ型過給機からの圧縮空気を通して冷却していたような、、、
Navy
- >6. 熱伝導率が高く安定している水銀はエンジン開発の初期に試されましたが、表面張力が非常に強くバルブ内面から「浮いて」しまうため上手くゆかなかったそうです。
ささき
- 中空排気弁の封入金属の水銀からナトリウムへの移行は、日本では昭和9年頃から三菱名発で研究が始められ、11年に完成します。官側はこの技術を国内各メーカーに公開させようとしますが、どうもうまくいかず、この分野は三菱の事実上独占となります。各メーカーの発動機も、排気弁のみは三菱製が大半だったようなのです。
片
- なるほど!
冷却目的なら納得です。<ナトリウム封入
みなさまありがとうございます。
zono
- 画像を画像掲示板にアップしておきました。
冷却といっても、金属ナトリウム自体が排気バルブをそのものを冷やすわけではなく、熱伝導性の高い金属ナトリウムが、排気にさらされ最も高温となるバルブの傘状の部分の熱をバルブのお尻の部分(棒状部分の先端)からバルブを押し下げているロッカーアームに逃がす役目をするのです。
胃袋3分の1
- 補足です。
冷却触媒としては、最初、水が試されましたが蒸気圧力で亀裂が発生し、次に水銀を使ったところ、表面にアマルガムを生じて湿らせられないためうまくいかず、その次に硝酸カリと硝酸リシウムの混合物が使われましたが、これも局部的に融解して部分的に非常に高圧部分ができるなどでうまくいきませんでした。最後に溶融時にバルブ内に圧力を生じず、溶融点も比較的低く、熱伝導率が高いという利点のある金属ナトリウムが選ばれました。
胃袋3分の1