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2616 或る本でWW2時ドイツの戦闘機パイロットのクルピンスキー中尉は、単機出撃時は離陸から着陸直前迄スロットルレバーを全開にて飛行してたとか・・・。「高速戦闘機だったメッサーシュミットBf・109でエンジン全開のまま飛行していれば追いつく敵機は、上方から絶妙なタイミングで襲い掛かるものを除いて無く、奇襲される可能性をゼロにする事が出来るから直ぐに燃料を使い果たす不経済に目をつむりフルスロットルで飛行した。」と本には書いてあります。
素人の私にでは燃料を直ぐに使い果たすのは分かるのですが、飛行中ずっとフルスロットルで飛行した場合エンジンにはかなりの負担が掛かりませんか?
タケ

  1. 本のタイトルを教えてください。
    Gio

  2. 「操縦のはなし」トップガンの実像 服部章吾著です。
    タケ

  3. 「フル」スロットルと言っても何段階かあります。疾風の誉エンジンの場合

    3200rpm/-200mm 許容上限(ブーストが低い理由は不明、転記時の誤記?)
    2900rpm/+400mm 離昇/緊急 制限1分
    2900rpm/+250mm ミリタリーパワー(高出力連続運転) 制限 30 分
    2600rpm/+100mm 通常運転

    とあり、これ以外に「+125mm 以上で水メタノール噴射が切れると焼き付く」という注意書きがあります(水メタ消費量は約 150 リッター/時、搭載量は約 160 リッター)。

    離昇運転はエンジンに著しい負担をかけるため短時間の運転に制限されていますが、ミリタリーパワーならある程度の長時間運転が可能なので、作戦距離が短ければ(クルピンスキー中尉の記述は東部戦線でしょうか?)全行程をフルスロットルで飛ぶことも不可能ではないと考えます。ただしエンジン寿命は確実に短くなるでしょう。
    ささき

  4. 後期の日本機はほとんど水メタ噴射を使っていますが、
    ハイオクガソリンさえ入れれば水メタ噴射しなくても良い、
    と単純に考えていいわけでもないんですね。
    疾風のマニュアルから、空戦時間がかなり制限されそうな印象を受けました。
    フッフール

  5. >クルピンスキー中尉

    Walter Krupinskiであるなら、終戦時は大尉ですね。
    性格は、なかなかエネルギッシュな方向かと。
    ハルトマンの師匠にして、ある資料では最終撃墜数197機。
    主に東部戦線、JG52で飛んでいます。
    ほかにJG11、JG26、JV44も転属とは皆さん既にご存知か。(^^;
    MB

  6.  あと、可変ピッチプロペラの場合必ずしもフルスロットル=高回転とは限りませんね。高ピッチに設定していれば高ブースト・低回転の運転もあり得ます。まぁ、戦闘機乗りが「フルスロットル」と言う場合には低ピッチ・高回転・高ブーストを指すのが一般的でしょうが。
     余談ですが、太平洋戦線の米軍戦闘機パイロットは急速養成のため?正しい可変ピッチプロペラの使い方を教わっておらず、低ブースト・高回転で巡航したためカタログ値より短い航続距離しか出せなかったようです。かのチャールズ・リンドバーグは前線を回って P-38 や F4U で自ら長距離飛行の要領を実践して見せたそうです。
    ささき


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