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10年ほど前に読んだ「私はゼロと戦った」という元F4Uのパイロットが書いた本の中で、初めて零戦を目にした筆者が、「褐色の機体」という表現をとっていたのがずっと気になっております。 翻訳上の問題かもしれませんが 当時 褐色の機体は存在したのでしょうか? また原語(英語)ではどのような表現なのでしょうか? 近頃話題となっている零戦「飴色」説と関係付けて考えるのは早計でしょうか? ご教示お願いします。 まりあ |
- 褐色を帯びだ色の零戦外板は私も何度も手にとって触って舐めて(笑)みましたが、まだ結論を出すのは早いように思います。
灰緑色だという人もあり、「飴色」と名づけられた緑褐色のイラストに対して「私の愛機はこんな泥みたいな色ではなかった」と否定する人もあり、一方、緑褐色の機体外板も残っている。という状況ではまだまだ結論は出ないでしょう。
そういえば今日、ある場所で戦時中に描かれた子供の絵を見ました。零戦と機種がわかる位のなかなか上手なものでした。その絵は「明るい灰色」に塗られていました。他にも戦時中に書かれた色彩のある零戦の絵は明るい灰色または水色のような色で塗られたものが多いのですが、もし全ての零戦が緑褐色だったのならこのよううな絵は残されていないでしょう。しかし、緑褐色の外板は現にある・・・。
この両極端な色をどう結びつけるか、いろいろと状況証拠は集まりつつありますが、あれこれと仮説を立てるより、これからの資料発掘と調査の進展を待ちましょう。
BUN
- 早速のご回示本当に有難うございます。10年来の疑問が氷解いたしました。じつは1年程前からず〜っと読者の立場で皆様の議論・質疑応答などを拝読いたしておりまして、今日はじめてドキドキしながら投稿したのですが、親切なご回答をいただいて感激いたしております。(それも あの BUNさんから)皆様 今後とも何卒よろしくお願いいたします。
まりあ
- 「褐色」という表現もありますが、別のページでは「ブラウン」とも。
おそらく原語でもそう記されているのでしょう。
しかし、この本はい号作戦以降の時期のことのようですね。
その頃には南東方面の零戦は緑の迷彩に変わっております。
おそらくグリーンとの記憶違いではないでしょうか。
片
- ご親切なご回答ありがとうございました。
とても勉強になりました。
この本には、護衛の零戦のことを「母犬のまわりをじゃれる子犬の様に」くるくると飛んでいるとか、まっすぐに飛んでいたかと思うと突然背面飛行をしたりとか奇妙な様子だったというようなことが書かれてあって、私も不思議に思っていたのですが、その後「大空のサムライ」のなかに編隊飛行のことや飛行中の見張りについて書いてある部分を読んで、なるほどなぁ と納得した覚えがあります。
機会があったらもう一度読んでみようと思います。(図書館で借りたものですから)
まりあ
- 蛇足です。(^^;
この本の場合はさておき、時には連合軍パイロットの記述した文章にある
「ZERO」と称される単発機が、本当に「零戦」だったかどうかに
多少の疑問が残る場合もありますね。
MB
- ↑まあ、そうですね。この本にも「トージョー」なんかが出て来ちゃったりしてますし。
片