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皆さん回答有難うございます。 以前ここでも話題になった、着陸装置なんですが・・・ボーイングB−47、B−25は前輪式でも尾輪式でもない自転車式の着陸装置を装備しているのは何故なんでしょうか?単なる軽量化の為にあんな車輪の配置をしたのかな・・・?? take |
- 前輪式、尾輪式というより、主脚をどうするかという問題だと思います。
B−47は肩翼、B−25は中翼です。どちらも主翼に主脚を収納しようとすると長大な脚になって重量もさることながら引っ込める機構の複雑さなどの問題もあるのだと思います。現代の肩翼機も殆ど主脚は胴体内か胴体のバルジに収容します。肩翼旅客機の名機フォッカー・フレンドシップF−27はエンジンナセル後方に主脚を収納しますが、長大な脚を上げるといったん縮めさらに90度捻って収納します。F−27に乗る機会はもうないと思いますが、主翼の下の席に座ると目の前でこのアクションが見られました。紫電の主脚もかくや、と思わせるものです。
SHI
- もう一つ付け加えれば。
胴体の中央部は爆弾倉が占領していて脚を収納する場所がない。
だからと言ってバルジを設けるのは抵抗の元。
ってところでしょうか。
便利少尉
- 軽くしたいのは降着装置だけではないのでは?
B-47・B-52の設計をなぞってみます。
・爆撃機なので、下方が開放された構造にしたい
・「高翼・肩翼式にして胴体を吊る」のがいちばん無理がない
・胴体上半分と主翼内を燃料タンクにして、ジェットエンジンの燃料消費に備える
・総重量中の爆弾と燃料の割合を大きくするため、構造重量は徹底的に削減する
・そのため、主翼は可撓式の構造を持つ柔軟なものとする
・ただし、後退翼にかかる捩れを吸収できるように、前後桁とその間の外板からな
る箱状(ボックスビーム)構造をとる
・内部容積、水密性及び強度の観点から、このボックスビームに切欠き、すなわち
主脚収納部を設けることはできない
・ジェット機なので、(Tu-95のように)エンジンナセル後方に脚を入れられない
・そこで、爆弾倉前後に脚を持つ自転車式降着装置を採用。補助輪は翼全体の強度
とはあまり関係のない翼端に設ける
ただし、爆撃機に自転車式降着装置を採用する場合、通常の前輪式の主脚のように重心直後に脚を設けると爆弾倉スペースをふさいでしまうので、後脚はかなり後退した位置に設けざるをえません。すると、重心位置との関係で前脚の負担が大きくなるので、前輪式の首脚に比べてごつい前脚が必要になります。つまり、脚が短くできる分の軽量化はあるものの、脚システム全体として見た場合、著しい軽量化にはならないのではないでしょうか?また、脚が後方にあることによる離陸時の引起し操作の難しさも問題です。
Schump