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航空機の分野かどうか疑問なのですが、「伝書鳩」を鷲、ないし鷹で迎撃 しようとした事例がある、というのはほんとでしょうか? (ヨーグモス) |
- 本当です。
ただし使われるのは鷲ないし鷹ではなくハヤブサ類になります。
ただし、撃墜(っていうか捕獲)は容易ではありませんで、妨害ないし遅延が主眼となりそうです。ハトが飛んでくるのを発見してからハヤブサがスタートしては間に合いません。水平飛行の最高速はハト110km/h、ハヤブサ90km/h程度ですから。従って、ハヤブサを先にスタートさせて優位戦にしなくてはなりません(急降下時には300km/hは出ますので)が、そんなに長時間上で待たせておけない困難があります。仮に優位戦でも、ともにトップクラスのハトとハヤブサの組み合わせでは(そういう競技会がアメリカ、スペインにはあります)、ハヤブサがハトを捕らえることはまずなく、振り切られるまでの時間や追い方で採点される程です。
現在では、パキスタンがインドの伝書鳩を、アメリカ国境警備隊がメキシコ側からの麻薬を足に取り付けて輸送に使われるハトを、それぞれ対象に妨害を行なっている模様です。
日本では「坂の上の雲」にもありますが、宮内省が陸軍と協力して試みたことがあります。当時の鷹師の小林宇太郎および鷹匠の福田亮介が任につきました。一段階目のテストとして、東京湾のお台場(何号かは手元に地図ないので不明)で紐つきのハトを振り回し、浜離宮からハヤブサをスタートさせて襲わせる、というところまでは実施されています。
おそらくはその後、紐なしのハトへの使い方がテストされることになっていたのでしょうが、旅順が陥落したので中止されています。
前記両名はこの績により戦争集結後に叙勲(ランクは未確認)されています。
その他にも、裏付けの確認はしていませんが、伝書鳩をハヤブサで邪魔するという試みはヨーロッパ等でも散見されます。ただ、著効があったとは聞きません。
はたの
- 回答ありがとうございました
(ヨーグモス)
- 動物兵士辞典?(全書?)という書店によっては棚に並んでいる本に出てきます。
ハヤブサを使用して空港でのバードストライクを避けるため、鳥を追い払う話
(フランス軍にはこのために鷹匠がいるということです)
フランスの海峡沿岸で散弾銃で伝書鳩を撃ち落す話などが出てきました。
鷹狩の技法は日本と西洋とでは違う点があるようですが、
そこいらについて、この本を読んでから知りたいなぁとずっと思っていました。
あまり長時間滞空させられないようですね。参考になりました。
ほむんくるす