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あの皆さんは5式戦のことについてどう思われますか、稼働率以外に5式戦が疾風よりいいとは思われないのですが、なぜ米軍はあんなに驚いたのでしょう、あと5式戦はP−51と相性がいいと、どっかの本に書いていたのです か、なぜですか、旋回性能はいいとは思いますが、急降下速度はどの米軍機より劣っていると思うんですが、教えてください頼みます。 ぽこ |
- 記憶モード。古い丸エキストラの戦記に、「P51に対しては主翼と胴体の交点が弱点と聞いていたので、5式戦は上昇力が良かったから下から突き上げるようにして攻撃しました、何とかの一つ覚えで4機全て同じ手でした、ただこれ以外の方法では対抗出来なかった」、と書かれていました。
早房一平
- 「米軍が驚いた」という記録は見た事がありません。
五式戦の好評の第一の理由は五式戦への機種改変を行った飛行戦隊の装備機が主にアンダーパワーだった三式戦と複座の二式複戦だったことが大きいようです。特に二十年二月から三月の米艦載機関東空襲での損害により自信喪失気味だった戦闘機隊にとって「五式戦配備によって戦隊の士気が回復した」との評価がありますから何処が優れていたかと言うよりも、今まで何が足りなかったのかという問題が大きいのではないでしょうか。
BUN
- 大方は上で師匠が述べているのがほぼすべてだと思いますが、
付け加えるなら、エンジンの信頼性があるとも思います。
別館「真実一路」の「撃墜王と過ごした晩に」に、
隼はエンジンに無理が利くのでよかったという記述がありますが、
これは
・スロットル全開にする時間が長くても壊れにくい
・スロットルを多少乱暴(全開からいきなりカットとかその逆)に扱ってもエンジンが止まりにくい
ということだと思います。
すなわちハ45より多少乱暴にあつかっても壊れないという信頼性があったということだと思うのです。
これは特にドッグファイト時には重要だと思います。
ドッグファイト時に無理に操作してエンジン止まったらもっともこうも無いですからです。
信頼にたるエンジンと信頼できないエンジンではドッグファイト時ではパイロットが受けるプレッシャーと思考時間の長さは雲泥の差でしょう。
また、3式戦譲りの急降下性能というのは、急降下で逃げる敵機に対し追撃が可能ということです。
それに高速時の舵の具合などは3式戦そのままのはずですので急降下で逃げる敵機に対して敵と同じ速度を出しても舵がきくというのは得がたいと思います。
師匠のおっしゃるのも加えて以上の要因が5式戦好評価の要因ではないでしょうか?
あと、P-51との相性ですが、一つ思うのはP-51を追い払いやすかったというのがあるのではないでしょうか?
硫黄島まで帰還しなければならないP-51は増槽つけたまま空戦していますから当然上昇力・加速力に劣ります。
すなわちP-51は一度急降下離脱してしまえば元の高度に戻ってくることが難しくなり、
その間に上昇力に勝る3式戦以外の日本機に頭を抑えられてしまいます。
特に5式戦はP51の急降下離脱に離されはすれどついていくことは可能であり、なおさら相手を追い詰めやすかったのではないでしょうか?
落とされはしないが落とせもしないという所以はこういうことかもしれません。
P-kun
- 記憶モードですが、ずいぶん昔の丸にP−51のパイロットが、五式戦を「われわれの技術的優位を幾分脅かす存在」と評価した米側文書の抄訳が出ていました。
またF6Fのパイロットが、「立て系の運動性能が優れていてやりにくい相手」といったという話が載っていた戦記を見たことがあります。
ただ同戦の「大戦果」を米側の記録と組み合わせてみると五分五分なんてことも
あるみたいですし、向こうが優勢ということもあったようなんで、ある程度は警戒しても「驚いた」というほどのことではなかったのはないでしょうか。
余談
空自のT−4はアフターバーナーがないのに、そこそこのハイレートクライムを行ったり、離陸直後の滑走路上で足を出したままS字が切れる運動性ですが、実際に腕の良いパイロットは、F−15にドッグファイトで勝てるそうです。
カタログ性能に出にくい運動性というのはあるかも知れませんね。
(瞬間的な加速力とかどうなんでしょうか。)
SAW
- 質問者の方は「稼働率以外に5式戦が疾風よりいいとは思われない」と書いていますが、私は逆に「最大速度以外に四式戦が五式戦よりいいとは思われない」です。
なお、米軍の評価での最優秀機は、少なくとも戦後のものでは四式戦のはずです。
それから、私も「少しぐらい性能が劣っても故障しない機体の方が全然良い」という陸軍パイロットの手記を読んだことがあります。
ちなみに、私が第二次大戦機で最も好きなのは四式戦闘機「疾風」です(笑)。
胃袋3分の1