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直径 重量 排気量 離昇出力 火星22型 1340 780 42.1 1850 ハ43-21 1230 1035 41.6 2100 というふうに、ほぼ同排気量で、ハ43の方が直径が小さく重量が重い(出力の違いも有るとして)のですが、このハ43と火星の固有の違いではなく、 同排気量でも、(基本的に)14気筒より18気筒の方が直径が小さく重くなる物なんでしょうか? ついでに22気筒まで含めて、それぞれどのような特徴、特性の違いが有るのでしょうか? 直径、重量とか出力とか(その他でも) アンサラー |
- 両エンジンの直径の違いは、主に1気筒の容量の違いによるものであると言えると思います。また、クランクケースの直径、冷却フィンやプッシュロッド/ロッカーアーム周りのデザインも密接に関係してきます。
重量に関しては、使われている素材の全容量や比重、また、排気量には直接関係ない減速装置、気化器/過給器、カムの配置と数、その他の補器類の重量も大きく関係してきます。ですから、同じ排気量の火星同志でも、725kgから860kgまで大きな重量の差があります。
つまり、同排気量でも14気筒より18気筒の方が1気筒の容量が小さくできますから直径が小さくなりやすいと言えます。また、気筒、プッシュロッド、吸排気管等は数が多いわけですから、当然、重くなりやすいです。
なお、気筒数を増やすと、理論的にはその分エンジンの回転がスムーズになったり、高回転化が可能になったりしますので、高出力化が可能になります。
胃袋3分の1
- わかりました。18気筒の方が、直径が小さく、重く、高回転で高出力(という傾向に有る)という事ですね。
解答有難う御座います。
ところで、多気筒の方が、生産性、整備性に劣り、振動が少ない(全部推測)などというのは有るでしょうか?
アンサラー
- 気筒数はそのまま可動部品の個数に直結しますから、少ないほうが生産も整備も楽でしょうね。震動については原理的に「多いほど少なくできる」のですが、気筒数が増えすぎると調整が難しくなって逆に震動を起こす原因になる(48気筒のネイピア・ダガーやセイバー)事もあります。
ささき
- あと、星型エンジンを直径そのままで多気筒化すると、前列の気筒間の間隔が狭くなりますから、後列側気筒の冷却がつらくなるという問題も発生します。これは同時に、火星や金星のように後列側の気筒のプッシュロッドも前方に配置している場合、バルブの挟み角が小さくなり、出力が上げられなくなったり、前列と別のデザインにする必要があるなどの問題も生みます。
このため、ハ42は途中から後列気筒のプッシュロッドを後方から配置するように変えています。ハ43がそれまでの三菱系エンジンと違って後方配置にしたのも同様の理由によると考えられます。
胃袋3分の1