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2454 初めまして。未熟者ゆえ間抜けな質問をお許しください。
WW1の戦闘機で、よく「WW1時の最優秀戦闘機はフォッカーDVII」
という記述をみかけるのですが、
カタログデータを見れば仏のスパッドや伊のズバなどと大差ない、
あるいは劣っている部分も沢山ありますし、
また戦場に出現したのも末期だと思うのですが、
なぜ「最優秀戦闘機」という高い評価を得ているのでしょうか?
ご教授ください。
VAL

  1. はじめまして。さっそく回答です。
    私が読んだ本によると、「フォッカーDVIIは、性能では連合軍側の一線機とほとんど差はなかったが、高高度での操縦性が良かったこと、主翼に張り線がない(当時の戦闘機は複葉で、支えのために針金を張っている機体がほとんどだったが、この機体は翼を支柱だけで支え切れた)ため整備性が良かったこと、そして初心者でも操縦がやさしいという長所があった」とのことです。(かなり記憶モードですが)
    つまり「パイロットの練度が低く、また整備水準があまり良くない環境でも、この機体は十分一線級の戦力として運用できる」という意味での「最優秀機」だったわけです。
    ですから連合軍側は大戦終了時にこの機体の全面降伏を特に命じたとか。
    zono

  2.  性能面でも最高といえる部分がありまして、特に、前縁半径の大きな厚翼を採用したことで、大きな迎角を取っても失速しにくくなり、急激な引き起こしや急角度での持続上昇ができることによる空戦機動の自由度の高さ(1で「操縦がやさしい」とされたのと重なる)が高く評価されています。
     また、厚翼は曲げ・捻りの荷重にも強いので、急降下時の超過禁止速度が大きく(400km/h超;SPAD13でも320km/hを超えたあたりで危なくなる)、一撃離脱戦法が取りやすいというのも、錬度の低いパイロットを戦力化するうえで大きく寄与しています。
     反面、高速時の操作を軽くするためにエルロンを小さくしたことで、低速時のロール操縦反応が鈍く、スピン回復操作もしづらかったとされています。
    Schump

  3. 最優秀というとスパッドXIIIとかSE.5a、ソッピース・スナイプあたりも甲乙つけ難いところではありますが…
    やはりベルサイユ条約の条文中に、とくに「残存のフォッカーD.VIIは全て引き渡すこと」という項があったというのが効いているんでしょうね
    まなかじ

  4. なるほど当時からも高い評価を得ていたのですね。
    ありがとうございました。
    VAL

  5. 便乗質問です。
    >ベルサイユ条約の条文中に、とくに「残存のフォッカーD.VIIは全て引き渡すこと」
      http://history.acusd.edu/gen/text/versaillestreaty/all440.html にベルサイユ条約の全文が出ています。そこでFokkerで検索をかけてもヒットしません。440条もあるので全文を読んでいませんが、航空装備品引渡しを規定する第202条で、航空機の個別機種までは明示していません。上記中で、全文とはいえ省略されている表の中にフォッカーDVIIの引渡しが書かれているのでしょうか。
     私は、ベルサイユ条約で規定されている連合国管理委員会(Inter-Allied Commissions of Control)の指令のようなものの中に、フォッカーDVIIの件が出ているのではないか、と思うのですが。

    中年受験生

  6. >ベルサイユ条約の条文中に、とくに「残存のフォッカーD.VIIは全て引き渡すこと」
    直接条文を目にしたわけではないのですがべルサイユ条約ではなくて第一次世界大戦休戦条約の第4条みたいです。

    八郎太

  7. >八郎太さま
     ご教示ありがとうございます。さっそく休戦協定を探してみましたが、http://www.lib.byu.edu/~rdh/wwi/1918/armistice.html これしか見つかりませんでした。この中には具体的な機種名は出てきません。文面が簡単なので要約ではないかと思います。どなたか、これが要約なのか、完全なのか、要約だとしたら、完全な休戦協定はどのようなものかご教示いただけないでしょうか。
    中年受験生


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