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WWIIで、水平尾翼の端に2枚の垂直尾翼を有する爆撃機は幾つかありますが、96陸攻の垂直尾翼はなぜあのような場所についているのですか? だだ |
- 双尾翼配置にする理由として一般的なところは、
1)翼端板効果(ウイングレットとして作用)による水平尾翼の効率改善
2)全高を低くして格納や整備を楽にする
3)背部銃座の直後方射界の確保
といったあたりなのですが、九六陸攻の場合、1)は期待できませんし、尾輪式で2)をやっても仕方ありません。3)にしても「ちょっと横」をふさがれているのでかえって邪魔な可能性があります。
そこで、世傑掲載の図に定規を当てて考えました。
平面形で見ると、エンジンの推力線の延長上に方向舵がくる(八試特偵では推力線より若干内側)ように配置されています。このことから、ヨー方向の操縦安定性、特に低速時や片発停止時の操縦性に配慮した結果ではないか(双発機の自主開発は実質始めてなので余計気を遣った?)と推測されます。
また、八試特偵のころから、胴体背部に比較的大型の銃座を置いていますから、これを展開したときの後方乱流を避けることも考慮されたかもしれません。
後知恵としては、「高い単尾翼」にすれば後方乱流の影響もさほどではないし、横滑りの制御も容易で、雷撃機には向いていたはずなのですが。
Schump
- 三菱では、九三式双発軽爆撃機の垂直尾翼配置が中攻と類似してますね。
水平尾翼端にもっていった九三式重爆よりも何か具合がよかったと云う
経験も加味でしょうか。
MB
- 九六中攻のエンジン推力線がやや外開きにハの字になっているのは片発停止時の操縦性確保のためだったかと
schumpさんの説は説得力ありますね
まなかじ