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「隼」とか「雷電」とかいう、飛行機の愛称(?)は、どこで、どのように決められていたのでしょうか?。また、零戦や五式戦、百式司偵、二式大艇等々、メジャーなはずなのに愛称がない飛行機もいるのはなぜなんでしょうか? ひこうき |
- 陸軍機については判らないのですが、海軍機のほうは命名則があります。手元に資料がないのでうろ覚えで悪いのですが、
甲戦(制空戦闘機)-風:強風、烈風、陣風
乙戦(局地戦闘機)-電:雷電、紫電、震電、天雷
夜間戦闘機-光:月光、極光
攻撃機-山:天山、深山、連山、南山
爆撃機-星:彗星、流星、銀河、明星
偵察機-雲:紫雲、瑞雲、彩雲、景雲
特攻機-花:桜花、橘花
あと、2式輸送飛行艇「晴空」,特種攻撃機「晴嵐」とか練習機や滑空機にも名称があります。
確か、昭和18年あたりから使われて、それまでの「○式艦上爆撃機」とかの呼称を止めて艦上爆撃機「彗星」というようにしたはずです。
陸軍機の命名則は判りませんが、名称があるのは戦闘機と爆撃機とあとは試作機ぐらいのはずです。
五式戦に名称がないのは、液冷エンジンの製造が間に合わずにあまっていた三式戦「飛燕」の胴体に空冷の金星エンジンをくっつけて間に合わせに作ったためだと思います。
波タカシ
- 大切な事は「隼」「疾風」は宣伝目的で付けられた愛称に過ぎませんが「雷電」「彗星」は名称付与様式によって定められた名称だと言う点です。
あくまでも愛称に過ぎない「隼」「疾風」は公式な書類上には出てこない名前ですが「雷電」「彗星」等は制式の呼称ですので軍内部の会議や書類上でも「雷電は・・・」「彗星が何機・・・」というように使われるものです。しかし海軍機はちょっとわかり難く、「天雷」や「蒼空」のように試作のみに終わった機体にもこうした名前があります。これは完成した機体というよりも飛行機開発計画そのものに名前が付けられていることによると考えて良いと思います。ですから「天雷」がもし制式採用された場合には「『試製天雷』を兵器に採用し『天雷』一一型と呼称す」といった通達が出るものです。
また、陸軍機には陸軍航空本部が名付けた愛称の他に部隊で特別に名付けた愛称も存在します。そして百式司偵に対して軍内部から一般まで広く呼ばれた「新司偵」という呼び名は単純に新型司令部偵察機の略称としてではなく愛称に近いニュアンスで使われてもいます。
BUN
- どこで、どのように決められたか?ですが
「隼」の名前は、一式戦闘機を昭和十七年三月に陸軍航空本部が公表した際に、
航空本部報道係の西原勝少佐が命名したものと記憶しています。
基本的に、陸軍機には命名規則等はなかったものと。
烈風天駆